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日本国内レース

  • 2024/11/08
  • JGC

JAFCUP G PN2は若林隼人が5年ぶり2回目のJAFカップ制覇

2024年JAFカップオールジャパンジムカーナ/JMRC全国オールスタージムカーナin近畿が、三重県の鈴鹿サーキット南コースで開催されました。事実上のロードスターワンメイククラスとなっているPN2クラスは、全日本8位の若林隼人が両ヒートを制する走りで優勝。今シーズンはロードスターRFで全日本2位を獲得したユウが2位、ユウとダブルエントリーで出場した関東2位の藤井裕斗が3位に入賞しました。


今シーズンの全日本ジムカーナ選手権で各クラスシリーズ10位以内に入賞した選手と、北海道から九州まで全国8地区で行われている地方ジムカーナ選手権/JMRC各地区シリーズで各クラス6位以内に入賞した選手に出場資格が与えられるJAFカップオールジャパンジムカーナ/JMRC全国オールスタージムカーナ。今年の大会には、JAFモータースポーツ表彰式の表彰対象となりJAFカップの10クラスには規定最大台数となる180台がエントリーし、JMRC全国オールスタージムカーナの併催クラスに18台の合計198台が出場しました。そのうち、PN2クラスに27台、PN3クラスに3台、BC2クラスに13台、Womenクラスに4台の合計47台のマツダ車が出場しています。


鈴鹿サーキット南コースを舞台とする今年のJAFカップジムカーナは、決勝前日の11月2日(土)に行われた公開練習では終日小雨が降るウエットコンディションとなりましたが、決勝ヒートが行われた翌日の3日(日)は早朝から雲ひとつない快晴に恵まれるというジムカーナ日和となりました。鈴鹿南コースの外周をメインに2カ所のシケインとパイロンセクションが設けられた決勝コースは、両ヒートで0.1秒を競う好勝負が繰り広げられ、各クラス最終走者まで目が離せない展開となりました。


27台のロードスターが出場したPN2クラスは、全日本8位の若林隼人が第1ヒートではクラス唯一となる1分10秒台のタイムをマーク。全日本ではPN3クラス2位のユウも1分10秒台にタイムを乗せてきますが、パイロンペナルティが加算され、幻のベストタイムに。第1ヒートトップの若林を、全日本PN4クラスチャンピオンを獲得した奥井優介、中国2位の武内靖佳、同じく中国チャンピオンの西村優輝が、1分11秒台のタイムで若林を追いかけます。

第2ヒートに入ると、ユウが第1ヒートのパイロンペナルティを払拭する走りで若林が第1ヒートでマークしたベストタイムを0.491秒更新し、トップに立ちます。しかし、すぐさま若林も逆襲。ユウのタイムをさらに0.036秒更新し、ふたたびトップの座を奪い返しました。その後は、ユウとダブルエントリーの藤井裕斗がユウとまったく同じタイムでゴールしますが、セカンドタイムの差でユウが2位、藤井が3位に。結果的には両ヒートでベストタイムを奪った若林が、2019年以来5年ぶり、自身二度目となるJAFカップ優勝を果たしました。

12台のRX-7と1台のロードスターが出場したBC2クラスは、全日本2位の藤井雅裕が両ヒートでコンスタントに1分8秒台の好タイムを刻み、2位に入賞。全日本ではPN2クラス2位の小林規敏が、中国5位の坂本稔和のRX-7でダブルエントリーし、第1ヒートはクラス9番手だったものの第2ヒートで一気に順位を上げ、3位表彰台を獲得しました。

JAFカップの対象クラスとなるWomenクラスは、ロードスターを駆る近畿5位のみさきが、第1ヒートはクラストップの選手と1秒以上あったタイム差を第2ヒートは0.41秒差に詰め、2位表彰台を獲得しています。


■PN2クラス優勝/若林隼人コメント

「第1ヒートは、中間計測地点の手前で失速してしまい、第2ヒートでその部分を修正したら、0.4秒タイムアップすることができました。最初、エントラントリストを見た時に歴代チャンピオンがたくさんいて『マジかよっ!?』と思ったのですが、そのなかで勝つことができ、価値のある優勝だと思います。来年の励みになりました」


