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日本国内レース

  • 2021/10/26
  • OTHER(日本)

ジムカーナ最終戦 JG8は川北忠、JG6はユウがチャンピオンを獲得

2020年10月24日、福島県のエビスサーキット西コースにて全日本ジムカーナ選手権の最終戦が開催され、全車ロードスターのJG8クラスは今季から同クラスに参戦した川北忠が、86/BRZ勢との争いとなっているJG6クラスはロードスターRFで同じく今季から同クラスに参戦したユウがシリーズチャンピオンを獲得しました。


最終戦となったエビスは本来第2戦としてカレンダー登録されていましたが、2月に発生した地震の影響でコースが被災、その復旧のため開催は10月に順延となり、実質的な最終戦となりました。施設には被災の爪痕はまだ多く残っているものの、競技開催には何ら支障がないレベルまで整備され、関係者の情熱と努力が感じられる大会となりました。

コース設定は高低差のある特徴を生かした低中速中心のテクニカルなレイアウトで前半の540度ターンや傾斜のついた場所での360度ターンなど難易度が高く、見ごたえのあるコースでした。


当日は快晴、第1ヒートスタート時は気温15度、路面温度16度と絶好のコンディション。注目のJG8クラスのチャンピオン争いはランキングトップの川北忠と6戦、7戦で2勝を挙げた小林キュウテンとの一騎打ち。小林キュウテンはここで優勝すれば80ポイントとなり、川北と同ポイントになりますが、優勝数で川北を上回りチャンピオンとなります。また、前の2戦で優勝という勢いもあります。一方の川北は有効ポイントとなる5戦中優勝1回、2位4回の80ポイント、小林キュウテンの猛追をかわすには更に加点する必要がありそれにはやはり優勝しかない状況です。

第1ヒートは川北が0.004秒差で小林を上回る2番手タイムを記録、暫定トップは川北に0.346秒差をつける1‘03.284を記録した箕輪雄介となりました。第2ヒートは13時15分にスタート。各選手ともにシリーズ最終戦を飾るにふさわしい果敢な走りを披露しました。その先鋒を切ったのはJG8クラスの1番走者とである米澤匠。1‘02.890というベストタイムを記録してトップに躍り出ます。各選手はそれぞれ第1ヒートを上回るタイムをマークしますが、米澤のタイムは最終走者の箕輪まで破る事ができませんでした。その箕輪は米澤の記録を0.003秒上回る1’02.887をたたき出して見事今季3勝目を飾りました。そしてチャンピオン争いは2本目を果敢に攻めた小林キュウテンが痛恨のパイロンタッチで7位に沈み、この時点で川北のチャンピオンが確定しました。


優勝した箕輪は「チャンピオン争いからは脱落しているので、プレッシャーはないですが、ここで勝って今季クラス最多となる3勝目は獲りたいと思っていました。練習走行でも感触は良かったので、このまま行ければ勝てるかなという気持ちは有りました。第1ヒートではトップが獲れたので第2ヒートは第1ヒートでの修正箇所をしっかり頭に入れて臨みましたが、前半セクションで少しミスをしたので、米澤さんのタイムには届かないかもと思いました。結果0.003秒という僅差で優勝できたのでよかったです。来年も同じ体制でチャレンジする予定です。もちろんチャンピオン獲得が目標ですね」と語っています。

チャンピオンを獲った川北は「今季は久々のマツダ車でのエントリーとなりますし、JG8はチャンピオン経験者がうようよしている激戦区なので、1戦1戦を大事にしていこうと思っていました。優勝は1回だけでしたが、2位4回と常に上位入賞できたのが良かったです。本音を言えばもっと勝ちたかったですが(笑)。自分自身のドライビングに自信が持てなくなった時期もあって、今季は基本に忠実な作りと操縦性を持つロードスターにスイッチしたのはとてもプラスになりました。来年ですか?まだ何も考えていません。しばらくはこの余韻に浸りたいですね」と語っています。

惜しくもチャンピオンを逃した小林は「よいシーズンを送れたと思います。2戦欠場しているのに、2勝してチャンピオン争いが出来たのですから。最後のJAFカップはがんばって楽しみながら勝ちたいですね」と明るく語りました。


JG6クラスはシリーズ上位の4名(野島孝宏、天満清、松本敏、ユウ)がロードスターRFという中で迎えた最終戦。4名全員にチャンピオンの可能性があるため、熾烈さは増しています。特に今季は第8戦の鈴鹿が中止となったため、有効ポイントも6戦から5戦へと減り、これが各クラスのチャンピオン争いに大きな影響を与えました。JG6はその最たるクラスとなり、2戦欠場し、1戦がノーポイントのユウは出場した3戦全てで優勝するも、チヤンピオン獲得にはここで4勝目を飾るしかないという状況。1本目はパイロンタッチで下位に沈んだものの、背水の陣で臨んだ2本目は1’01.800という2位に0.9秒もの差をつける完璧な走りを見せて優勝、チャンピオンを獲得しました。2位には野島孝宏、4位に天満清という結果となりました。
ユウは「3戦、4戦をスキップしたのと6戦でノーポイントだったので厳しいシーズンでした。最後にまた勝ててチャンピオン獲れたので本当に良かったです。RFにはいろいろと勉強させてもらいましたが、今回はシャシーが同じJG7の124スパイダーの山野さんの優勝タイムを越えられたので優勝、チャンピオン獲得と併せてうれしい結果でした」と語っています。


JG2クラスには3台のRX-7がエントリー。S2000やNSX、シビックらのホンダ勢を相手にスリリングなバトルを展開しましたが、最上位は第7戦で2位入賞の藤井雅裕が6位とRX-7勢は波に乗れなかったようです。


これで2021年シーズンは終了となりました。2022年は3月13日に筑波で開催される開幕戦から10月9日の最終戦イオックまで、全8戦で争われる予定です。

Text & Photos by MZRacing

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