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日本国内レース

  • 2023/04/21
  • JGC

JGC Rd.2 ユウが第2ヒートで気迫の逆転優勝

4月15日〜16日に、広島県のスポーツランドTAMADAで全日本ジムカーナ選手権第2戦「MAZDA SPIRIT RACING CUP IN TAMADA」が開催され、昨年のJG6クラスチャンピオンのユウが第2ヒートで逆転優勝。激戦区のPN3クラスで、今季初優勝を挙げました。また、PN2クラスでは昨年のJG8クラスチャンピオンの小林規敏が今季初優勝。2位に開幕戦優勝の小野圭一、3位には地元の柏昇吾が入賞しました。


昨年は、ゴールデンウィークの最終週に、3年ぶりの全日本開催となったTAMADAラウンド。2年連続の全日本開催となる今シーズンは、第2戦として4月15日〜16日の日程で開催されました。

今シーズンの全日本ジムカーナ選手権は、クラス区分の再編成とそれに伴うクラス名の変更、JAFスピードB車両の導入、P/PN/AE車両に対するタイヤ規定の変更などの規則改定があり、昨シーズンとは大きく変わることとなりました。

2021年と22年に採用されていたJG1〜JG11までのクラス名は、20年以前まで採用されていた車両区分に基づくクラス名に戻り、新たに「電気式ブレーキが装着されたP・AE車両」によるPE1クラスからPN車両によるPN1〜4クラス、B車両とSC車両によるBC1〜3クラスの計9クラスに区分されることとなりました。それに伴い、1500cc未満で前輪駆動のPN車両を対象としたPN1クラス、昨年までのJG7クラスとJG6クラスが合併したPN3クラス、同じく昨年のJG4クラスとJG3クラス、さらにJG2クラスの前輪駆動車がひとつのクラスに集められたBC1クラスなどが新設され、マツダ車で参戦する選手たちにとっては、これまで戦うことのなかったクラスの選手と戦うクラスもあり、新たな戦いが待ち受けるシーズンとなります。開幕戦には全クラス合わせて125台がエントリー、そのうちマツダ車は30台が出場しています。


今年も大会名に「MAZDA SPIRIT RACING CUP」を冠する今大会は、大会前にジムカーナ車両が広島市内をパレードして大会をPR。パーティレース仕様のロードスターや新型のMAZDA2が展示されているイベント広場にはグッズやモデルカーの販売ブースをはじめケータリングコーナーやジャンケン大会などのイベントも展開され、会場を訪れた約3000人の観客は、ジムカーナの華麗なテクニックを堪能するとともに、より身近で楽しめるモータースポーツを満喫する一日となりました。


15日(土)の公開練習日は雨に見舞われたものの、決勝ヒートが行われる16日(日)は朝から好天に恵まれ、路面はドライコンディションとなりました。しかし、天気予報では午後から雷雨の予報も。雨がどの時点で降りだし、勝負にどのような影響を与えるかも、注目のひとつとなります。

この大会には、併設クラスの箱Dクラスを入れて125台が出場。そのうち、各クラス合わせて30台のマツダ車が出場しています。 決勝コースは、ハイスピードの外周区間にテクニカルな2カ所の360度ターンを組み合わせたレウアウト。外周区間は、高い車速を保ったまま大胆にショートカットを全開で駆け抜けるセクションがあり、わずかなミスが決勝タイムに大きく影響することが予想されます。


今年から新たに新設されたPN1クラスは、クラス唯一のMAZDA2で孤軍奮闘する福田大輔が、第1ヒートでクラス唯一となる1分10秒台のトップタイムをマークします。第2ヒートに入っても、PN1クラスが走行する時間帯は雨が降らず、ドライコンディション。各車とも果敢にアタックしますが、福田が第1ヒートでマークしたタイムには届きません。結局、第1ヒートのタイムで逃げ切った福田が、今季初優勝を飾りました。


20台のロードスターが出場したPN2クラスは、昨年のJG8クラスチャンピオンの小林規敏が、第1ヒートでベストタイムをたたき出します。0.015秒差の2番手にはベテランの川北忠、0.026秒差の3番手には開幕戦を制した小野圭一と、上位陣は僅差の勝負となりました。第2ヒートは、小野が小林の第1ヒートのタイムを更新してトップに浮上しますが、すぐさま小林もベストタイム更新。両ヒートでベストタイムを奪う完璧な走りで、小林がホームコースのTAMADAで今季初優勝を飾りました。2位に小野、3位には、第1ヒート4番手から追い上げた地元の柏昇吾が入賞しました。


