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日本国内レース

  • 2024/04/18
  • JRC

JRC Rd.2 JN-5クラスは河本拓哉/有川大輔(MAZDA2 15MB)が快走

2024年全日本ラリー選手権第2戦「ツール・ド・九州2024 in 唐津」が、4月12日(金)~14日(日)に佐賀県唐津市周辺を舞台に開催されました。JN-5クラスでは、3月1日〜3日に愛知県蒲郡市を拠点として開催された第1戦「ラリー三河湾2024 Supported by AICELLO」でJN-5クラス2位に入賞した河本拓哉/有川大輔(MAZDA2 15MB)が、SS1から一度もトップを譲らない走りで2日間の全ステージを駆け抜け、今季初優勝を獲得しました。


全日本ラリー選手権開幕戦の三河湾から約1カ月のインターバルを経て開催された第2戦唐津。ラリーの拠点となった唐津市郊外の「ボートレースからつ」には、オープンクラスを合わせて58台が出場しました。そのなかマツダ車は、JN-5クラスに河本拓哉/有川大輔と山中健志郎/鷹巣恵鈴がMAZDA2 15MBで出場しています。

2日間で行われるラリーは、12SS(SS総距離76.78km)を走行。中速コーナーやロングコーナーが次々と連続し、このラリーでは定番と言われているSSながらもペースノートの表記が難しいと言われているステージや、路面全体が苔に覆われた滑りやすいステージ、全日本ラリーでSSに設定されるのは約20年ぶりのステージ、道幅はそれほど広くはないものの、曲がりくねった林道が多いこの地区では珍しい高速コーナーやストレート主体のハイスピードステージなど、様々なキャラクターのSSがエントラントを待ち受けていました。


JN-5クラスは、開幕戦の三河湾で準優勝を飾った河本/有川が、オープニングとなる10.37kmのSS1で2番手を8.7秒引き離すベストタイムをたたき出し、トップに躍り出ます。その後も河本/有川は、火災発生のためノーショナルタイムが与えられたSS5をのぞく5本のSS中3本のSSでベストタイムを獲得し、2番手とのタイム差を11.8秒差に広げ、レグ1を折り返します。

ラリー最終日となる2日目も、河本/有川は計測器不良のためキャンセルとなったSS12を除く5本のSS中3本のSSでベストタイムを奪いフィニッシュ。トップの座を一度も譲ることなく、さらに2日目はレグ得点トップの3点を加算する速さをみせ、2番手に15.1秒差で今季初優勝を飾りました。

また、ラリー初日をクラス11番手で折り返した山中/鷹巣は、2日目に順位をひとつあげ、クラス10位で完走を果たしています。


JN-5クラス優勝/河本拓哉コメント

「ラリー初日は、SS4でサイドターンを失敗して10秒くらいロスしたのですが、トップをキープできたのが大きかったですね。それ以外は、タイヤ選択で少し失敗したセクションもあったのですが、全体を通して冷静に走ることができたと思います。2日目はSS7/10がそれほど危ないところがないのでプッシュして走って、その貯金をSS8/11とSS9で使っていこうという作戦が、うまくいったと思います。ペースコントロールもうまくできたと思います。全日本の優勝は昨年の久万高原ラリー以来なので、うれしいです。次はその久万高原ラリーなので、最後までしっかりと冷静に走りたいと思います」


2年目の進化

昨年、全日本ラリー選手権にドライバーとしてシリーズ参戦した河本拓哉。デビュー戦の新城ラリーでは、クラストップまであと3.1秒差まで迫ったSS9で、ウエット路面に足をとられ、コースオフ。サスペンションにダメージを負い、そこでリタイアというほろ苦い結果に終わりました。

ところが、全日本3戦目となる第4戦久万高原ラリーでは、下馬評を覆して全日本初優勝を獲得。その後も活躍を期待されましたが、第5戦丹後は6位、第7戦カムイは5位と表彰台が遠のきましたが、最終戦ハイランドマスターズでは3位表彰台を獲得し、今シーズンに望みを繋げました。

「今思えば、第4戦の久万高原で優勝したことが、逆にプレッシャーになっていたのかもしれません」と、河本は当時の気持ちを振り返ります。

「次も勝たなきゃとか、そういった焦りはなかったのですが、もっと速く走らなきゃという気持ちが強くなり、運転自体が荒くなっていたのかもしれません。だからこそ、昨年の最終戦の3位は少し自信に繋がりました。冷静に最後までしっかり走れば、結果を残すことができるということを自覚することができたラリーだと思います」と、河本。シリーズランキングは4位となり、今シーズンに望みを繋ぎました。

今シーズンは、「ドライビングというよりは、メンタル面が向上したと思います」という河本は、「僕が乗っているMAZDA2は、元々全日本で優勝争いに加わっていた岡田(孝一)さんから受け継いだクルマなんですが、昨年はそのポテンシャルの高さを、力が入りすぎたりして、うまく引き出すことができていなかったと思うんです。今年は、そういった面をもっと冷静になって走ろうと挑んでいます。走りだけじゃなく、クルマのメンテナンスも昨年よりもさらにしっかり行うことができているので、そういった面でも不安感は少なくなったと思います」と、今年の快進撃の秘訣を語ってくれました。

ラリーのサービスも、「少しでもラリー資金をタイヤやオイル代などのメンテナンス代に回したい」と、自分自身で行っている河本。今年で28歳になる河本は、今シーズンの全日本ラリー選手権に全力投球で挑んでいます。



Text&Photo by CINQ LLC

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