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日本国内レース

  • 2023/04/29
  • S-Tai

S耐、富士24時間に向けての公式テストが終了

4月28日、富士スピードウェイでスーパー耐久シリーズ2023 の公式テストが開催され、マツダ車は8台が走行しました。晴天に恵まれ、本格的な夏の始まりを感じる天候の富士スピードウェイでは、2時間のナイトセッション含む3回の公式テスト走行枠が用意され、各車とも精力的に走行を重ねました。

富士24時間レースは、今年で6回目となる国内唯一の24時間レースで、S耐の中で最も長いレースフォーマットです。マツダを含めた、国内自動車メーカー5社が参戦していることもあって年々、その人気は高まっており、今回も平日のテストながら、これまで以上に観客の姿が見られました。富士スピードウェイでは、24時間レースを観戦しながらキャンプやバーベキューなどを楽しむことが出来るプランもあり好評を得ています。
また、チームにとってはレース時間と距離で配分が決められている獲得シリーズポイントが多いため、年間チャンピオンを目指す上でも重要な大会です。これまで開催された過去5回の大会ではいずれも、マツダ車がST-5クラスの優勝を飾っています。

なお、これまでタイヤサプライヤーであったハンコックタイヤの工場大規模火災を受け、2024年からタイヤサプライヤーとなる予定のブリヂストンが、次戦の富士24時間レースからドライタイヤを緊急供給すると、スーパー耐久機構(STO)より発表されました。しかし、一部のクラスではタイヤが間に合わず、ST-5クラスとST-4クラスのマシンは、市販のラジアルタイヤ「POTENZA」を装着して走行というシーンも。シーズン途中での急な変更ということもあって、各チームとも決勝レースに向けての様々なデータ採取をはじめ、サスペンションやブレーキの確認など忙しくメニューをこなしていました。

TEAM NOPROは、17号車デミオディーゼル(西澤嗣哲/大谷飛雄/小西岬/野上敏彦/山本浩朗/上松淳一)と37号車(加藤芳皓/野上達也/小倉徹)のDEデミオがテストにエントリー。TEAM NOPROとしては、2020年と2022年にデミオディーゼルで富士24時間を制しています。なお、17号車デミオディーゼルは、今回設定された3回の公式セッションで、いずれもST-5クラストップタイムを記録しています。オレンジ色のリバリーが特徴的な88号車村上モータース(村上博幸/吉田綜一郎/有岡綾平/雨宮恵司)は、富士24時間レース開催初年度の2018年と翌2019年に2連覇を経験している愛媛県のチームです。昨シーズンの岡山大会、そして今年の開幕戦鈴鹿で優勝しており、今年は、若手ドライバーを加えて好調の中、富士24時間レースに挑みます。50号車のLOVEDRIVE RACINGロードスター(伊橋勲/大井貴之/藤井順子/國沢光宏/染谷太) は、本番に向けて、夜間走行枠も活用しながら積極的に走行を重ねました。OVER DRIVEは、65号車(外園秋一郎/太田達也/伊藤裕仁/丹羽英司)のNDロードスターと66号車(貫戸幸星/猪股京介/大野尊久)ロードスターRFの2台でテストに参加。今シーズンからST-4クラスに参戦している66号車は、開幕の鈴鹿戦以降、課題の解決やアップデートを施してきたことで、今回のテストでも確かな手応えを感じているようでした。進化を遂げたロードスターRFが、GR86とどんな争いを繰り広げるのかに注目が集まります。
120号車の倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(樋口紀行/杉野治彦/織田祥平/箕輪卓也/上田純司/菊池崚斗)は、マツダが協賛しているグラスルーツカテゴリーで上位の成績を残したドライバーが、ステップアップしてS耐にチャレンジするための車両で、初めての24時間レース挑戦です。ドライバーもプライベートテストなどで着実に実力をアップさせてきており、公式テストも夜間走行の終盤までみっちりと走行を重ねました。

自動車メーカーの実証実験の場であるST-Qクラスでは、55号車「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」が、スポーツ走行枠でも走行を重ねて、ドライバーの慣熟と、走行データの収集を行いました。MAZDA3で初挑戦の24時間レースに向けて、フロント部分には、夜間走行用のライトが増設されたほか、スピードやパワーだけでなく、過酷な24時間レースでのマシンの信頼性を高めるために、公式テスト以外の前後もチームは連日でテストを重ねています。なお、24時間では、レギュラードライバーの寺川和紘、井尻薫、関豊、前田育男に加え、助っ人ドライバーとして堤優威と阪口良平のプロドライバー2名が加わります。堤は、ロードスターパーティレースやGLOBAL MX-5 CUP JAPNANでシリーズチャンピオンを獲得した後、アメリカで行われた「2018 GLOBAL MAZDA MX-5 CUP CHALLENGE」でレース1優勝を達成。その後も、国内ワンメイクレースでの活躍を経て、現在は国内トップカテゴリーのSUPER GTに参戦しているドライバーです。「今回、初めてFF(前輪駆動車)のレースカーに乗りました。前田さんをはじめとしたドライバーの皆さん、そしてメーカーエンジニアや精鋭メカニックの充実した体制の中、24時間レースで乗れることは、貴重な経験だと思っています。チェッカーまで走れるようにワンチームとなって挑んでいくとともに、個人的にはST-4クラスのタイムを上回りたいと思っています」、とコメントしています。

富士24時間レースは、5月26日(金)に公式予選が行われ、27日(土)に決勝レースがスタートします。

Text & Photos by MZRacing

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