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日本国内レース

  • 2021/10/28
  • OTHER(日本)

JDC最終戦 JD9で太田智喜が、JD3で坂田一也がチャンピオン獲得

2021年全日本ダートトライアル選手権第8戦(最終戦)が10月24日(日)、広島県安芸高田市のテクニックステージタカタで開催され、ナンバー付無改造のJD9クラスで地元広島の太田智喜(デミオ15MB)が今季2勝目を挙げて、自身初の全日本チャンピオンに耀きました。また、JD3クラスでは坂田一也(アクセラ)が2位に入賞し、2度目のチャンピオンを獲得しました。マツダ車は全エントリー159台中、デミオ2台、アクセラ1台 マツダ2・1台の計4台でした。


今季は第5戦と第6戦が中止となり、この第8戦が6戦目となります。今回の舞台となったテクニックステージタカタは全国でも有数のテクニカルコースで、アップダウンあり高速コーナーありロングストレートありとドライバーのみならず観客も楽しめる人気のコースとなっています。攻略にはマシンのパワーはもちろん、総合的なバランスの高さが要求され、ドライバーにとっても常に気の抜けないコースレイアウトとなっています。特に高速S字のスピードの載せ方や進入へのブレーキングは、ドライバーの集中力とマシンの高い完成度が求められます。


決勝当日は晴れ、路面はドライながら、朝は霧が出て視界が悪くヘッドライトを付けて走行するマシンも見受けられるほどでした。例年ほこり防止のため競技中に何度か散水が行われますが、今回は路面整備も良く散水なしで行われ、オンタイムで競技は進みましたが、勝負はやはり路面の浮き砂利が掃けた第2ヒートとなりました。

JD9クラスの太田智喜は2017年からデミオ15MBを駆って5シーズン目。初年のシリーズ9位から毎年順位を上げ2020年は2位となり、残すはチャンピオンのみとなっています。今季は第1戦2位、第2戦3位、第4戦5位と堅調に上位入賞を重ね、第7戦で優勝、シリーズポイントを55とし2位に1ポイント差の首位に躍り出ました。そして迎えた最終戦、優勝=チャンピオン獲得という大きなプレッシャーにもかかわらず、走り慣れた地元コースを果敢に攻め、第1ヒートを2’06.836でトップタイムをマーク、第2ヒートでは更にタイムアップを果たし2’03.333という、2位に1’305もの差をつけての完全優勝を遂げ、「勝ってチャンピオンを決めたい」と事前の抱負通り、見事今季2勝目を挙げて、自身初の全日本チャンピオンを獲得しました。太田は「第7戦優勝でJD9クラスのシリーズポイントリーダーとなったとは言え、この最終戦は優勝しないとほぼ間違いなくライバルに抜かれてしまう状況でしたので絶対に優勝するとの思いを持って走行に臨みました。1本目はまだ路面状況がゆるいうちに、トップタイムを獲ってライバルにプレッシャーをかけるという思いで走り、2本目はこれまでダートトライアルに出場してきた中でも一番の走りだったのじゃないかなと思える走りができました。正直、デミオ15MBで本当に全日本戦で勝てるのかと自問自答する時期もありましたが、今回の結果を得られて、デミオ15MBで頑張ってきて本当に良かったと思います。来年もまだまだデミオ15MBで頑張ろうと思います」と語っています。


JD3クラスの坂田一也は今季第3戦と第4戦で2連勝を飾り、その勢いに乗って第7戦でも優勝。シリーズチャンピオン争いでは2位に9ポイント差の62ポイント挙げて第8戦最終戦を迎えました。第1ヒートでは1’59.813で2位。第2ヒートでは1’58.273へとタイムアップするも0.150の僅差で2位となりましたが、ライバルに10ポイントの差をつけて2019年に続く2度目のチャンピオンを獲得しました。坂田は「勝ってチャンピオンを決めたかったのですが、結果は2位でした。めっちゃ悔しいですが、前戦までの3連勝もあり全日本シリーズチャンピオンを獲得する事が出来ました。チャンピオン獲得の要因はグローバルモータースポーツ神田さんのセットアップ力が大きいと思っています。 プライベート参加が多いダートラにおいて、マシンの進化のスピードも他の選手より勝っていたと思っています。アクセラはパワー、トルクがスゴイのは勿論ですが、それ以上に車体そのものが持っているトラクション性能が特に素晴らしいです。 他の車種もエンジンパワーはチューニングでなんとでも出来ますが、車体の持つトラクション性能は簡単には変えられません。 パワーが必要でチューニングを行う2駆のSC車両にとってはこの優れたトラクション性能はこれ以上にない武器になると思います」と語っています。


これで2021年シーズンは終了となりました。2022年は3月20日に京都コスモパークで開催される開幕戦から10月2日の最終戦タカタまで、全7戦で争われる予定です。



Text by K.SUGA & MZRacing  Photo by K.SUGA & S.ASO

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