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  • 2025/04/10
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北第1戦 コースレコード更新の石谷豪志が2年連続で開幕を制覇

4月5日、宮城県のスポーツランドSUGOでロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズが開幕。21台で争われたNDシリーズクラスでは予選で上位2名がコースレコードを更新される高速バトルが展開されました。決勝でもポールからスタートした117号車の石谷豪志がスタートでの失敗を直後にリカバリー。そのまま逃げ切っての2年連続優勝を成し遂げました。


この週末のSUGOでは、「MAZDA FAN FESTA 2025 IN TOHOKU」というファン感謝イベントが開催されました。昨年から名称が変更され、お祭りを意味する“FESTA”が付いたことでグレードアップ。パーティレースも初日の4月5日に北日本シリーズ第1戦が、2日目の4月6日には北日本の第2戦とともにジャパンツアーシリーズの第2戦がダブルタイトルで行われました。


北日本第1戦のエントリーは31台。NDシリーズクラスが21台、NDクラブマンクラスが10台いう内訳です。9時10分からのブリーフィングではマツダのブランド体験推進本部ブランド体験ビジネス企画部モータースポーツ体験グループの後藤憲吾さんが挨拶。「素晴らしい天候に恵まれました。皆さんのクリーンで熱いバトルを期待しています」と選手たちにエールを送りました。

今回は6名ものニューカマーを迎えました。写真左から順に293号車の樋口 豊、298号車の松本貴之、244号車の若山剛志、285号車の内田朋宏、274号車の山市遼平、159号車のゆりちゃんモータース。このうち樋口とゆりちゃんモータースがシリーズクラスへのエントリーで、残る4名がクラブマンクラスへの参戦です。恒例により全員がひとりずつ挨拶して、先輩たちから温かい拍手で歓迎を受けました。


公式予選は10時ジャストからの15分間。遠く見える蔵王の山にはまだ雪が残っていますが、サーキットは青空の広がる絶好のコンディション。ピットで計測したデータは気温8℃/湿度52%/路面温度25.6℃となっています。このシーズンオフに路面などが改修されたこともあり、コースレコード更新という快挙が達成されました。ポールポジションを獲得した石谷が叩き出したタイムは1分45秒575。さらに16号車の上田純司も1分45秒590という僅差で続きましたが、このふたりは2016年5月に鎌倉裕貴が記録した1分45秒687を上回りました。

予選3位から5位には「イナトミガレージ」がメンテナンスする3台が並びました。まずは147号車の石塚崇宣が1分45秒979で46秒を切ることに成功。さらに128号車の普勝 崚と2号車の久米田昴が今回レンタルで参戦しています。予選6位には19号車の田中健太が滑り込み、入賞圏内で決勝をスタートします。ちなみに予選3位から10位の選手までが1分46秒台という僅差で続いていました。


決勝レースは13時32分にスタートが切られました。直前のコンディションは気温12℃/湿度38%/路面温度29.8℃。この路面温度の上昇とともにこの週末、パーティレースの2連戦は同一のタイヤセットで臨むことが決められたために、一部の参加者が苦しむことになりました。

オールレッドのシグナルが消えた直後、ポールシッターの石谷は明らかに出遅れました。逆にスタートが良かったのが3番グリッドだった石塚。斜め前の上田を加速で上回り、一瞬は追突するかと思えた石谷のイン側に並びかけて、最初のコーナーで抜き去ります。ただ、そこで踏ん張ったのが石谷。次の3コーナーに向けてはイン側になるコース取りを活かして、石塚がわずかに開けたスペースにノーズを差し込んで再逆転に成功しました。

結果的にオープニングラップの総合トップ10では、上田と石塚の2位と3位が入れ替わり、普勝と久米田という4位と5位も入れ替わっただけとなりました。ただし普勝は決勝に入ってからのペースが少し速い印象で、2周目の1コーナー進入で早くも久米田を抜き返し、さらに3周目の馬の背で上田も抜き去って3位に浮上。その後は単独3位となって淡々と走行を続けます。

3周目以降、優勝争いは早くも石谷と石塚のマッチレース状態になりました。周回ごとのギャップはすべて1秒以内の僅差ですが、逆転の匂いが漂ったのは0.279秒差になった7周目の終了時点くらい。あとで聞くと、最終コーナーで石谷が3速から6速にというシフトミスを犯したとのこと。それだけ石塚のプレッシャーが凄かったという証拠でもありますが、順位が逆転するほどのタイムロスにはなりませんでした。

ということで中盤以降、バトルが激しかったのは4位からの集団です。先ほどのタイヤのレギュレーションの関係で、用意してきたのとは違うセットに履き替えた上田のフロントタイヤが徐々に厳しくなってきました。5周目の馬の背でついに力尽きて、久米田に先行を許してしまいます。その後も後続のマシンに激しくプッシュされますが、なんとか5位の座は死守してチェッカーフラッグに辿り着きました。

そして総合6位に入賞したのは、福島県在住の31号車・和光博紀。予選では8位でしたが、6周目に7番グリッドだった91号車の沢崎祐一、8周目に予選6番手だった田中という実力者をホームストレートの加速でロックオンしてパッシング。ホームコースの利を活かした素晴らしいパフォーマンスでした。

またエントリー10台のクラブマンクラスでは、20号車の秋葉英貴が予選から断然のクラストップ。決勝でもそのポジションをキープして、堂々の初優勝です。以下、2位に23号車の荒川 豊、3位に44号車の藤貫直之が続いてポディウムに登壇。さらに4位に初参戦の274号車・山市遼平、5位には123号車の岩田洋二と続き、規定によりここまでが入賞です。


SUGOのNDシリーズ開幕戦を2年連続で制した石谷は「スタートの時は後方でグリーンフラッグが振られるのを待っていたら、上り坂でそれが見えなかったんですね。皆さんが動いたので、気付いたという凡ミスです。今日は本当にラッキーでした。これを明日に繋げたいです」と振り返りました。


石谷のコメントにもある通り、明日もここSUGOでは戦いが続きます。北日本シリーズの第2戦とともにジャパンツアーシリーズの第1戦がダブルタイトルで予定。エントリーは31台で台数こそ同じですが、シリーズクラスにはジャパンツアーを転戦する実力者が新たに加わります。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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