MZRacing マツダモータースポーツ情報サイト

日本国内レース

  • 2022/06/29
  • RPR

PRⅢ西第2戦 本多永一が鮮やかにポールtoウイン!最多勝記録更新に王手

6月26日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第2戦が行われました。NDシリーズクラスは前年王者の88号車・本多永一が予選からライバルたちを圧倒。通算19勝目でパーティレースの最多勝利タイに並ぶとともに、自身の持つ最年長優勝記録をまた更新しました。


第2戦のエントリーはNDシリーズクラスが14台、NDクラブマンクラスが10台で、そのクラブマンの村上元気、ヤマナカキョウスケ、タカオミツトシの3名が初参加です。3月の合同テストでトップタイムを記録したシリーズの106号車・中川 徹が残念ながら欠場となり、23台での戦いとなりました。

公式予選は9時25分からの15分間。この時間帯までのサーキット上空は曇り空で、気温23.9℃・湿度68%・路面温度30.2〜30.9℃というコンディション。開始直後は先頭グループが約10台のダンゴ状態となり、緊張感が漂ったものの、次第に各車の間が空いてクリーンなアタック合戦へと突入しました。

ほぼ全車がひと巡りして、ラップモニター最上段に登場したのは前年王者の本多で、タイムは1分58秒455。さらに一昨年のチャンピオン、110号車の末金孝夫も1分58秒905で続きます。結局、最後まで59秒を切るタイムはこの2名だけでフロントローが確定。ちなみに本多は最終アタックでも1分58秒台を記録しており、レンタルで参戦した開幕戦では5位と振るわなかっただけに、今回はマイカーで本来の調子を取り戻した様子です。

3番グリッドを獲得したのは97号車の原山 怜。アタック1周目に1分59秒854で5番手につけると、次の周に59秒058までタイムアップ。さらに開幕戦では終盤の逆転劇でデビューウインを飾った26号車の織田祥平が59秒099を記録しますが、蛇行による妨害行為で2グリッド降格のペナルティを受けてしまい、代わって4番グリッドを得たのが、東日本シリーズの開幕戦ウイナーである16号車・上田純司。そして3列目からは、45号車・黒原崇正と前述の織田という順番で決勝はスタートとなります。


予選終了後のサーキットはやや気まぐれな空模様で、晴れたり曇ったりを繰り返しながらも気温は徐々に上昇。決勝レースの直前には気温28.2℃・湿度58%・路面温度45.2〜46.2℃となりました。15時38分にオールレッドの5連シグナルが消えてスタート。ポールシッターの本多はクラッチミートの直後にホイールスピンさせてしまい、少し加速が鈍るものの立て直しに成功。2番グリッドの末金を引き連れて、3位以下を引き離しに掛かりました。

というのも3番グリッドの原山が出遅れてしまい、4番グリッドの上田に1コーナーで並ばれてしまったからです。ただ、ここでアウト側だった原山がサイドbyサイドのまま粘り切ったことが、その後のレース展開に大きく影響します。次の2コーナーは逆に原山がイン側となるため、アトウッドまでに3番手のポジションを再び確保することに成功。結局、上位4台はグリッド順通りにオープニングラップを通過、5位には直前の黒原をかわし織田がひとつポジションを上げました。

この日の決勝は上位グループの順位が大きく動きます。まず2周目に入ると原山が勢いを取り戻し、本多と末金に追い付いてトップグループを形成。4位の上田はペースが上がらずに、織田が背後に迫ります。勢いに勝る織田は3周目のダブルヘアピンで上田をパッシングして4位に。また、この3周目には原山も末金をロックオン。4周目の1コーナーでインを差して2位へと浮上します。さらに織田は5周目に全体ファステストを更新して追い上げ、7周目の1コーナーで末金を抜き去り表彰台圏内に入りました。

こうした2位以下の激しい攻防をルームミラーから涼しい顔で眺めていたのが本多です。決勝中盤からは約1.5秒というマージンを確保して、今シーズンの初優勝へ盤石の走りを披露。トップチェッカーの本多は2016年の初参戦以来、これでパーティレース通算19勝目を達成。現在はマツダ・グラスルーツカテゴリーでインストラクターを務めている加藤彰彬と並ぶ最多勝タイ記録となるとともに、63歳5か月での勝利は自身の持つ最年長優勝記録をも更新しました。

続くシリーズクラス2位は原山が獲得。開幕戦の3位表彰台から、また一歩上へのベストリザルト更新です。3位は開幕戦でデビューウインを飾った織田で、2グリッド降格のペナルティを跳ね返す勝負強さを2戦目でも発揮しました。以下、4位に末金、5位に上田という実力者が続き、混戦を抜け出した6位の56号車・小林太一までが規定により入賞となりました。

なお、NDクラブマンクラスは124号車の松田友明が歴史に残る快挙を達成。クラス4番手の17番グリッドからのスタートながら、オープニングラップで5台を抜いて一気にクラス2位に浮上。2周目にトップの座を奪って、デビュー3戦目での初優勝を成し遂げました。


本多は「スタートは自分としては失敗だったのですが、結果オーライでしたね。最初は末金さんと一緒に逃げようと思っていたら、思わぬ展開で、3周目くらいからは楽になりました。こうなったら来週のオートポリスで節目の記録を狙いたいですね」と次への目標を語っています。またタイヤについても「今日の岡山は路温も路面も、タイヤには非常に厳しいコンディションでしたね。でも、そういう状況でもクリーンなバトルができるパフォーマンスは凄いと思います」とコメントしています。


西日本シリーズの第3戦はここ岡山国際サーキットで、夏休み中の8月21日にスケジューリング。またパーティレースの次の戦いは早くも翌週の7月3日、大分県のオートポリスで「ジャパンツアーシリーズ」の第3戦が予定されています。パーティレース21年目にしてついに、九州に初めての上陸となります。



Text & Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

PAGE TOP

©  MZRacing. All Right Reserved.

サイトマップ