■PN2クラス2位/ユウコメント

「ショートカットのシケインが、攻めきれなかったですね。(今回乗ったロードスターは)普段乗っているロードスターRFよりも軽くて重心も低いので、いつもの感覚どおりで行くと合わないところもありました。そのあたりのすり合わせを詰め切れなかったですね」


■PN2クラス3位/藤井裕斗コメント

「クルマも走りも上位で戦えるという手応えを感じられた点が一番の収穫です。第1ヒートは攻めすぎてしまい、第2ヒートで修正しようと思ったんですけど、結果的に0.04秒届かず、悔しいですね。ユウ選手とは、3年間サービス員として全日本に帯同させていただき、多くを学ばせていただきました。まさか同タイムとは思いませんでしたが、これからの自信に繋がります」


■BC2クラス2位/藤井雅裕コメント

「JAFカップの開催時期が11月なので、路面温度が低い状態を想定してセットアップしてきました。金曜日が低温、土曜日は雨で良い方向だったのですが、日曜日はまさかの陽気にビックリです(笑)。第1ヒートは低温セットアップのまま走り、第2ヒート前に急遽セットアップを変更したのですが、第2ヒートはタイムが上がった部分と逆に落ちた部分があったので、まだまだ修行が足りないなといったところですね」


■BC2クラス3位/小林規敏コメント

「第1ヒートはクルマに合わせて走ったという感じで、“乗らされてる感”が強かったですね。第2ヒートは、第1ヒートで悪かったところを修正しながら、FDの良いところを少しは出せたかなと思います。よく曲がるクルマですね。パワーがあるクルマは面白いです。JAFカップを楽しむことができました(笑)」


■Womenクラス2位/みさきコメント

「第2ヒートは優勝を狙って、もうヤケクソ気味に思いっ切り走りました(笑)。鈴鹿はタイヤのグリップが高いので、パワー不足にならないよう、ひたすらアクセルを踏みまくりました」


歴代チャンピオンがロードスターで対決

毎戦、激戦が展開される全日本選手権とは違い、全日本レギュラーと地区戦上位陣が一堂に集まるJAFカップオールジャパンジムカーナは、各地区対抗の団体戦など、ジムカーナの祭典的な要素もある大会です。今回は、これまで3回の全日本チャンピオンを獲得している若林、5回のチャンピオンを獲得しているユウ、今シーズンのPN4クラスを制した奥井が地区戦選手とダブルエントリー、もしくは地区戦選手の愛車をレンタルして、PN2クラスに参戦しました。また、PN2クラスでチャンピオンを獲得した経験を持つ小林も、今回はRX-7でBC2クラスに出場しています。
「金曜日の練習日に初めて乗って、土曜日の公開練習、日曜日の決勝までの間でクルマに慣れることはもちろん、セットアップを一気に煮詰めていく作業は、走りの引き出しやセッティングの引き出しを広げるチャンスでもあるんです」と奥井。さらに、「JAFカップは年に一回の一発勝負だからこそ、シリーズを通して戦う全日本とは違う面白さがあるし、仲間と一緒に戦う楽しい雰囲気が好きです。全日本よりリラックスした気持ちで戦えますしね(笑)」と、JAFカップの楽しさを語ってくれました。

地区戦ドライバーとダブルエントリーしたユウも、「すべて自分好みにセッティングを仕上げるのではなく、ダブルエントリーのドライバーとどうすり合わせていくか、それをどう走らせるかという部分では、全日本とは違う感覚で刺激になりますね」といいます。また、ユウとまったく同じタイムをたたき出した藤井は、「来年から全日本を転戦しようと思っていたのですが、自信に繋がりました」と、今回の結果に歓喜しました。


全日本ドライバーのレギュラー陣と、各地区の地区戦上位ドライバーが出場するJAFカップは、今年も全国を転戦する全日本のシリーズ戦とはひと味違う様々なドラマを残してくれました。



Text&Photo by CINQ LLC

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