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日本国内レース

  • 2026/06/26
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JT第4戦 ウエットからドライのもてぎ決戦は橋本の集中力に脱帽

栃木県のモビリティリゾートもてぎで6月21日、ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第4戦が行われました。エントリー18台のNDシリーズで輝いたのは157車の橋本 隼。先週の鈴鹿から1週間という短いインターバルに加えて、午前の予選はウエット、午後の決勝はドライという難コンディションでの“強さ”が光る逃走劇でした。


2輪の最高峰であるMotoGPも行われるもてぎでの開催は6年目、2022年からはジャパンツアーの舞台として定着しています(初開催の2021年は交流戦として)。ストップ&ゴーが連続してブレーキに厳しいテクニカルなレイアウトが特徴で、ドライバーの総合力が試される難コース。今回はマツダファン・エンデュランスと併催されています。エントリーはNDシリーズが18台、NDクラブマンが8台の計26台です。


この日の茂木地方は梅雨らしい空模様。8時からのブリーフィングにおいて大会オーガナイザーの三城伸之氏から「午前中は雨の可能性が高いので、予選では幌は閉めてもOKとします」と案内がありました。また今回初参加となるNDクラブマンクラスの247号車・橘 正之は「福島県の南相馬市から来ました。初戦のSUGO戦を見させていただいて、すごく雰囲気が良かったのが印象に残りました。自分の子どもぐらいの若いドライバーさんたちと一緒にレースするのが楽しみです」と挨拶をしました。


8時50分から行われた予選は、前戦の鈴鹿と同じく20分間。予選前の気温は20.3℃で路面温度は26.4℃、湿度は96%で、朝まで降り続いた雨はほぼ止みましたが、コース上には所々に川も残るフルウエットでのスタートです。まずは開始早々、ポイントランキングトップの橋本が2分33秒713をマークして暫定トップに立ちます。前戦ポールtoウインを決めた186号車の伊藤 駿が2分33秒956でこれに続き、ここまでが33秒台。3番手は16号車の上田純司が2分34秒511で上位を形成します。さらに翌周に橋本は2分33秒053にタイムを更新。伊藤も2分33秒538まで削り込んで、上位2台の速さが今回は目立ちました。

雨はほとんど止み、走れば走るほどコンディションが良くなっていく状況ですが、残り10分を切っても大きな順位変動が見られません。各車続々とピットに入って空気圧の調整を行います。残り6分30秒を迎えたタイミングで、39号車の武藤亘輝が9番手までジャンプアップ。さらに35号車の深川英寿が2分33秒959まで削って、上位3名が33秒台に入ります。残り3分30秒を切って、41号車の的場雅仁が2分35秒384で9番手に。残り1分を切り、武藤がさらにベストを更新して7番手へ、80号車の佐藤真太朗も11番手へと順位を上げます。

予選もチェッカー間近となり、ポイントランキング2位の128号車・普勝 崚が渾身のアタックで7番手へとポジションをひとつ上げますが、武藤がこれをかわし6番手へ、佐藤も自己ベストを更新して9番手へと浮上します。瀬川彰斗が2分33秒986を記録して4人目の33秒台となりましたが、トップ4の順位に変動はありません。橋本と伊藤がフロントローを分け合い、深川と瀬川が2列目を獲得。5番手には上田が前述のタイムで、6番手には武藤が2分34秒518で滑り込み、ここまでが入賞圏内で決勝に臨みます。


予選までは梅雨らしいどんよりとした空模様に覆われたモビリティリゾートもてぎ。しかし予選後には晴れ間も見えるなど、決勝は完全なドライ路面で行われました。9ラップとなる決勝を前に計測した気温は25.6℃、湿度が70%、路面温度36.2℃。雲が多く日差しは強くないものの、予選と比べて気温も上がって湿度も高いため、ドライバーには厳しいコンディションです。13時50分からコースインが開始となり、インラップでは助手席に同乗者を乗せてのパレードランも行われました。いよいよ迎えた決勝レースはクラブマン予選5番手だった280号車の樋口 捷がリタイア届を提出したことで、全25台で争われます。

