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日本国内レース

  • 2015/11/28
  • RPR

20歳の堤、パーティレースII・ラストチャンピオンに

11月22日に筑波サーキットでロードスター・パーティレースII最終戦が行われ、注目のカードとなったNC1シリーズ/NC2シリーズ決勝レースをTCRの堤優威が制し、2015年のチャンピオンとなりました。

本年のNC1/NC2シリーズは、開幕から強力な新人ドライバーの出現が話題となりました。ひとりは、寺田陽次郎率いる「チームTERRAMOS」の梅田剛であり、もう一名が堤でした。堤はカートレース出身で、大学生となったばかりのヤングドライバーです。彗星のように現れた二人が、本年のパーティレースを大いに盛り上げたと言って良いでしょう。開幕前に富士スピードウェイで行われた特別戦では、これがデビュー戦となった梅田がポールトゥフィニッシュを決め、周囲を驚かせました。迎えた開幕戦のSUGOラウンドでは、TCRの新星・堤が梅田とのバトルを制し、ポールトゥインを決めています。第2戦筑波では、4位からスタートした梅田がベテラン勢に割って入るトップ争いに加わり、ポールスタートの堤を追うものの及ばず、堤の開幕連勝となりました。一方、岡山国際で行われた第3戦は、チームTERRAMOSの鎌倉裕貴とともに梅田が1-2フィニッシュし、堤は3位。続く第4戦筑波も梅田が勝ち、堤は再び3位でレースを終えました。その結果、この時点で梅田がランキング首位となりますが、ルーキーふたりのポイント差はわずかであり、最終戦に勝った方にチャンピオンシップの栄光が与えられることとなりました。

曇り空ながら気温は低くなく、レース日和となった11月22日。公式予選は、堤がコースレコードを更新するタイムでリーダーボードの最上位につけます。ところが梅田も負けじとプッシュし、さらにレコードを更新するスーバータイムを記録します。予選終了間際に堤はさいどコースインしますが、トラフィックに引っかかり、記録更新ならず。梅田のポールポジションスタートが決定しました。

決勝レースは15周で競われました。ポールスタートの梅田は、スタートダッシュで他を引き離そうとしますが、堤が背後にピタリとつけ、有効なリードが築けません。しかし、抜きどころも少なく、堤は攻めあぐねることに。のちに梅田は、「ずっと背後に付けられていたので、気が気ではありませんでした」と語っています。一方堤は、「我慢していればチャンスは必ずある、と言われていました」という。その一瞬は、12周目の第2ヘアピン立ち上がりに発生します。ここで梅田が痛恨のシフトミス。そのわずか1秒ほどのロスを見逃さなかった堤は、バックストレートで一気に加速して逆転に成功します。その後は、梅田が追う立場となって、堤の後ろに迫りますが、再逆転のチャンスは訪れず、堤はトップフィニッシュ。堤は、今年で最後となるNCロードスター主体のパーティレースIIのラストチャンピオンに輝きました。

レース後、堤は、「予選で梅田さんに負けていたので、どうやって覆すかをずっと考えながら走りました。梅田さんは、なかなか隙は見せなかったのですが、(たった1回のミスを)僕も見逃しませんでした。3勝できたし、チャンピオンも取れたので、本当に良いシーズンでした」と語っていました。

この日、NCクラブマン/NBシリーズの混走レース最終戦、22台がエントリーしたマツダファン・エンデュランス(マツ耐)決勝も行われました。NCクラブマン優勝の石川琢也さん、NBシリーズ優勝の岡本勇一さん、おめでとうございます。マツ耐では、常連のWW2ロードスターチームが貫禄の横綱相撲を見せて優勝。この日で30戦目を終了したNBシリーズ出場の岡澤清英さんがグレート・パーティ・レーサー賞を受賞されました。マツダWomen in Motorsportsプロジェクトメンバーの小松寛子さんがNC1シリーズに出場し、5位フィニッシュ。同じくメンバーの佐藤晃代さんは、NCクラブマンレースに出場し6位で完走を果たしました。

■ ロードスター・パーティレースⅡ公式サイト
http://partyrace.nr-a.com/

■ マツダファン・エンデュランス(マツ耐)公式サイト
http://endurance.mazda-fan.com/

Photo by MZRacing

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