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日本国内レース

  • 2025/08/15
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JT第5戦 石谷豪志との激闘を制した橋本 隼が初優勝で、ポイントリーダーに浮上

8月3日、ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第5戦が北海道の十勝インターナショナルスピードウェイで開催。チャンピオンを争うシリーズクラスでは今季一番と言える熱いバトルが展開されましたが、結果として157号車の橋本 隼がポールtoウイン。嬉しい初勝利を果たしたルーキーがポイントリーダーにも浮上しました。

JAFツーリングカー選手権のタイトルもかかる「ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズ第5戦 in 十勝」ですが、今年は北海道マツダ販売株式会社が大会に初めて協賛。併催イベントとして「MAZDAオール北海道ファンフェスタ2025」も開催され、スーパー耐久参戦マシンやロータリーレーシングカーのデモラン、サーキット(同乗)体験走行やオールマツダパレードランなども行われ、多くの来場者で賑わいを見せました。

6時50分から行われたブリーフィングには、マツダのブランド体験推進本部の藤井雅裕さんが登壇。「九州や沖縄を含む全国各地から参加いただき、ありがとうございます。また道内からも4名の方がエントリーしてくださいました。今年は北海道マツダさんのサポートも頂戴したので、パーティレースの楽しさを皆さんのバトルで大いにアピールしてください」と挨拶されました。

今回のエントリーはNDシリーズが14台、NDクラブマンが6台の合計20台。ここ十勝での開催は3年目で、昨年を上回る歴代最多の台数となりました。このうち173号車の岡田康生がクラブマンクラスに、152号車の島 拓海がシリーズクラスに初出場です。


公式予選は8時から20分間で行われました。1週間前は猛暑に襲われ、前日の練習走行は雨に祟られた十勝地方ですが、本日は爽やかな気候に恵まれました。手元の計測では気温23.5℃/湿度80%/路面温度29.2℃。開始早々、橋本が2分38秒526でモニター最上段に躍り出ると、結局最後までこの位置を譲ることはありません。続いたのが今回のシリーズ出場者では最上位のランキング2位につける117号車の石谷豪志で、タイムは2分38秒879。しばらくの間、2分38秒台はこのふたりのみという展開でした。

そして本日の予選は終盤にも順位の変動がありました。まず35号車の佐々木光が5周目に2分38秒748を叩き出して、石谷を抜いて2番手に浮上。さらに105号車の三宅陽大が6周目に2分39秒550を記録して、グリッド2列目に滑り込むことに成功。そして予選5番手は147号車の石塚崇宣でタイムは2分39秒640。さらに16号車の上田純司が2分40秒123で6番グリッドを獲得しています。


決勝はオンタイムの10時59分にスタートが切られました。手元の計測では気温27.5℃/湿度70%/路面温度44.6℃というコンディション。ポールポジションの橋本はダッシュ鋭く先頭で1コーナーに進入していきますが、それに続いたのは3番グリッドだった石谷。予選2番手だった佐々木はひとつ順位を落として、オープニングラップを戻って来ました。この1周目はさらに順位が動いて、予選4位の三宅と同じく5位の石塚が逆転。さらに6番グリッドだった1上田がふたつポジションを落としてしまい、予選7位だった128号車の普勝 崚と同じく8位だった初参加の島がその前に出ます。

この日のレースはバトルが各所で勃発しますが、接触のアクシデントが見られなかったのは賞賛に値するでしょう。2周目には三宅が石塚を抜き返して4位の座を奪還。3周目には島が普勝をパスして入賞圏内の6位まで浮上します。この3周目からはトップ争いにも動きがあり、石谷が橋本の背後を完全にロックオンして一時は逆転。橋本も負けじとコントロールラインでは0.002秒だけ再び先行しますが、勢いは石谷の方にあり、4周目には先頭で戻って来ました。さらに5周目には佐々木がバックストレート先のヘアピンで橋本を捉えますが、その次の周には橋本が再び2位の座へと戻ります。

終盤に入ってもドラマが連続します。中でも気の毒だったのが佐々木で、3速から4速へのシフトアップに不具合が発生。7周目に後続2台に先行を許してしまいました。そして8周目の6番ポスト先の45Rで、先頭の石谷がオーバーラン。ここで橋本が労せずして先頭の座に返り咲きます。整理すると、今年から参戦の橋本がパーティレースでは嬉しい初優勝。2位の石谷と3位の三宅がポディウムに登壇しました。また4番目にゴールした石塚に走路外走行で10秒加算のペナルティが裁定されたため、繰り上がって4位の佐々木、5位の島、6位の上田までがシリーズクラスの入賞となりました。


出走6台のクラブマンクラスでは、昨年の十勝でデビューウインを果たした北海道在住の220号車・長南伸次が再び輝きました。予選でも決勝も総合11位という堂々のパフォーマンスで、2年連続のクラス優勝です。2位にも地元から参戦の274号車・石坂俊介が続いて、3位には東京から遠征してきた73号車の鈴木 篤が入賞しています。なおゴール後の暫定表彰式には両シリーズともに、北海道マツダ販売株式会社の横井 隆代表取締役社長がプレゼンターとして登壇されました。


橋本は「自分はSUGOと鈴鹿で2回も失敗していますし、この十勝でやっと優勝できて嬉しいです。でもライバルの皆さんも凄くて、特に石谷選手の強さは尊敬に値すると思います。次のオートポリスには山田選手も戻ってきますので、残りのジャパンツアーもチーム全員で頑張ります」とコメントしました。


十勝ラウンドの結果、ジャパンツアーシリーズのランキングでは80ポイントとなった橋本がリーダーに浮上。石谷が75ポイントで続き、今回欠場した山田遼が72ポイントで3位に、三宅が70ポイントで4位となっています。ただし有効ポイントの関係もあり、3勝している山田が有利な状況に変わりはありません。


次回のジャパンツアーシリーズ第6戦は9月28日の日曜日に、大分県のオートポリスで開催予定です。また直近のパーティレースは東日本シリーズの第3戦で、9月14日の日曜日に茨城県の筑波サーキットで行われます。



Text by T.Ishida

Photos by B-Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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