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日本国内レース

  • 2016/05/10
  • JRC

JRC第2戦久万高原ラリーで中西RX-8が2位入賞し、岡田デミオはリタイヤ

4月30日(土)、5月1日(日)に四国愛媛県の久万高原町を舞台に全日本ラリー第2戦「久万高原ラリー」が行われ、JN3クラスに出場した岡田孝一/菅野総一郎組マツダデミオはコースアウトしてリタイヤ。同クラス2位にマツダRX-8を駆る中西昌人/美野友紀組が入りました。

ゴールデンウイークの前半とも重なり、サービスパークの「旧美川スキー場」には、中国、四国地方、または九州からも観戦客が訪れ、大人、子供合わせて二日間でのべ1000人以上が訪れる大イベントとなリました。コースは旧美川スキー場周辺の舗装林道を使用し、23.39kmのロングSSも設定され、タイヤ、ブレーキには相当な負担がかかる設定です。また、全日本ラリーの中でも最も標高が高いコースでもあり、エンジンにも過酷なラリーでもあります。さらに、全SSが158kmと長く、シリーズポイントには係数1.5が掛けられシリーズを戦う上でも最も重要な戦いのひとつと言われています。

さて、JN3の岡田/菅野組マツダデミオに目を向けると、前戦「唐津ラリー」で2位とトヨタ・ヴィッツの天野に敗れたことで、インターバルの2週間の間に足回りのセッティングを見直し、ポテンシャルアップを確信して久万高原にやってきました。デイ1は、大谷4.95kmのショートステージからスタートし、岡田さんはライバル天野ヴィッツに1.5秒差で続く2位でゴール。岡田さんは、この時点では「途中2箇所ミスしたコーナーがあったので、それを差し引けばもしかしたらトップタイムが出ていたかも知れない。今日のデミオは行けるし、天野君に勝てる」と意気込んでいました。しかし、続くSS2でトラブルが発生します。13.89kmステージの前半登りセクションを丁寧にロスなく走り、最高標高地点のハイスピードセクションも快調に飛ばして、タイヤとブレーキが苦しくなる後半下りセクションを通り、ゴールまで残り約2kmとなった時点で突然2速ギアを失います。残りの距離を2速なしで走りきりましたが、トップから12.2秒も離されてしまいます。次の23/.93kmステージをクリアすればサービスパークに戻れるため、諦めない岡田さんは1速ギアと3速ギアのなんとかまま走りきります。しかし、リエゾン区間で1速ギアも失い、恐る恐るマシンをいたわり岡田さんはサービスへとたどり着きました。しかし、予備のギアボックスはなく、現状で考えられるあらゆる手を尽くしたものの、根本的な修理とはならず3速ギアのみでラリーを続けるという結論に至ります。

岡田さんは、「クルマが完全でないのは仕方ない。シリーズを考えれば、係数1.5のこのラリーなら2位でもデイポイントと合わせると26.5点とれるので、必ず走りきってポイントを稼ぐ」と、とまだまだ長い道のりのラリーを諦める気は微塵も見られませんでした。そのままデイ1を走り切り、デイ2の朝を迎えました。デイ2前半は薄氷を踏むような思いで、スムーズに走ることに専念。メカニックたちの必死の作業に報いるべく、岡田さんはゴールを目指します。しかし、SS12西谷14.32kmをスタートすると、わずか1km付近の直線の後のタイトな右コーナーでまさかのコースアウト。岡田デミオはコースから大きく逸れてヤブの中に落ち、脱出不可能となり、ここでまさかのリタイヤとなってしまいます。岡田さんは、「次の最終ステージのきついヘアピンの上りまでギアボックスは持つだろうか等といろいろなことを考えて走っていたら、タイトコーナーを緩いコーナーと聞き違えコースアウト。ゴールは目の前だっただけに本当にもったいない。メカニックのみんなにも申し訳ない……」と反省しきり。ラリーは、天野ヴィッツがそのままトップでゴールし、トラブルを抱えながらも走りきった中西/美野組マツダRX-8が2位入賞を果たしました。また、JN1クラスでは松原久/和田善明のデミオ15MBが3位に入りました。

次戦「若狭ラリー2016」は、5月21日(土)~22日(日)に福井県大飯郡おおい町で開催されます。岡田さんの巻き返しに期待しましょう。

【参考リンク】
>>> 第1戦 JRC唐津ラリーでチャンプ岡田のデミオがクラス2位
>>> 第2戦 JRC久万高原ラリーで中西RX-8が2位入賞し、岡田デミオはリタイヤ
>>> 第3戦 JRC全日本若狭ラリーで岡田デミオはJN3クラス2位
>>> 第4戦 JRC全日本福島ラリーで唐釜デミオ、岡田デミオが2位、3位入賞
>>> 第5戦 JRCラリー洞爺で寺川デミオがJN3クラス2位

Photo by T. Yamaguchi, K.Okada

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