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日本国内レース

  • 2022/08/24
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ルーキー織田祥平が2勝目でチャンピオンに王手!

8月21日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第3戦が行われました。NDシリーズクラスは今季開幕戦でデビューウインを飾った26号車の織田祥平が接戦を制して2勝目。チャンピオンへの最短距離をさらに縮めることに成功しました。

エントリーはNDシリーズクラスが12台、NDクラブマンクラスが6台でしたが、クラブマンの1台が都合により欠場。合計で17台での戦いとなりました。この週末は全国的に不安定な気象状況で、ここ岡山も前日から気まぐれな降雨に悩まされました。公式予選は8時15分からの15分間で、開始時点では気温24℃・湿度97%・路面温度28℃。雨は上がっていましたが、路面はフルウエットに近い状態。そこから徐々に路面が乾いていくという難しいコンディションでした。
アタック1周目のベストは一昨年のチャンピオン、110号車の末金孝夫でタイムは2分17秒307。ところが、アタック2周目には前年王者の88号車・本多永一が、一気に2分14秒662までタイムを削ってきました。さらにアタック4周目には先頭でコースに入った2019年の北日本王者、杉野治彦が2分12秒643で突き抜けると、次の周回で本多も2分12秒154で逆転。
今日の条件で15分間の予選だと、走り続けても計測できるのは7周目となるアタック6周目が最後。ここでまず12秒の壁を破ったのが杉野で、2分11秒583でポールポジションを獲得。これに続いたのが26号車の織田祥平。開幕戦でデビューウインを飾った西日本シリーズのポイントリーダーが、2分11秒963で最前列に並びました。
予選3位は最終アタックでベストを更新できなかった本多と、58号車の山根正和。山根は上位陣では唯一、予選の途中でピットインしてエア圧を調整(ダウン)し、自身最終となるアタック4周目で2分12秒504を叩き出しました。以下、97号車の原山怜と33号車の恵木勇哉がグリッド3列目。ジャパンツアーシリーズのポイントリーダー、16号車の上田純司と末金はなんとグリッド4列目からのスタートになりました。

直前になって一瞬、雨がパラついて心配されましたが、決勝レースはドライ路面に回復して行われました。コンディションは気温27℃・湿度79%・路面温度32.5℃に変化。予定よりわずかに遅れて11時4分にオールレッドの5連シグナルが消えて全車がスタート。ちなみに朝のブリーフィングで、本日は予選・決勝を通じてトップを閉じての走行がOKという通達がありました。
ポールシッターの杉野はクラッチミートに失敗。1コーナーまでに織田祥平の先行を許してしまいました。これに続いたのが4番グリッドの山根。3番グリッドの本多も決してスタートは悪くなかったのですが、山根のロケットダッシュが上回りました。上位6台では唯一、1周目をグリッドと同じ5位で戻ってきたのが原山。6位には恵木をかわした7番グリッドの上田が浮上しました。
その後も序盤はトップ争いが大きく動きました。杉野は2周目のバックストレートで、前を行く織田のスリップストリームをキャッチアップ。ヘアピン進入でインを差してトップの座を奪い返す。と、今度は3周目のアトウッドで織田がインをうかがうと、杉野が挙動を乱してしまい、続くバックストレートへの加速で勝負あり。再び織田が先頭に立ちました。なお、3位に浮上した山根は2周目のアトウッドで勢い余ってコースアウト。サイドスカート部分を失ってピットに戻り、ここでリタイアを決断しました。
これでトップ集団は織田と杉野、さらに本多と原山の4台に絞られました。ただし、4周目以降は原山のペースが今ひとつ。さらに後半に入ると3番手の本多の勢いが勝り、杉野は防戦一方となって織田を少し楽にしてしまいました。最後は1.516秒という僅差ではあるものの、冷静に後方とのギャップをコントロールしたと言える織田が開幕戦以来の2勝目を挙げました。
杉野も0.222秒差で凌ぎ切って2位の座は死守。何度か並びかけた本多は、少し悔しい3位表彰台となりました。以下は原山が4位、上田が5位で続きました。さらに参戦2年目の恵木が6位で嬉しいキャリア初入賞。1周目に上田に先行を許した恵木は、その後も多い時は4台を引き連れる苦しい展開でしたが、粘りの走りでポジションを守り切りました。
なお、NDクラブマンクラスはプライベート参戦しているマツダのエンジニア、170号車の桑野祐希が嬉しいキャリア初優勝を飾りました。

第3戦を終えた西日本シリーズですが、リーダーの織田が55ポイントとチャンピオンに王手をかけました。これを追って48ポイントで本多と原山が並んでいますが、両名とも逆転には最終戦の優勝がマストで、とくに原山の場合はかなり厳しい条件をクリアしないと奇跡は起こらない。さらに織田は最終戦で2位以内に入賞すれば、自力で王座獲得という有利な状況です。
織田は「今日は幌を閉めているのでスリップがあまり効かないと思っていたら、いきなり杉野さんに横に並ばれていました。気を取り直して次のアトウッドで仕掛けたら、上手くいきましたね。でも最後までクルマに負担をかけないように気をつかいました。チャンピオン獲得を目指します」と意気込みを語ってくれました。

西日本シリーズの最終となる第4戦は、新設されたジャパンツアーシリーズの第5戦とのダブルタイトルで、11月5日にここ岡山国際サーキットで開催予定。またパーティレースの次の戦いは2週間後の9月3日、茨城県の筑波サーキットで東日本シリーズの第3戦が行われます。

Text & Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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