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  • 2020/11/20
  • OTHER(日本)

富士チャンRSCに30台が集結。RFの山崎がチャンピオンを獲得!

富士チャンピオンレースシリーズ(富士チャン)のロードスターカップ(RSC)の第2戦が11月14日に開催。NDのRFに乗る5号車・山崎善健が開幕戦に続いての総合優勝を果たし、同時に2.0オープンクラスのタイトルを早くも確定させました。また1.8クラスは91号車の神谷誠が2連勝で、王座獲得に大きく前進しました。

今年のRSCは全3戦(従来は4戦)での開催です。折り返しの第2戦には31台のエントリーが集まり、6クラスすべてが成立しました。9時ジャストから20分間で行われた公式予選には30台が出走。山崎が2分7秒855という好タイムで2戦連続の総合ポールポジションを獲得します。総合2番手は1.5オープンクラスの25号車・KEITA SAWAで、タイムは2分8秒738。2列目は1.8クラスのNB勢で、35号車・松波太郎と18号車の小林哲男が2分9秒台で続きます。さらに3列目には1.5オープンクラスの79号車・杉浦良と2.0オープンクラスでNCに乗る77号車・長岡哲也と、上位グリッドにはクラスの異なるライバルたちが並びました。

この日は晴天に恵まれ、午前中には雪化粧した富士山もくっきり。気温が20℃を超えた12時19分に、8周の決勝がスタートしました。ここでダッシュを決めたのは山崎。開幕戦よりも予選で2秒以上速いタイムをマークしたRFが集団を一歩抜け出し、後続のスリップを許しません。一方、キャリア豊富なSAWAは1.5という排気量がハンデとなり、序盤はパワーに勝る1.8クラス勢とのバトルになります。とくに今季はスーパー耐久にも出場して練習量も豊富な松波が好調で、序盤は逆転してSAWAの前を走ります。

しかしながら、各車タイヤが厳しくなってきた後半はSAWAのパフォーマンスが光ります。最後はジョイファストのチームメイトである山崎の背後に迫って、総合2位でチェッカー。もちろん1.5オープンクラスを制しました。総合3位でフィニッシュしたのは松波でしたが、再車検で最低重量違反が発覚して失格。これで1.8クラスは91号車の神谷誠が開幕2連勝となり、以下は55号車の澤田薫、12号車の植松公彦、84号車の大矢明夫、2号車の渡邉達也までが規定により入賞となりました。1.5オープンは今季初成立のため最終戦次第ですが、1.8クラスは神谷がタイトルに大きく前進。逆転の可能性を残すのは植松だけになりました。

この集団の後方では1.6クラスの戦いが行われていました。予選でクラストップとなった34号車の竹田幸一郎がスタートからリードを広げますが、開幕戦優勝で今回は予選2番手だった53号車の水野寿通が次第に差を詰めて、最後は0.382秒差まで肉薄。規定により優勝の竹田と2位の水野のみが入賞となり、シリーズポイントでは水野が15点差でリードして最終戦を迎えます。一方でドラマが起きたのは2.0チャレンジクラスでした。予選は開幕戦を制した8号車・菊池聡が上回りましたが、決勝では50号車の藤澤卓也が中盤から接近。6周目の1コーナーをアウトからの横並びで回ると、コカコーラではイン側から先行することに成功。鮮やかなパッシングでした。最終戦にはふたりが同点で臨みます。

8台で争う1.5チャレンジクラスの予選は、2分12秒992で総合19位の20号車・五賀貴男がクラストップ。2番手の118号車・中嶋鷹のタイムが2分13秒886ですから、今回は少し力の差があった印象です。決勝でも後続のライバルを引き離して、1台だけのクルージング状態となります。そのぶん2位グループのバトルは激しく、最後は中嶋が2位、28号車の立河元基が3位で表彰台に立ち、4位の38号車・中村進までが入賞となりました。このクラスは開幕戦優勝の中村が30ポイントでリーダーですが、立河が27、中嶋が25、開幕戦リタイアの五賀が20という4名を中心にタイトルを争います。

山崎は「世界の澤さんをミラーに見ながらレースできるなんて、最高でした。前回のチャンピオンは未勝利だったので、達成感が違います。RFにしてよかったです」とコメント。一方のSAWAは「じつは7年ぶりのグリッドスタートで、ドキドキでした。ロードスターは運転を学ぶのにいいクルマですね」と楽しそうでした。取材陣から松波の失格を伝えられた神谷は「本当ですか? 今日は接触もしてスッキリしない1日でしたが、せっかくのチャンスを生かしたいです」と語りました。逃げ切った竹田は「予選で長岡さんと山田くんに助けてもらったお陰ですね。今年もう1回勝ちたいです」と逆転を狙っています。輝きを見せた藤澤は「前半、菊池さんがNB勢とバトルしているのを見てチャンスがあるかなと思っていました」と嬉しそうでした。前回はミッションブローでリタイアした五賀は「バンタク(番場琢)先生に厳しくレッスンしていただいた成果が出ました。あとはシムスさんのお陰です」とコーチとショップへの感謝を語りました。

なお11月15日の日曜日には、他のクラスとも混走でNA1600とロードスターN1のシーズン第2戦が行われました。今年こちらは全2戦という寂しい日程で、ロードスターN1は前回の7月4日は不成立となっています。

4台で争われたNA1600には、31号車の高橋賢一がNB6Cで参戦。予選は4位でしたが、決勝はひとつ順位を上げて3位でフィニッシュしました。また13号車の永岡晋と43号車の大井正伸という2台のNA6CEが出場したロードスターN1(レギュレーション上ではND5RCも参戦可能)は、キャリアに勝る大井が予選から大きくリード。決勝も逃げ切って優勝を果たしました。大井は「岡山のようにNAとNDを別クラスにしていただければ、また仲間も増えると思います」と、NAユーザーの立場でアピールしていました。

富士チャンRSCの最終となる第3戦は、12月12日の土曜日に開催される予定です。

Text by T.Ishida Photos by S.Kokubo(Fuji Roadster Cup Community)/T.Ishida/N.Hata

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