ポールポジションを獲得した橋本が14時04分にコントロールラインを通過し、短くも熱い戦いの火蓋が切って落とされました。1コーナーへの飛び込みではイン側の橋本が順調に先頭をキープ。対する伊藤もアウトサイドで2番手をキープしました。一方その後方では予選4番手だった瀬川が3番手に上がり、逆に深川は4番手へと順位を下げてしまいます。さらに後方では8番グリッドから出た普勝が5番手まで一気にジャンプアップ。

続くオープニングラップの3コーナーでは、中団で大きな混乱が生じます。複数台が絡む接触で39号車、112号車、121号車の3台がコース上でストップし、この混乱を抜け出した147号車の石塚崇宣が予選10番手から7番手まで一気に順位を上げました。この接触によりコース上にパーツが散乱、セーフティカー(SC)が導入されました。

もてぎのオフィシャルはトラブル処理の素早さで知られていますが、今回も2周のSCランの後にバトルが再開となりました。伊藤が橋本をピタリとマークしますが、1コーナーの飛び込みは橋本が守り切ります。後方でもクリーンなリスタートとなりましたが、各車の距離は近く、テールtoノーズの激しい接近戦が各所で繰り広げられます。ここでスタートから勢いのある普勝が4番手へと上がり、トップ3台にジワジワと近づいていきます。

その後方では石塚が6位に上がり、予選7番手ながら序盤の混乱で順位を落としていた17号車の秋葉星那が9位まで順位を回復。接近戦が繰り広げられる中、5周目のヘアピンで伊藤に最大のチャンスが訪れました。橋本のインに飛び込んで、一瞬抜いたかに思えましたが、アウト側の橋本の立ち上がりが速く、順位をなんとか死守。このバトルで距離の詰まった上位3台に4番手の普勝が一気に追いつき、上位4台は2秒以内の接近戦となりました。

6周目のヘアピンでは今度は3番手の瀬川が2番手の伊藤のインを伺いますが、抜くには至らず。トップ4台がワンパックのまま、レースはいよいよファイナルラップへ。1コーナーで普勝が瀬川のインに飛び込み3番手へ。3コーナーで瀬川が普勝のインを伺いますが、ここは普勝が死守しました。前方では伊藤が橋本の背後に付けますが、ヘアピンの飛び込みも橋本が守ってダウンヒルストレートへ。後方では瀬川と普勝がサイドbyサイドとなり、瀬川がインから3番手の座を奪い返します。

トップの順位は変わらず、橋本がポールtoウイン。伊藤は惜しいシーンを何度も作りますが、逆転はならず2位に終わりました。3位は瀬川。普勝は最後、ホームストレートで半車身差まで迫りましたが、惜しくも届かずに4位でフィニッシュ。5位には深川、6位には石塚が入り、ここまでがNDシリーズクラスの入賞です。


橋本は「いつもとは違って、今回は逆に後方から追われるパターンで、精神的に厳しかったです。ちょっと近づいてちょっと離しての繰り返しで、9周がとても長かったですね。伊藤選手は本当に速くて、逃げきれて本当に安心しています」とコメント。ランキングトップを走る橋本にとって、ライバルに差をつける大きな1勝となりました。


なお、クラブマンクラスはベテランの254号車・小野佳寿美が逆転優勝。2位の125号車・ロッシーオガワ、3位の76号車・毛利和弘の両名にとっては嬉しい初ポディウム獲得になりました。以下、4位の28号車・竹田和憲までが規定により入賞。予選でクラストップとなった橘 正之は1周目の混乱で大きく順位を落とし、さらにSC中の追い越しでタイムペナルティを受けて最下位までドロップ。ホロ苦いデビュー戦となりました。


次戦は7月12日(日)に富士スピードウェイで開催されるジャパンツアーシリーズの第5戦です。真夏の富士から、いよいよシリーズも後半戦へと突入します。



Text by T.Hashimoto/T.Ishida
Photos by B-Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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