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日本国内レース

  • 2022/06/06
  • S-Tai

5回目の富士24時間、TEAM NOPROデミオディーゼルが優勝

6月3日〜5日、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第2戦NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース」が開催され、ST-5クラスでは、17号車TEAM NOPRO (吉岡一成/大谷飛雄/上松淳一/西澤嗣哲/山本浩朗/野上敏彦)が優勝。104号車ヒロマツデミオ2(吉田綜一郎/佐々木孝太/妹尾智充/大崎悠悟/吉田隆ノ介)が準優勝、#66OVER DRIVEロードスター(武地孝幸/貫戸幸星/猪股京介/岡本大地/高崎保浩/上野大哲)が3位表彰台に上がりました。同大会におけるマツダ車のST-5クラス優勝は、5年連続となります。ST-Qクラスの55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept(寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男/加藤哲也/手塚祐弥)は終盤でのアクシデントにより、残念ながら完走とはなりませんでした。

今年で5回目を迎える国内唯一の24時間レースには、3日間で延べ38,100人もの来場者がありました。同レースでは観戦しながらのキャンプやバーベキューを楽しむことができ、更に今年は、熱気球による上空からの観戦やヘリコプターによる遊覧飛行なども行われ、年々盛り上がりを見せています。

決勝レースのグリッドを決める予選が金曜に行われ、50号車LOVEDRIVEロードスター(山西康司/松村浩之/篠田義仁/畑享志/松淵孝太郎/藤井順子)が、初めてのポールポジションを獲得。翌日の土曜、14時59分39秒に56台ものマシンがスタートを切りました。グループ後方集団からスタートとなるST-5クラスとST-Qクラスのマツダ車全9台は、大きなアクシデントもなくスタートしましたが、ポールポジションの50号車がスタート手順違反のペナルティを課せられ、順位を大きく落としてしまいました。
予選3番手の17号車は、大谷飛雄がスタートドライバーを担当。レース序盤には、ストレートエンドで200km/hの最高速を記録する速いペースで走行し、16周目でクラストップに立つと後続との差をどんどん広げていきます。大谷は、「今年は足回りやECUのセッティングをイチから見直して、開幕戦から良い状態で臨めています。特に、長時間でのレースでは手応えを感じており、デミオディーゼルの速さを見せつけたいと思って頑張りました。予選では吉岡さんが狙い通りのタイムをきっちり出してきて、良いグリッドは位置につくことができました」と語っています。好燃費というアドバンテージを持つデミオディーゼルは、長時間のレースではライバル車に対しピット回数を少なくできるという大きなメリットを活かしたレース戦略を組み立てる事ができます。
104号車は佐々木孝太がスタートドライバーを担当。佐々木は、1週間前に開催された、ニュルブルクリンク24時間レースにも出場したため、チームには合流したばかりです。72号車OHLINS Roadster(山野哲也/金井亮忠/野島俊哉/石井達也/南澤拓実)は、予選4番手から山野哲也がスタートドライバーを担当。しかし、レース序盤にステアリングラックが破損したため、スロー走行を余儀なくされます。山野はベテランらしく、懸命にかつ慎重にマシンをコントロール。ピットまでマシンを届けることに成功しました。マシンはメカニックを務める学生たちによって素早く修理され、無事コースへと復帰していきました。

レースは大きなアクシデントなどもなく周回を重ね、いよいよ夜間を迎えます。20時には、名物となった花火が打ち上げられると、多くの観客が夜空を見上げ、そのひと時を楽しみました。レース開始から6時間が経過した21時頃には、コース上ではトラブルでストップするマシンが現れはじめ、SCやFCYが出されます。クラストップを快走する17号車デミオは、リードを守ったまま順調に走行を重ねていきます。日付が変わった0時の時点で、トップは17号車デミオディーゼル、2番手には104号車デミオ、3番手には66号車ロードスターと続きます。50号車も4番手に浮上してきました。予選8番手スタートの65号車odula TONE HERO’Sロードスター (外園秋一郎/青合正博/草野貴哉/丹羽英司/小原康二/伊藤裕仁)は7番手、88号車村上モータースロードスター(村上博幸/雨宮恵司/谷川達也/加藤正将)は、アクシデントにより順位を落とし、10番手を走行しています。

4時半頃からサーキットは少しずつ明るくなり、夜明けを迎えました。17号車はノートラブルでトップを守り続けており、104号車と66号車がそれに続きます。一方、夜間の間に、37号車DXLワコーズNOPROデミオ(野上達也/加藤芳皓/尾崎俊介/窪田俊浩)にアクシデントが発生、ドライバーは無事ながらマシンは修復不能と判断されタイアとなっています。

そしていよいよ15時、レースはチェッカーを迎え、17号車がトップを安定した走行で守りぬき、ST-5クラスでの優勝を果たします。TEAM NOPROとしては、2年ぶり2回目の富士24時間レース制覇となります。2位は、104号車、3位は66号車と続きました。優勝した、17号車の野上敏彦監督は、「ディーゼルでレースを続けてきて7年。ようやくレースで戦えるような強いクルマができてきました。次戦のSUGOは短時間のレースですが、ロードスターに負けないように、短いレースでも勝負できるクルマを準備したいです」と語りました。

バイオディーゼル燃料を使用し、24時間の耐久レースに初めて臨んだ55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptは、ST-5クラスの隊列の上位陣に混じってスタートしました。21時過ぎに最初のトラブルが発生し、55号車はリペアエリアへ搬送されたのち応急処置を受けてピットへ戻ります。メカニックによる懸命な作業で再びコースへ復帰したものの、再び朝に同じトラブルが発生。その後もいくつかトラブルは発生しましたが、懸命な修理でその都度復活し完走に向けて走り続けました。しかし、レース終了1時間が迫ったところでアクシデントによりマシンは大きく破損。チーム初の24時間レースへの挑戦は、残念ながらリタイアとなってしまいました。

次戦のスーパー耐久シリーズは、7月9日(土)・10日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで行われます。

2022年S耐第2戦富士24時間レース記録動画 (YouTube 7’48”)

Text and Photos by MZRacing

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