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日本国内レース

  • 2021/08/02
  • S-Tai

S耐オートポリス5時間でLOVE DRIVEロードスターが初優勝

7月31日〜8月1日、大分県のオートポリスで「スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第4戦 TKU スーパー耐久レース in オートポリス」が開催され、ST-5クラスで50号車 LOVE DRIVE ロードスター(山西康司/篠田義仁/松村浩之)が初優勝。17号車のNOPROデミオディーゼル(大谷飛雄/井上雅貴/野上敏彦/加藤芳皓)が2位、66号車のodula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太田達也/大野尊久/猪股京介)が3位表彰台に上がりました。

予選が行われた土曜日の天候は晴れ。456号車のodula Star5 Roadster(橋本陸/貫戸幸星/大崎達也/小原康二)はAドライバーの橋本陸、Bドライバーの貫戸幸星が、それぞれクラストップタイムをマークしてST-5クラスポールポジションを獲得します。鮮やかなブルーを基調とした新リバリーになった72号車NATSロードスター(金井亮忠/猪爪杏奈/岡原達也)は、Bドライバー猪爪杏奈が奮闘。Aドライバーの金井を上回るチームトップの好タイムを記録して予選2番手につけます。3番手は66号車となり、前戦の富士24時間レースの予選で活躍した3台が、今回も上位グリッドを獲得しました。

決勝レースは、どのチームも天候に翻弄され、タイヤ選択が難しい展開となりました。日曜日のサーキットは朝から霧がかかっていました。周囲を山に囲まれ、窪地に位置するオートポリスは、霧が発生しやすいことで有名です。朝のウォームアップ走行では、霧雨により路面が薄っすら濡れた状態でした。その後、雨足は強くなリましたが、雨が止むと今度は霧が発生。サーキットは深い霧と雲に包まれます。グリッドウォーク中も強い雨は降っておらず、スリックタイヤを選択するチームもありました。
11時3分にレースがスタートし、51台のマシンが1周のフォーメーションラップののち、レーススタート。しかし、スタートして約10分で深い霧による視界不良のためセーフティカー(SC)ランとなり、レースコントロールから全車ライトオンが指示されます。レースはリスタートしますが、その直後に更に濃い霧と雲がサーキットに流れ込み、100m先も見えないほどに。再び視界不良のためSCが導入されるも、赤旗中断が宣言され、全車ホームストレートに整列のうえ、ドライバーの降車が許可されることになりました。スタートからの僅かな時間でしたが、上位の順位は大きく変動。スリックタイヤでポールポジションからスタートした456号車は、ライバルのフィットに追いつかれてしまいます。 レースは約30分後にリスタートとなりましたが、その直後から天候は回復、路面は一気にドライコンディションへと変わりました。これに合わせるように各車が一斉にピットインしたため、ピットは一時大渋滞となりました。 リスタート後、レースは456号車とフィット4号車による激しいトップ争いが繰り広げられましたが、456号車はアクシデントによって上位争いから脱落、代わって72号車がフィット4号車とトップ争いを展開。そしてレース中盤からは50号車がトップに浮上するとそのままレースをリードしていきました。レースが終盤に差し掛かる頃、103号車HM RACERS(佐々木孝太/大崎悠悟/妹尾智充)にミッショントラブルが発生、そのままリタイアとなりました。レース残り10分を切ったところで、トップを走る50号車に17号車が追いつき背後へと迫ります。50号車は燃料がギリギリだったため、ペースを上げる事が出来ず、チームクルーは初優勝への期待と緊張の中、その時を待ちます。そして無事トップチェッカーを受け50号車の初優勝が決まると、ピット内は一気に喜びで溢れました。

50号車の山西康司は、「スリックでスタートするチームがいる中、チームの判断によりレインタイヤでスタートして順位を上げられました。赤旗のあとSCスタートで運も良かったこともあり、3人で気を引き締めて運転できたのが勝因だと思います」と語りました。

予選10番手スタートながら見事な追い上げを見せ、トップと2.9秒差の2位でフィニッシュした17号車の野上敏彦監督は「今回はタイヤの戦略ももちろんありましたが、ふたりのドライバーががんばりました。大谷さんはディーゼルでの戦い方に経験がありますが、井上さんは、まだディーゼルの運転と噛み合っていない部分があった感じがしました。しかし、今回は良いタイムを刻むことができていたので、とことん乗ってもらおうと思って託しました。最後の50号車との争いでは、惜しくも抜くことができませんでしたが、今回は井上さんの成長をとても感じるレースでした」と語りました。

今回初優勝した50号車は、これまで速さは見せるものの、トラブルやアクシデントによって優勝になかなか手が届きませんでした。そんな中、今回は全てがかみ合って獲得した1勝といえるでしょう。なお、66号車は、3位入賞でポイントを加算したため、ST-5クラスシリーズランキング1位となっています。いよいよシリーズ後半を迎えるスーパー耐久シリーズ。次戦は、9月18日〜19日に鈴鹿サーキットで開催予定です。

■動画レポート 以下のリンクからご覧ください。
2021年S耐第4戦オートポリス5時間レース記録動画 (YouTube 8’39”)

Text by MZRacing, Photos by T.Ishida & MZRacing

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