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日本国内レース

  • 2024/07/31
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バーチャルからリアルへの1期生、深谷 諄が3戦目で初優勝し、ポイントリーダーに浮上!

7月27日の土曜日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第2戦が開催されました。最多の29台のエントリーを集めたNDシリーズクラスでは、105号車の深谷 諄が予選2番手からの鮮やかな逆転劇で優勝。開幕戦でも3位に入賞しているため、12ポイント差のランキングトップにも躍り出ました。


エントリーはNDシリーズに29台、NCシリーズに10台、NDクラブマンに17台の合計56台。今回もまた新しい仲間が加わりました。NDクラブマンに116号車の大久保 仁と281号車の宮崎邦紘、そしてNDシリーズに54号車の瀬田 凛と153号車の彦森大雅の4名です。マツダからはブランド体験推進本部のブランド体験ビジネス企画部モータースポーツ体験グループの廣田賢興さんが来場。「皆さん、ご参加ありがとうございます。今日は午前中にペットボトル2本を飲んで水分補給をお願いします」と挨拶されました。

廣田さんが心配される通り、本日の筑波は酷暑との戦いになりました。NDシリーズの予選は9時20分からの15分間で行われましたが、9時30分の段階で、すでに気温32.1℃/湿度68%/路面温度45.5℃というタフなコンディションに。まずは先頭集団でコースインした71号車の登坂 紀が1分11秒213でリーダーボードの最上段に登場します。続いたのが144号車の白石 健でタイムは1分11秒489。さらに開幕戦6位の168号車・森本進一が1分11秒757で3番手となりますが、ここから5名くらいが僅差にひしめきあう状態で、やはり上位グリッドの獲得には11秒台の半ばあたりが必要かなと思わせました。

案の定、開始6分過ぎに開幕戦3位の深谷が1分11秒307で2番手に浮上。その後、2号車の鷲尾拓未が1分11秒611を記録。鷲尾はパーティレースには今季初参戦ですが、富士のシリーズでは開幕2連勝と好調を維持しています。そして7分を過ぎてから、2年連続の東日本王者である16号車・上田純司が1分11秒545を計測。さらに161号車の佐々木 光も1分11秒577を叩き出しました。

整理すると、参戦55回目となる登坂が2011年の第2戦(NC2クラブマンで優勝)以来、13年ぶりのポールポジションを獲得。ただしNDに乗り換えてからも熱心に練習を重ねていて、今回のポール獲得はまさに努力の結実とも言えるでしょう。以下、28歳の深谷が予選2番手を獲得。昨年の開幕戦でデビューした白石と上田がグリッド2列目から、ルーキーで2戦目の佐々木と昨年デビュー組の鷲尾が3列目のグリッドから決勝をスタートします。登坂と上田というベテラン2名と、2年目以内の若者たち4名というのが入賞圏内の勢力図です。


15周で争うNDシリーズの決勝は、ほぼオンタイムの12時26分にスタートしました。ポールの登坂に対して、2番グリッドだった深谷が1コーナーでほぼ横並びに持ち込みますが、さすがにアウト側から抜き去ることは難しかったようです。さらに4番グリッドだった上田は抜群のスタートで、あっさりと白石をパッシング。一方でルーキーの佐々木には試練が待ち受けていて、後続の鷲尾が5位に。9番グリッドだった森本はジャンプアップに成功し、一気に6位まで浮上しました。

序盤から勢いがよかったのは深谷で、3周目の最終コーナー立ち上がりからは完全に射程圏内にとらえて、4周目の1コーナーでは登坂のイン側に飛び込むことに成功。トップが交代しました。また同じく3周目には白石が順位をふたつ落とす代わりに4位に鷲尾が、5位に森本が浮上。4周目にはオープニングで順位を落とした佐々木が、白石を抜いて6位の座まで戻ってきます。その後は結局、上位陣には順位の変動がないままファイナルラップを迎えました。

そのファイナルラップで、2位を走っていた登坂が突然コース脇にマシンを止めてしまいました。理由は語りませんでしたが、燃料の計算を誤ったことは確実でしょう。一方で順調にリードを拡大していた深谷は3戦目にして見事に初優勝。東日本シリーズのポイントリーダーにも浮上しています。そして表彰台には上田と鷲尾が登壇しました。鷲尾は7周目以降、レースの後半はずーっと上田をロックオンして狙いますが、V2王者の上田は隙を見せませんでした。さらに4位の森本、5位の佐々木、6位の白石までが入賞です。

深谷は「予選は正直、失敗でした。でも決勝は最初の1コーナーはリスクが大きいと判断して、次のチャンスを活かせたのはよかったと思います。東日本シリーズは2戦連続で3位だったのですが、次は2戦連続で優勝して、チャンピオンにも近づきたいです」と目標を語りました。ちなみに深谷は36ポイントとなり、これに続くのは今回4位の森本で24ポイント。ランキング3位は開幕戦優勝の南澤拓実(今回欠場)で20ポイントとなっています。もしシリーズの全4戦が成立すると有効3戦の合計で争うため、まだ確定的な状況ではありませんが、深谷が有利になったことは確かでしょう。


なおNCシリーズは195号車の中島優太が、NDクラブマンは205号車の宮井理充が、それぞれ予選でポールポジションを獲得。決勝でもそのリードを守り切ってトップでチェッカーを受けました。今季が最終年度となるNCシリーズでは絶対王者の井尻 薫が今回はスーパー耐久シリーズ参戦のため欠場。開幕戦で3位だった中島がポイントリーダーに浮上しています。


パーティレースの次の戦いまでは、少しだけインターバルがあります。8月11日の日曜日に、北海道の十勝スピードウェイでジャパンツアーシリーズの第4戦が行われます。また東日本シリーズの第3戦は9月21日の土曜日に、伝統のメディア対抗ロードスター4時間耐久レースとともに、ここ筑波で開催予定です。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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