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日本国内レース

  • 2023/09/27
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ジャパンツアーシリーズ第6戦 2021年全国王者・南澤拓実が先輩の貫禄を見せるも、シリーズチャンピオンは箕輪卓也がV2達成!

9月24日(日)ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第6戦が、静岡県の富士スピードウェイで行われました。エントリーはNDシリーズに21台、NDクラブマンに12台で合計33台。クラブマンクラスの69号車・酒井仁、153号車・平田剛、169号車・中根 淳、214号車・山本貴之が今回初参加です。


前日は時おり激しい雨に見舞われましたが、当日は秋らしい絶好のレース日和。写真のように富士山も姿を見せてくれました。路面もドライに回復して、7時55分から20分間の公式予選が始まりました。気温は16℃・湿度69%・路面温度18.6℃です。

昨年の西日本チャンピオンがスポット参戦してきた26号車・織田祥平がアタック1周目から2分13秒527と、14秒を切ってきました。どうやら織田は今回レンタルした16号車の上田純司とスリップストリームをシェアした恩恵もあったようです。長いストレートで前車の切り裂いた空気の壁を上手く利用することも、富士ではポイントのひとつでしょう。

織田に続いて13秒台に入れてきたのは今季4連勝中の前年王者、35号車の箕輪卓也。アタック1周目の2分14秒226から2分13秒433までタイムを削って、一度ピットに戻ります。と、10分過ぎにいきなり2分13秒619を出して3番手となったのは105号車の南澤拓実。実は彼、一昨年に東日本シリーズで3勝を挙げて、同地区と合わせて全国チャンピオンにも輝いた実力者です。南澤はこの後もアタックを続け、2分13秒313から13秒010まで削り込んでポールポジションを確定させます。

以下、予選2番手には箕輪。つまりチャンピオン同士のフロントローになりました。3番グリッドも昨年の西日本王者の織田で、続いたのは63号車の吉田恭将。ここまでが2分13秒台です。グリッド3列目も実力者同士です。最多勝記録を更新中の岡山マイスター、88号車の本多永一が5番グリッドで、6番グリッドが昨年の東日本王者の上田です。

一方、クラブマンクラスは2号車・鷲尾拓未が2分14秒207で、総合でも7位という快挙を達成。クラス2番手には52号車の古田孝一ですが総合では14位、さらにクラス3位(総合21位)で126号車の川島 修が続いています。


ジャパンツアーシリーズ第6戦の決勝は、10時58分にスタートが切られました。コントロールライン上部のアーチにはパーティレースのロゴと文字が鮮やかに表示されていました。気温19℃・湿度62%・路面温度33℃というコンディションです。

ポールシッター南澤のパーティレース参戦は3年ぶり。しかしながら、マツダが今年から開始した「バーチャルからリアルへの道」プロジェクトで講師を務めたり、スーパー耐久の富士24時間で72号車のドライバーを経験していたこともあり、チャンピオン時代と遜色ない走りを見せました。オープニングラップは第3セクターからペースを上げ、1.356秒という十分なリードを後続に対して築きます。

一方で序盤からヒートアップしたのが、箕輪と織田、吉田による2位争いです。とくにバトルに一番絡んでいたのが織田。南澤同様、チャンピオン争いには関係のないスポット参戦という気軽さもプラスに働いたかもしれません。序盤から箕輪選手と抜きつ抜かれつで、この決勝中に何度順位が入れ替わったか数え切れないほどです。さらに吉田も加わって、3台が横並びになる“スリーワイド”というスリリングな場面も見せてくれました。

結局、このバトルが南澤を楽にしました。箕輪が2位の座を守っていた2周目は1.836秒、3周目は1.975秒だったトップとの差が、織田が2位に浮上した4周目には3.081秒。今度は吉田が2位で通過した5周目終了時点では4.830秒と急激に拡大します。その後は織田が2位の座を奪い返し、最終ラップの1コーナーで仕掛けた吉田が箕輪を抜いて、3位表彰台の座をもぎ取ります。

今季4戦全勝のポイントリーダーで迎えた箕輪にとって、このレースで4位までに入れば2年連続のシリーズチャンピオンが決まります。したがって、接触ノーポイントだけは避けたいところ。無理は禁物という作戦にも納得できるところです。また後方では、10番グリッドだった171号車の野村 充が5位入賞という輝きを見せました。とくに6周目には、上田と本多という実力者たちの失速やオーバーランに乗じて一気に浮上。6位の本多までがシリーズクラスの入賞となりました。

一方でクラブマンクラスの先頭は、予選で総合7位となった鷲尾で揺るぎません。オープニングラップでは、同じガレージからエントリーしたシリーズクラスの28号車・石塚崇宣に進路を譲って8番手で通過しますが、その後は再び前に出てシリーズクラスの上位陣の集団に徐々に追い付いて見せました。今年デビューしたルーキーとは思えないパフォーマンスです。

シリーズクラス優勝の南澤は「カート乗りだったのでローリングは得意なんですが、それにしても上手くいきました。あとはミラーを見ながらでしたね。機会があればまた参戦したいです」と笑顔で振り返りました。また2年連続のチャンピオンを確定させた箕輪は「レース直後は悔しかったのですが、リスクを避けた決勝中の判断は正解だったと思います。パーティレースには本当に多くのことを学ばせていただきました」と感謝の言葉で締め括りました。そしてクラブマンクラス優勝の鷲尾は「優勝の味は予想以上で、いい流れに乗れたと思います。筑波の最終戦はまたシリーズクラスで表彰台を目指します」と再びのステップアップを宣言しました。


これで今年のジャパンツアーシリーズは最終の第7戦を残すのみとなりました。11月4日の土曜日に西日本シリーズの第4戦とダブルタイトルで、岡山国際サーキットにて開催されます。またパーティレースの次の戦いは10月14日の土曜日、スポーツランドSUGOで北日本シリーズの第3戦が予定されています。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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