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日本国内レース

  • 2024/06/27
  • JGC

JGC Rd.5 PN2の小林とPN3のユウが今季初優勝

2024年JAF全日本ジムカーナ選手権第5戦「北海道オールジャパンジムカーナ」が6月22日(土)に北海道砂川市郊外のオートスポーツランドスナガワ・ジムカーナコースで開催されました。翌日の26日に行われる第6戦を含め、2日間にわたり2戦連続で開催されるスナガワラウンドの初戦は、ロードスターワンメイク状態となっているPN2クラスで小林規敏が、第2ヒートの逆転劇で今季初優勝を獲得。PN3クラスは、今季未勝利のユウが第1ヒートのタイムで逃げ切り、待望の今季初優勝を獲得しました。


今シーズンは全10戦が組まれている全日本ジムカーナ選手権は、折り返しとなる第5戦を迎えました。北海道砂川市郊外のオートスポーツランドスナガワ・ジムカーナコースで開催される第5戦は、翌日に同コースで開催される第6戦とともに、2日間にわたり2連戦が組まれています。今シーズンの2連戦は、3月16日(土)〜17日(日)に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催された第1戦&第2戦に続く2回目の開催となり、8月14日(土)〜15日(日)にスポーツランドSUGOと合わせて、全10戦中6戦が2連戦で戦われることになり、各クラスのチャンピオン争いにおいても大きなウエイトがかかる連戦となります。

第5戦のパドックには、併催されたJMRC北海道ジムカーナシリーズを除き、選手権クラスに82台が出場。そのうち、13台のマツダ車がエントリーしています。


第5戦のコースレイアウトは、外周の高速セクションを少なくし、内周の細かなコーナーが連続するテクニカルコースを設定。大会規則により、第1戦と第2戦と同様に第5戦と第6戦を1セット4本のタイヤで走行しなければならず、路面が粗くタイヤの摩耗に厳しいと言われているスナガワで、タイヤが新しい状態の第1ヒートで勝負をかけるか、それとも第5戦でタイヤを温存して第6戦で上位を狙うのか、それぞれの選手によって戦略が異なる2連戦となりました。

事実上のロードスターワンメイク状態となっているPN2クラスは、第1ヒートで学生時代を北海道で過ごした小野圭一が、1分14秒183のタイムでトップに立ちます。この1分14秒台には、トップの小野を含め小林規敏、SHUN、志賀野浩の4台が、コンマ差の勝負を展開しています。第2ヒートに入ると、第1ヒートトップの小野がわずかにタイムダウン。第1ヒートは1分15秒台のタイムに終わった第4戦優勝の中田匠が1分14秒台に飛び込んできますが、第1ヒートの小野と小林のタイムにはわずかに届きません。このまま小野が第1ヒートのタイムで逃げ切るかと思われましたが、第1ヒートは0.11秒差で2番手につけていた小林が、小野のタイムを逆転。わずか0.03秒という僅差で、小林が今季初優勝を飾るともに、シリーズランキングも3番手から一気にトップへと立ちました。


各ラウンドでロードスターRFが上位を奪っているPN3クラスは、今シーズン未勝利のままこの第5戦を迎えた3年連続チャンピオンのユウが、第1ヒートではクラス唯一となる1分12秒台のタイムでトップに立ちます。第2ヒートは、第1ヒート3番手の川北忠がタイムアップしてきますが、ユウがマークした第1ヒートのタイムには届かず2位どまり。第4戦までに3勝を挙げているシリーズポイントトップの大多和健人も、第2ヒートはタイムダウンとなり3位。第1ヒートのタイムで逃げ切ったユウが、待望の今季初優勝を飾りました。


PN2クラス優勝/小林規敏コメント

「第1ヒートは、そんなにミスはしていなかったんですけど、若干手応えがない走りで終わってしまいました。第2ヒートは路面温度が上がり、タイヤが路面にマッチしたことと、第1ヒートのミスを修正できたことで、タイムアップすることができました。セッティングは合っているので、明日もこのまま2連勝を狙いたいですね」


PN2クラス2位/小野圭一コメント

「第1ヒートは、タイヤが新品だったせいなのか、路面に砂が多かったためなのかどちらか分かりませんが、1コーナーで失敗した以外はうまくまとめることができたと思います。スナガワの路面は第2ヒートでのタイムアップが難しい路面なので、1コーナーの失敗は悔やまれますが、この悔しさをバネに明日も頑張りたいと思います」


