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日本国内レース

  • 2021/08/24
  • RPR

関 豊の2連勝で始まり、野島俊哉の2連勝でPR3北日本シリーズが終幕

8月21日、宮城県のスポーツランドSUGOでは今季最終戦となるロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズ第4戦が開催。118号車の野島俊哉が予選2番手からスタートダッシュを決め、5月の第3戦に続く2連勝を達成しました。


今回はNDシリーズに13台、NDクラブマンに12台の合計25台がエントリー。これは北日本シリーズでは史上最多となり、初参加も5名を数えました。当日のSUGOはどんよりとした空模様で、雨や霧の気配すら漂っていました。オンタイムの8時30分から15分間の公式予選が始まりましたが、気温は21.9℃、湿度はなんと97%という気象条件です。

開始してすぐ、1分48秒589でラップモニターの最上段に躍り出たのは、シリーズランキング2位につけている32号車の横田 剛。ランキング5位の31号車・和光博紀と76号車の廣木健司が49秒台で続きますが、開幕2連勝を果たしたポイントリーダーの2号車・関 豊、ランキング3位の野島、さらに同4位の16号車・上田純司はピットから動き出しません。

この3台は5分ほど経過してからコースイン。野島がいきなり1分47秒753で47秒台に入れてきます。そして上田がアタック1周目に1分48秒089を記録した後、さらに1分47秒577というタイムを叩き出して悠々とピットに戻ってきます。結局、47秒台はこのふたりで、最前列を分け合うことになりました。

以下、4周目に1分48秒000までタイムを刻んだ横田、11分過ぎに1分48秒499を出した34号車の菊池 仁がグリッド2列目をゲット。ポイントリーダーの関は1分48秒570で5番手、和光が1分48秒593で3列目に滑り込みました。


一方のクラブマンクラスは、53号車の古田孝一が1分49秒584をアタック5周目に出してトップを確定させたと思いきや、最後の最後に95号車の梅原祐一が1分49秒477で大逆転。3番手にはデビュー戦の1 号車・野村 充がつけ、今季3戦とも表彰台に立っている8号車の須藤利明と続いています。この4台は総合でも9位から12位ということで、タイムも接近。なおクラブマンクラスは都合により3台が予選に姿を見せなかったため、決勝への出走台数が9台となりました。


心配された雨や霧に見舞われることなく、8周の決勝はほぼオンタイムの11時7分にスタートしました。ポールポジションの上田はホイールスピンで少し出遅れる一方で、2番グリッドの野島は鋭くダッシュを決めて、1コーナーまでに先行します。3番グリッドの横田はポジションを守りますが、4番グリッドの菊池もクラッチミートに失敗。5番グリッドの関がひとつ順位を上げました。

さらに後方では、須藤が1コーナーまでに3台を抜くロケットスタートを披露。一気にクラブマンクラスの先頭に躍り出ます。後悔しきりだったのはクラブマンクラスで予選トップだった梅原。トラクションコントロールをOFFにするのを忘れてスタートしてしまい、S字の縁石でジャンプアウト。順位もタイムも大きくロスしてしまいました。

スタートこそ失敗した上田ですが、2周目以降は野島とのギャップは1秒以内と、最後までプレッシャーをかけ続けます。その後方では関が横田の後方に接近。3周目に入るホームストレートでスリップから抜け出して3位に浮上します。さらに5番手の和光の後方では、菊池と91号車の沢崎祐一の6位入賞をかけたバトルも勃発。6周目のバックストレートで菊池が3速から6速に痛恨のシフトミス。このふたりは5月の第3戦でもバトルしたライバルですが、今回は沢崎に軍配が上がりました。

第3戦で念願のパーティレース初優勝を果たした野島は、上田の猛チャージに対しても最後まで冷静に対処。先頭でチェッカーフラッグを受けて、見事に2連勝を達成しました。終盤はトップ2台との差を詰めてきた関が2戦連続の3位入賞で、全4戦で表彰台に立ちました。以下は4位の横田、5位の和光、6位の沢崎までが入賞です。

一方、クラブマンクラスは須藤が北日本では今季初優勝。決勝ではシリーズクラスの76号車・廣木健司や93号車・細井明宏とのバトルを演じつつの逃げ切りでした。続いて表彰台に立ったのはルーキーの野村と古田。さらに規定により4位の123号車・石田直樹までが入賞です。なお今回、公式予選終了後に発行されたスターティンググリッドの表記に誤りがあり、2台が本来とは異なるグリッドから決勝をスタートしてしまうアクシデントが発生。大会審査委員会から競技団に対して訓戒の処分が下されました。

野島は「決勝は前半勝負と決めていましたが、運よく前に出られました。全開で逃げたのですが、上田さんが全然離れてくれないので、最後までキツかったです。もてぎの交流戦も当然ですが、その前に東日本シリーズでも結果を出したいです」と、この先の戦いも見据えていました。須藤は「残り溝が心配で、今朝タイヤを全部交換しました。予選の後、同じ新品組だった和光さんや菊池さんと意見を交換して、それがすごく役に立ったので感謝しないと。今年はSUGOで勝てていなかったので、嬉しいです」と喜びを語りました。


北日本シリーズは終了しましたが、12月5日に栃木県のツインリンクもてぎで開催される「交流戦」で獲得したポイントも各地区シリーズで有効です。したがって、現時点では関が76ポイントでチャンピオンへの最短距離にいますが、70ポイントで2位の野島と、66ポイントで4位の上田にも逆転の可能性が残っています。またロードスター・パーティレースⅢの次の戦いは、10月3日(日曜日)に岡山国際サーキットで行われる西日本シリーズの第3戦となっています。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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