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日本国内レース

  • 2021/02/02
  • OTHER（日本）

寺川和紘が2020年インタープロトGenクラスのチャンピオンに

　1月30日(土)に富士スピードウェイで2020年インタープロトシリーズ第4ラウンドが行われ、最終戦となる第7戦・第8戦でともに総合3位、ジェントルマン(Gen)クラス1位となり、参加初年にしてGenクラスチャンピオンに輝きました。

　この日の富士は朝方の気温がマイナス3度という寒さながら、澄んだ空気のせいで冠雪した富士山が青空に映える清々しい1日となりました。15分間のGenレース練習走行が始まった8時の時点ではやや強めの風が吹いており、歯の根が合わないとはこのこと、と言うほどの寒さでした。快晴だったため、その後は気温・路温ともに上がっていきましたが、それでも気温は3度ほどであったでしょう。そんな中行われたGenレースの公式予選では、マツダ人馬一体ドライビングアカデミーのリバリーを施した55号車通称「人馬一体」号には、今回もマツダ自動車試験場付の開発ドライバーである寺川和紘(39歳)とプロドライバーの関口雄飛がコンビを組んで乗っています。

　Genレースの公式予選では、寺川はGenクラスのコースレコードを更新するトップタイムながら、総合では3位。少し不満げです。「競争なので、やっぱり一番がとれなかったのは残念です。こんな寒い環境でのレースは当初想定されていなかったと思いますが、それでもチームの経験のなせる技なのか、クルマはとても乗りやすいコンディションでした。ソフトコンパウンドのタイヤも、数周でしっかりグリップを発生していたので、レースに関しては何も不安はありません」と落ち着いた表情でした。関口さんからのアドバイスは、と聞くと、「第1コーナーやヘアピン、ダンロップコーナーの入り口では、もう1テンポブレーキを遅らせられる、と言われました。わかってはいますけど・・(笑)」と語っていました。

　決勝レースは、第7戦(6周)のスタートが切られると、オープニングラップを冷静にこなした寺川は総合3番手をキープ。エキスパート(Exp)クラスの44号車山口達雄(NTP RACING IPS)、32号車永井秀貴(NETZ NOVEL MIE)を追いました。その後寺川は、上位2台のハイペースバトルを見ながら、2番手永井に対して1秒以内のところまで接近するなど善戦。結局、順位は入れ替えるチャンスはなく、ポジションを維持して3位チェッカーを受けています。これによって、第8戦を待たずに寺川がGenクラスのチャンピオンを確定しました。
　第7戦のゴール順にスタートした第8戦(8周)決勝でも、人馬一体ドライバーの寺川は力強い走りをみせています。序盤から先行の山口と永井に迫り、1秒以内の間隔をキープ。しかし、4周目を過ぎたあたりから、37号車大蔵峰樹(KEEPER号)が接近し、珍しく防戦を強いられました。とはいえ、最終ラップまで隙を与えず、3位を維持。そのままチェッカードフラッグを受けて、2戦連続Genクラス優勝を飾り表彰台に登りました。

　レースを終えた寺川は、「参加初年度でチャンピオンを取れて嬉しいです。しかし、3位のまま上位2台に挑むことができず、悔しい気持ちが強いです。挑んで失敗することを恐れてしまいました。しかし、私は会社活動としてこのレースに参加させていただいているので、結果は残さないといけません。この結果も、先輩2名の努力や経験の積み上げによるものが大きいので、お二人にはとても感謝しています。来シーズンもまた出場できることになれば、常に1番を目指して走りたいと思います。強い男として戻ってきます」と笑顔で話してくれました。

Text and Photos by MZRacing

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