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日本国内レース

  • 2021/10/29
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パーティレース3 東日本第3戦&4戦が開催

茨城県の筑波サーキットで10月24日に、ロードスター・パーティレースⅢ東日本シリーズの第3戦と第4戦がダブルヘッダーで開催。注目のNDシリーズは、開幕2連勝中の南澤拓実が第3戦でポールtoウインを達成しました。続く第4戦は2番グリッドの野島俊哉がロケットスタートで逆転優勝。惜しくも2位に終わった南澤ですが、東日本NDシリーズのチャンピオン獲得が決まりました。


今年の第3戦は9月4日に予定されていましたが、恒例の「第32回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」の開催断念に伴って順延。本来は最終の第4戦を予定していた10月24日にダブルヘッダーで組み込まれました。ただし予選は1回のみで、2戦ともエントリーした場合はベストタイムが第3戦に、同じくセカンドベストが第4戦に採用され、それぞれグリッド順を決定します


現在、この東日本シリーズだけがNDクラブマン/NCシリーズ/NDシリーズという3カテゴリーのフルスペックで開催されています。この日の筑波は雲ひとつない秋晴れ。8時30分の時点では気温10.5℃、湿度71%、路面温度16.3℃という絶好のコンディションに恵まれました。NDシリーズの予選は9時からの予定に少し遅れて24台がコースイン。ここから15分間の短期決戦です。

まずリードしたのは北日本シリーズで2連勝中の118号車・野島俊哉で、タイムはアタック1周目に出した1分9秒734。しばらく他の選手が10秒を切れない状態が続きます。そして4分過ぎ、開幕2連勝中の2号車・南澤拓実がアタック2周目に1分9秒623でモニター最上段へ。さらに4周目に1分9秒595まで削ってポールポジションを確定させます。

3人目の9秒台は21号車の吉田隆ノ介で、タイムは1分9秒825。続いて16号車の上田純司が1分9秒829を記録します。そして最後に10秒を切ってきたのは開幕戦のポールシッター、35号車の箕輪卓也で、ベストは1分9秒915でした。6番手の91号車・沢崎祐一のタイムが1分10秒353なので、この間にはかなりのタイム差があります。

なおセカンドベストでは南澤→野島のフロントローは変わりませんが、3番グリッドの箕輪までが9秒台。以下は上田と吉田の順で、入賞圏内の6番手には191号車の菅原達也が滑り込みました。ちなみに吉田のセカンドベストが1分10秒068で、続く菅原が1分10秒457なので、ベスト同士と同じようなギャップが今回の予選では見られました。


NDシリーズの第3戦決勝には23台がグリッドに並びました。28号車の石井達也は予選中に4速を失う不具合が発生したため、ミッション交換して第4戦の決勝に間に合わせようと欠場です。12時現在のコンディションは気温18.0℃、湿度48%、路面温度24.9℃。全車がフォーメーションラップを終えて、シグナルがブラックアウトしたのは11時59分でした。

ポールの南澤と2番グリッドの野島はともに加速が今ひとつ。一方、得意のスタートダッシュを決めた吉田ですが、その2台の間を狙ったコース取りが失敗でした。結局、挟まれるようにして1コーナーでは逆転ならず。しかしながら、その直後の第1ヘアピンで大外から野島を強襲。横並びの状態で次のダンロップに進入することに成功し、2位に浮上します。オープニングラップの上位陣での順位変動はこれだけで、4位以下は上田、箕輪、沢崎という順で通過。さらに3周目には沢崎に代わって、7番グリッドだった菅原が6位に上がってきます。

トップグループでは序盤から中盤にかけて、吉田がプッシュを継続。それでもトップの南澤が隙を見せません。すると10周目以降は吉田のタイヤが厳しくなってきたようで、3位の野島が何度かサイドbyサイドに持ち込もうとします。ハイレベルなバトルでしたが、結局このままの順位でチェッカーを受けて、南澤が開幕3連勝を達成しました。続いて吉田と野島がポディウムに登壇し、以下は先ほどの順で上田、箕輪、菅原までが入賞となりました。


筑波における今年のラストパーティレースが、東日本NDシリーズの第4戦決勝です。仲間たちがミッション交換をコンプリートさせた石井達也も無事にグリッドに並んで、出走は24台。秋の日差しがバックストレートでは逆光になる、ほぼオンタイムの15時42分にスタートが切られました

と、ここで出遅れてしまったのが南澤。アウト側の野島が余裕を残してホールショットを奪います。ただし、そのままイン側をキープして1コーナーを回ったことで、3番グリッドの箕輪にスペースを与えずに済んだとも言えます。さらに、スタート得意の吉田が上田を仕留めて4位に浮上。その後方では、9番グリッドの72号車・オカハラタツヤがひとつ前の71号車・登坂 紀を1周目にパスして戻ってきました。

野島は1周目の最終コーナーで姿勢を乱しますが、追う南澤も4輪逸脱が疑われるほど限界ギリギリの走行で追走。序盤は箕輪と吉田も僅差で続いて、4台でバトルを展開します。5周過ぎあたりから2台ずつのグループに分かれますが、これだけ実力が接近していると、ミスのない限りパッシングは難しくなります。野島が念願の筑波での初優勝を果たして、2位に終わった南澤の開幕からの連勝は3で止まりました。

以下、箕輪が第2戦の2位以来の表彰台を獲得。4位は吉田で、5位の上田、6位の菅原までが入賞。終わってみれば、6位までの入賞メンバーは第3戦と同じ6名という結果に終わりました。なお後方では、登坂がお返しとばかりに9周目にオカハラを抜き返したのと、10周過ぎから最大8台もの集団バトルが発生。実力上位のシリーズの強者たちだけに、最終戦に相応しいファイトを随所で演じてくれました。


第4戦で優勝した野島は「今年はSUGOで初めて優勝できましたが、やはり筑波で勝ちたかったので本当に嬉しいです。もてぎでもう1勝して締めくくりたいですね」と次を見据えていました。一方、開幕3連勝を達成した南澤は「第4戦ではやはり練習不足を露呈してしまいましたね。パーフェクトは逃しましたが、日本一もまだ可能性が残されたので、頑張りたいです」と同様です。

東日本NDシリーズでは、3勝して2位1回の南澤が82ポイントまで伸ばしたためにチャンピオンを確定。さらに全国シリーズは西日本NDシリーズで3連勝中の本多永一とのマッチレースになりそうな気配ですが、まだ確定には至りません。


東日本NDクラブマンの第3戦は95号車の梅原祐一がポールポジションからの逃げ切りに成功して初優勝。2位には42号車の小林浩暢、3位にデビュー戦の169号車の國井宏樹が入賞。また第4戦は逆転で制した小林が、これも嬉しい初Vを達成し、梅原が2位、101号車の緒方克明が3位となりました。
また東日本NCシリーズの第3戦と第4戦は、プロドライバーの86号車・井尻薫が貫禄の走りで連続ポールtoウイン。第3戦は5号車の入江 直、163号車の尾崎俊介の順に入賞し、第4戦は尾崎が入江とのバトルを制してポディウムの左右が入れ替わりました。


北日本に続いて東日本のシリーズはこれで閉幕しましたが、2021年のロードスター・パーティレースⅢの戦いはまだ続きます。11月20日には岡山国際サーキットで西日本シリーズの最終戦が行われ、さらに12月5日には栃木県のツインリンクもてぎにて、各地区シリーズのポイントにも反映される交流戦が予定されています。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

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