PN2クラス3位/中田匠コメント

「第4戦の名阪は走り慣れたコースだったのですが、ここ(スナガワ)はあまり経験がなく、チャレンジャーの気持ちで挑みました。第1ヒートの中間トップは自分でも驚きだったんですが、後半で大きな失敗をしてしまいました。第2ヒートは、第1ヒートのミスを修正できれば結果は出るなと思ったんですが、今回は上のふたりが速かったと思います。明日の第6戦は、巻き返しができるように頑張ります」


PN3クラス優勝/ユウコメント

「第4戦の名阪から、クルマのリフレッシュだったりセットアップの見直しだったり、短いインターバルでしたができる限りのことをやってきました。スナガワは装着しているタイヤとの相性も良く、一生懸命走ったらようやく1勝目を獲得できたという感じです。大多和選手とはポイントで大きく離されていますが、明日も一生懸命走ってできる限り追いつけるように頑張ります」


PN3クラス2位/川北忠コメント

「昨日の練習走行の感触が、決勝では感じることができませんでした。クルマのセッティングも変えていないので、なぜかなと思ったのですが、走り終えたあとのタイヤの状況を見て、ドライビングを少し変えなきゃダメなんだろうなと思いました。第2ヒートは修正することができたので、明日は第1ヒートから結果を出していきたいと思います」


PN3クラス3位/大多和健人コメント

「第2ヒートは明日(第6戦)のセットアップと割り切っていたので、結果的には今日の駄目なセットアップが分かったというところでは大きな収穫でした。明日に向けて、しっかり準備したいと思います。明日は勝ちたいですね」



強豪ベテランドライバーの復帰

昨年のチャンピオンを獲得した川北忠がPN3クラスへと移った今シーズンのPN2クラスは、開幕戦&第2戦もてぎの2連戦でSHUNが2連勝、中田匠が第4戦名阪で優勝、今シーズンは第5戦を終えた時点でまだ優勝はないものの、昨年はシリーズ終盤までタイトルを争った小野圭一など、若手や次世代ドライバーが頭角を表すようになってきました。そういった状況のなか、2015年に当時のN1クラスでチャンピオンを獲得し、翌年の16年から23年の第3戦までロードスターで当時のPN1クラスや現在のPN2クラスを戦ってきた箕輪雄介が、今シーズンはふたたび開幕戦からPN2クラスに復帰しました。

昨年は、シーズン途中から「戦闘力のあるタイヤで戦いたい」という思いでSタイヤを装着できるBC2クラスへと移った箕輪でしたが、「もともとPN2クラスに戻る予定だったので、B車両に改造はせず、PN車両のままPN2クラスを戦いました」という箕輪は、昨年のスナガワで開催された第4戦で6位入賞、翌日に開催された第5戦では5位入賞を果たしてします。

その箕輪が、今シーズンは装着するタイヤのメーカーを変え、開幕戦からPN2クラスに復帰し、雨の開幕戦もてぎでは2位、翌日に行われた第2戦では3位と、優勝は逃したものの復帰2戦でまずまずの結果を残しました。ところが、第3戦TAMADAではクラス16位、第4戦名阪では6位と、若手や次世代ドライバーの後塵を浴びるにことになります。

「タイヤが変わったことが大きかったですね。僕が対応しきれていない。第3戦のTAMADAは、練習走行の時はそうでもなかったんですけど、公開練習の時から『あれ!? ちょっと合わないな』という感じになって、それが決勝でも解決できなかったという感じですね」

長年、装着してきたタイヤメーカーを変更し、今シーズンに挑んだ箕輪ですが、タイヤの特性に合わせたドライビングを試行錯誤しているといいます。

「コーナリングやブレーキングに関してはそれほど違和感はないんですけど、ターンの入りから立ち上がりに関しては、以前装着していたタイヤと特性が大きく違うなと感じています」と、タイヤの特性の違いに戸惑いをみせる箕輪ですが、「これまであまり戦ってこなかった選手たちと戦うというのは、自分にとっても新鮮です。まだタイヤに関するノウハウがライバル勢よりも少ない状態ですが、タイヤに関してはある意味イコールコンディションに近い状態になったので、自分としても今年が勝負の年だと思っています」と、今シーズンの抱負を語ってくれました。今シーズンの前半は苦戦が続いたベテランドライバーですが、毎年混戦が続くPN2クラスのなかで、後半戦のキーマンになることは間違いないでしょう。



Text&Photo by CINQ LLC

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