昨年のJG7クラスとJG6クラスが合併したPN3クラスは、開幕戦を制したロードスターRFの大多和健人が、トップから0.512秒差の2番手につけます。一方、昨年のJG6クラスチャンピオンのユウは、パイロンタッチで下位に転落。第2ヒートの逆転に期待をかけます。 その第2ヒート、第1ヒートのベストタイムが更新されない状況が続くなか、クラス最終走者のユウが、ベストタイムを0.426秒更新。雨が降り出すか降り出さないかの絶妙なタイミングで、逆転勝利となる今季初優勝を飾りました。第1ヒート2番手の大多和は、第2ヒートの前半区間でタイムを落とし、クラス6位に転落。次戦のリベンジに期待がかかります。


PN1クラス優勝/福田大輔コメント

「コース的に、幅が広いタイヤを履けるMAZDA2に合っている感じが公開練習の時からしていたので、決勝でも安定してタイムを出すことができたと思います。ステアリングを切り込んでいっても、フロントが逃げないような感じですね。ここで勝てなくてどこで勝つ! 的なコースでもあるので、勝つことができてホッとしています(笑)」


PN2クラス優勝/小林規敏コメント

「ドライ路面であればなんとか勝負できるかなというところまでクルマが仕上がってきているので、勝つことができてホッとしています。ウエットはまだ詰めなければならないところがあるんですが、ウエットで詰めたセッティングがドライでも使えることが分かったのが、大きな収穫ですね」


PN3クラス優勝/ユウコメント

「外周区間でクルマは良い動きをしていたので、そこで稼いだ分で勝つことができたような感じです。ターンは2回ともグラグラになってしまって、セットを外してしまっているんですよね。最近、納得がいってなくて、勝つことはできたんですが、そのあたりをもっと詰めていかないとならないと思います」


昨年のJG6クラスとJG7クラスが合併したクラスとなる今シーズンのPN3クラス。開幕戦は延べ31台のマシンがこのクラスに出場し、この第2戦も27台のエントリーを集めました。昨年と一昨年に、ロードスターRFでJG6クラスのチャンピオンを獲得したユウもそのひとり。昨年までは、ロードスターRFと同じ2リッターエンジンを搭載するリヤ駆動車がライバルでしたが、今シーズンは2.4リッターNAエンジンや1.4リッターターボエンジン搭載車など、これまでのライバル車に加えて新たなライバル車との戦いとなります。

「新たなライバル車とは、コースによって接戦になるんじゃないかと思っていて、クラスが合併していろんな車種が戦うなかで、ロードスターRFでどんな戦い方ができるかというのは、自分自身でも楽しみなシーズンです」と、新たなクラスにも自信を持つユウ。2021年から実戦投入してきたロードスターRFも「かなりセッティングを詰めることができたと思いますが、新たなライバル車と戦うことによって、さらに深い部分まで詰めることができるかもしれません。シリーズを通して十分戦えると思いますし、これまで積み重ねてきたセッティングを試すうえでも、楽しみなシーズンですね」と、新たなクラス区分となった今シーズンに期待を寄せます。

ライバル勢と比較してロードスターRFのメリットを「コンパクトで、トラクション性能が高いところ」と語るユウ。「直線的なコースでは、排気量やパワーに勝るクルマが有利かもしれませんが、細かいコースやターンセクションなど立ち上がりのトラクションが重要なコースでは、良い勝負ができるんじゃないかと思います」と、新たなシーズンに期待を寄せます。

ウエット路面の開幕戦はPNクラス3位となったユウですが、「自分自身では精一杯走ることができたと思います。タイヤと路面コンディションとのマッチングなど、いろいろな要素が絡んでくるとは思いますが、まだまだシーズンは始まったばかりですし、第2戦以降も頑張ります」と語りました。第2戦はその言葉どおり、ロードスターRFのトラクションをしっかりと路面に伝え、激戦のPN3クラスを制しました。チャンピオンドライバーの巻き返しが、ここから始まります。


全日本ジムカーナ選手権第3戦は、6月3日(土)〜4日(日)に奈良県の名阪スポーツランドCコースで開催されます。



Text & Photo by CINQ LLC

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