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  • 2021/12/11
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〜腕自慢のパーティレーサーたちが集結〜北日本チャンプも手繰り寄せた野島俊哉が優勝!

12月5日、ロードスター・パーティレースⅢの交流戦「Friendly Match」が栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。ふだんはスポーツランドSUGOの北日本、筑波サーキットの東日本、岡山国際サーキットの西日本という、3つのシリーズに分かれて開催されていますが、今日だけは全国のパーティレーサーたちが一堂に会します。熱いバトルの末、NDシリーズで優勝したのは118号車の野島俊哉。同時に北日本NDシリーズのタイトルも逆転で獲得しました。なお全国王者には、すでに東日本NDチャンピオンを確定させている28号車の南澤拓実が決定。栄光のマツダカップが与えられます。
今年の交流戦は少し趣が変わりました。まず戦いの舞台が昨年までの富士スピードウェイから変更されました。もてぎでのパーティレース開催は20年目にして初めて。したがって本日の最速タイムが各クラスのコースレコードになります。またNDシリーズだけでなく、NCリーズとNDクラブマンのクラスも混走で設定され、予選・決勝とも2レースが行われました。本記事はマツダカップの行方にも影響するNDシリーズを中心にお届けします。

NDシリーズの公式予選は8時30分からの20分間。気温5.4℃、路面温度8.5℃、湿度は46%というコンディションでした。エントリーは26台だったのですが、3台が欠場して23台がアタックに臨みました。記録上は2周目となるアタック1周目のベストは2号車・関豊の2分28秒247。これが上位を争う選手たちのターゲットになります。結果として、これを上回ったのは3名。まずは118号車の野島俊哉が2分27秒台に突入し、35号車の箕輪卓也も2分28秒002で続きます。その後、少し遅れてアタックを開始した21号車の吉田隆ノ介が2分27秒460で最上段へ。
もうこれで決まったかと思った終了間近に、一度ピットに戻っていた野島が2分27秒348まで削り込んで大逆転。ポールポジションを獲得しました。以下、2番グリッドは吉田で、箕輪と関が2列目からのスタート。5番グリッドは28号車の南澤拓実でタイムは2分28秒438、6番グリッドは14号車のOnodera Shoで2分28秒569でした。マツダカップを争う全国シリーズのポイントで最上位にいるのは南澤で、彼は完走を果たせばチャンピオンが確定します。

7ラップで争うNDシリーズの決勝は11時34分に開始。気温は8.1℃、路面温度は22.4℃まで上がり、湿度は43%というコンディションでした。ふだんのパーティレースはグリッドスタートですが、交流戦だけは恒例のローリングスタートを採用します。2列の隊列を組んだ状態からシグナルがグリーンに変わり、1コーナーに先頭で飛び込んだのはポールの野島で、2番グリッドの吉田はやや出遅れます。と、すぐ後方でOnoderaが、ひとつ後ろの7番グリッドだった16号車の上田純司をヒットしてしまうアクシデントが発生。ダメージが大きく、残念ながら2台ともリタイアとなってしまいます。この混乱もあって吉田は順位を2位にリカバリーし、4番グリッドだった関も続きます。逆に3番グリッドから好ダッシュを見せた箕輪は前を塞がれるカタチになり、4位でオープニングラップを通過。南澤は5位をキープし、6位には8番グリッドだった31号車の和光博紀が浮上します。
トップグループの5台は、前半から見応え十分のバトルの連続でした。2周目には吉田が3〜4コーナーで一度仕掛けた後、右に曲がる5コーナーで野島のインを奪ってトップを奪取。3周目には箕輪が関をロックオン。最後は下りの90°コーナーでインを制して3位を奪還します。唯一、5番手を走る南澤は完走が最優先なのと、前を走る関がイナトミガレージのチームメイトということで、自ら仕掛けることはありません。
少し離れた後方では、3台による6位争いのバトルが展開されていましたが、4周目の1コーナーで32号車の横田剛と191号車の菅原がコースアウト。横田はリタイアを余儀なくされ、菅原には競技結果に1周減算のペナルティが裁定されました。その結果、この3台では唯一生き残った和光が単独の6位でチェッカーを受けます。
濃密な7ラップの決勝はあっという間。先ほどのバトルで先頭に出た吉田が先頭のままゴールしますが、再車検で最低重量違反が判明して失格。野島が繰り上がって優勝となり、2位に箕輪、3位の関までが表彰台圏内に。さらに4位となった南澤が全国シリーズを制覇してマツダカップ獲得を確定。そして5位には和光が繰り上がり、6位には1号車の丹羽英司が、なんと予選14番グリッドからのジャンプアップで入賞となりました。

交流戦の結果、北日本NDシリーズ王座を逆転で獲得した野島は「今日は吉田選手が速くて、抜かれちゃったので複雑です。でもパーティレースの2年間は自分を本当に成長させてくれました。今年はチーム(JiN)やコムドライブさんにお世話になり、多くの要素が改善されました」と感謝の弁で締めくくりました。全国シリーズ王者の南澤は「今日はとにかく完走が目標だったので嬉しいです。マツダカップは稲富さんたち、チームの皆さまのおかげです。来年は僕がサポートする側に回りたいですね」とコメントしました。

この日、NDシリーズに先駆けて混走で行われた第1レースには、NCリーズ11台とNDクラブマンが12台の合計23台が出走。NCリーズは2019年からプライベーターとして出場し、連勝街道を驀進している86号車の井尻薫がポールtoウイン。2位には195号車の中島優太、3位には163号車の尾崎雄介という若手2名が続き、4位の44号車・藤貫直之と5位の13号車・田宮 駿までが規定により入賞です。NDクラブマンは予選クラス3番手だった197号車の小泉洋史が、なんと最終ラップ90°コーナーでの大逆転で初優勝。2位は最後まで頑張ったポールシッターの147号車・加藤 修で、3位は113号車の高居慎司。4位以下は168号車・原嶋昭弘、79号車・小林秀樹、46号車・北田辰男の順で続きました。

これにて、2021年のロードスター・パーティレースⅢの全日程が無事に終了しました。来年はパーティレースのシリーズ開催20周年を迎えることになり、カレンダーは調整中ですが、さらに魅力あるレースが展開されることを期待しましょう!

Text by T.Ishida, Photos by B Sports

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