MZRacing マツダモータースポーツ情報サイト

日本国内レース

  • 2019/12/26
  • OTHER(日本)

富士チャンN1レースで雨宮恵司が6年ぶりに王座に返り咲き

2019年の富士チャンピオンレースシリーズ(富士チャン)の第7戦が11月30日に行われ、ロードスターN1レースの第3戦と第4戦がダブルヘッダーで開催。この日からNDにマシンをスイッチした雨宮恵司が、逆転でチャンピオンに輝いた。

9月22日の第2戦でデビューウインを飾った88号車・村上博幸に加えて、今回は2011年から2013年まで3年連続でチャンピオンを獲得した実力者の10号車・雨宮恵司もNAからNDにマシンをスイッチ。NAとNDは別賞典としている岡山チャレンジカップとは違って、今年の富士チャンではガチンコ勝負のレギュレーションを採用。熟成の進んだNAロードスター5台に対して、2台に増えた新型のNDとの勝負が楽しみな今シーズンの最終戦になった。

今回はダブルヘッダーのため、朝の予選で第3戦のグリッドが決まり、第3戦決勝中のベストタイムで第4戦のグリッドが決まるレギュレーション。予選でコースレコードを更新し、堂々のポールポジションからスタートとなったのは村上。2分06秒794は従来の記録を1.2秒も更新する快挙だった。フロントローに並んだのは2014年から2017年にV4を達成している2号車の大野俊哉で、タイムは2分07秒951。そして3番手には前年王者の1号車・芝田敦史、4番手に雨宮、5番手に5号車・宇野沢剛となり、この3台は2分8秒台。さらに81号車・安達陽平と46号車・高原友希が続いた。

10時23分にスタートした第3戦の決勝では、やはりこのトップ5台の激しいトップ争いが展開された。3周目にはNAの大野がトップに立ち、その後ろに雨宮、村上の順。さらに4周目には雨宮、大野、村上。7周目にはコンマ1秒差ながら、村上が先頭でコントロールラインを駆け抜けた。その後も雨宮と大野が背後を脅かすものの、逆転には至らず。混走のためロードスター勢の全車には、10周終了でチェッカーが振られた。

2連勝となった村上は「とても楽しく走れました! 信頼できる人たちとのバトルだったし」と話し、雨宮は「世の中の経済のことを考えたら新しいのにしないとね」と、手応えをつかんだ様子。一方の大野は「やはりNDは抜けない! 3周目くらいまではこちらも軽いし、何とかなったけれど、ふたりのS耐ドライバーにはかなわなかった」とコメントした。ちなみにこの第3戦終了時点でのシリーズは、大野が47ポイント、雨宮が44ポイント、さらに村上も40ポイントでチャンピオンの可能性を残していた。

13時55分にスタートした第4戦は、雨宮がポールで村上が2番グリッドとここだけは逆に。3番手の大野からは第3戦と同じグリッド順となった。この決勝でも、やはりトップ5台が激しいバトルを演じるが、この日2戦目で早くもNDを手の内に収めた雨宮はトップを守り切る展開に。逆に2位争いは毎周のように各マシンの順位が代わるほどのバトルが各所で繰り広げられた。10周でチェッカーが振られた時は、0.885秒差に詰め寄った村上だが、逆転はならずに2位。さらに3位には芝田が滑り込んだ。

この結果、6年ぶりに王座を奪還した雨宮は「NA同士では元チームメイトの大野君が速くて、自分には勝ち目がないと思っていました。でも、S耐でお世話になった村上さんのお誘いでNDに乗ってみたら、チャンピオンになれて嬉しいです。ロードスターはナンバー付きのレースも面白いけど、やはりN1車両のほうが限界域も高くて運転も楽しいってことを皆に広めたいですね」とコメントした。

来シーズンは何台のNDが参加するのか今から楽しみだが、岡山のように別シリーズとするかは未定だそう。さらに富士スピードウェイが東京オリンピックの会場となる影響でシリーズ戦の開催回数も減ることが予想されている。詳細についての発表は年明け以降となる見込みだ。

富士チャンピオンレース
http://www.fsw.tv/freeinfo/005515.html

Photos and Text by T. Nakamura

PAGE TOP

©  MZRacing. All Right Reserved.

サイトマップ