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日本国内レース

  • 2018/05/08
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東日本NDシリーズは、帰って来た鎌倉が3台抜きの逆転優勝!

5月5日のこどもの日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズが筑波サーキットで開幕しました。日本中からスーパーカーが集結するイベントとして知られた「OLD/NOW」が、今年から「筑フェス(筑波サーキット・カーフェスティバル)」にリニューアル。相変わらずの華やかな雰囲気の中で、快晴に恵まれての開催です。

予選・決勝とも3回に分割して行われましたが、まずはNDクラブマン7台とNCシリーズ13台による、8時ジャストの第1レースの予選から戦闘開始。NCシリーズは今回が初レースという85号車の里山敦郎が2周目に1分9秒445をマーク。昨年の東日本チャンピオン、75号車の入江直が11周目に1分9秒598まで刻みますが、わずかに届きません。予選クラス9位までが1秒以内という接戦です。

NDクラブマンは昨年の第2戦で優勝を果たしている120号車の木村幸弘が、1分10秒846で堂々のクラストップ。21号車の風間俊雄が1分11秒824、35号車の秋山文弘が1分12秒745と、こちらは上位でも少しタイム差のある展開になりました。

NDシリーズは今回フルグリッド(30台)を超えるエントリーがあったため、1組と2組に分かれて予選を戦います。ここで上位20台(各組10位まで)に入ったマシンが決勝レースに進出。21位以下のマシンはボーナスレースに回ることになります。

予選1組には17台が出走。上位陣は1秒以内に9台がひしめく僅差の接近戦です。その中で頭ひとつ抜け出したのは72号車のオカハラタツヤで、ベストは4周目にマークした1分10秒180。この組の2番手は16号車の上田純司で1分10秒513。後半にもアタックして8周目で1分10秒583まで刻んだ、48号車の高橋光介が続きます。

予選2組にも17台が出走。粘って10周目に1分10秒498した23号車の大岩浩気が、この組ではトップ。2番手に前半リードした78号車の出来利弘、3番手に56号車の鎌倉裕貴が続き、こちらは14台が1秒以内という僅差でした。

ところが、予選終了後に課された再車検で、出来の78号車の最低重量違反が判明。これにより予選タイム抹消の裁定がくだされたため、鎌倉以下の予選2組の選手たちの順位が繰り上がって、出来はボーナスレースの最後尾グリッドからのスタートとなりました。

NDクラブマンとNCシリーズによる第1レースの決勝は、予定より8分遅れの11時53分にスタート。決勝はすべて15周です。NCの上位グループ各車は順当にポジションを守りますが、NDクラブマンの3番手だった秋山は大きく出遅れ、最後尾まで順位を落とします。

総合トップを争うNCシリーズの里山と入江は、最初から最後まで接近バトルを演じます。何度かサイドbyサイドになりかけますが、里山が初レースとは思えない冷静さで次のコーナーのインをキープ。結局、前年王者の逆転はなりませんでした。

3位以下の争いも激戦でした。丹羽の背後に予選4番手の佐久間が襲いかかり、6周目には逆転。その1周後には予選5番手の村松も丹羽を抜いて、3号車の三谷貴一郎を含む4台の集団になります。終盤はここから佐久間が抜け出しますが、12周目には丹羽が村松を抜き返すシーンもありました。

24歳の里山は公式戦デビューでの初優勝という快挙を達成。しかも入江と佐久間という東と北の前年王者を左右に従えて、表彰台の一番高いところに立ちました。4位は丹羽、5位は村松、6位は三谷で、ここまでが入賞となりました。

一方、NDクラブマンは予選トップの木村が、2位に17秒余りの大差をつけて独走。これに風間が続きましたが、驚いたのは3位表彰台。一時は最下位に落ちた秋山が、7周目までに前を行く3台をごぼう抜き。ここまでが入賞となりました。

NCシリーズ優勝の里山は「昨年の秋にNA6からNCに乗り換えて、月に2回ほど練習を重ねてきました。一瞬たりとも気が抜けない15周でしたね」と冷静に振り返りました。NDクラブマン優勝の木村は「優勝は嬉しいのですが、まだ課題だらけです。次はシリーズの皆さんに胸を借りたいと思います」と決意を語りました。

上位20台によるNDシリーズの決勝は20分以上遅れて13時16分にシグナルがブラックアウト。ポールのオカハラをはじめ全車がクリーンスタートかと思われましたが、6番グリッドの159号車・イシカワが反則スタートを犯してしまい、ドライブスルーのペナルティを受けてしまいます。

序盤から激しくプッシュしてきたのが、4番グリッドからスタートした鎌倉。一昨年の北日本NDシリーズチャンピオンが、1年のブランクを経て今季は東日本シリーズに参戦してきました。鎌倉はオープニングラップでひとつ前の上田をかわし、3周目には大岩を攻略して2番手に浮上。さらに5番グリッドの高橋も上田を5周目にとらえて4位に上がります。

そして7周終了から8周目に入るストレートで、オカハラが4速へのシフトアップをわずかにミス。次の1コーナー進入でイン側へ飛び込んだ鎌倉が、先頭に躍り出ます。これでトップグループは鎌倉→オカハラ→大岩→高橋の4台に絞られます。オカハラは一度離された後も粘り強く走って、最後は0.413秒差まで詰め寄りますが、再逆転はなりません。

優勝は鎌倉、2位にオカハラ、3位にパーティレース初参戦の大岩が入り、表彰台に立ちました。また4位は高橋、5位は65号車の利光弘文、6位は上田で、ここまでが入賞となりました。

鎌倉は「クルマは仕上がっていたのに、予選では自分が力不足でした。でも決勝は、チームと立てたプラン通りの展開になった感じです。皆さんのレベルの高さを痛感したので、精進します」と謙虚に語りました。

なお、利光が今回のレースで、パーティレース通算10年以上かつ30戦以上という資格を満たしたため、「Great Party Racer賞」の特別表彰を受けました。パーティレースが2002年にスタートしてから通算17人目の受賞となります。

NDシリーズの予選21位以下によるボーナスレースには14台がコマを進めて、予定より16分遅れの12時36分にスタートが切られました。

ポールポジションの77号車・石川充彦が序盤から大きなリードを築きますが、3番グリッドからスタートの53号車・素村宣慶とともに、反則スタートでドライブスルーのペナルティを課されます。石川は10周目にピットロードに入りますが、時すでに遅し。最後まで走り続けてしまった素村とともに、失格の裁定を受けてしまします。

終わってみれば、4番グリッドからスタートした119号車の箭内健太がトップチェッカー。パーティレース初参戦で、堂々の優勝です。2位には最後尾スタートだった出来が怒涛の追い上げで入賞。3位には93号車の細井明宏が入り、ここまでが表彰の対象となりました。

箭内は「耐久は経験していますが、スプリントは今日が初めてだと思います。決勝に行けなかったのは悔しいのですが、応援に来てくれた仲間たちが喜んでくれたのが嬉しいです」とコメントしました。

ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第2戦は、約3週間後という短いインターバルで、5月27日にここ筑波で開催されます。

Text and Photos by B-Sports

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