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日本国内レース

  • 2024/08/22
  • JGC

JGC Rd.8 タイトル争いは次戦に持ち越し

2024年全日本ジムカーナ選手権第8戦「SUGO ALL JAPAN GYMKHANA」が、8月17日(土)に宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGO国際西コースで開催されました。PN2クラスは、チャンピオン争いを展開するSHUNと小林規敏がノーポイントで終わるなか、第2ヒートの逆転劇で箕輪雄介が今季初優勝。PN3クラスは、ポイントランキングトップの大多和健人を追いかけるユウが今季3勝目を獲得し、チャンピオン争いは第9戦以降に持ち越されました。


8月17日(土)に第8戦、翌日の18(日)に第9戦と、今季3回目となる2連戦の初戦となる第8戦は、関東・東北地方に接近する台風7号の影響を受け、スタート時間を1時間15分遅らせ開催されました。

第1ヒートは、前半のクラスで前日の夜から朝方にかけて降った雨の影響でハーフウエット路面となりましたが、決勝日は真夏の太陽が路面を照らし、PN1クラス以降はドライ路面での戦いとなりました。ところが、第2ヒートでPN4クラスが走行する頃に突然強めの天気雨が降り出し、コースはあっという間にウエットコンディションに変貌。前半のクラスでは第2ヒートでタイムアップを果たす選手もいましたが、PN4クラス以降は第1ヒートのタイムで勝負が決することとなりました。

カートレースが開催されるスポーツランドSUGO国際西コースの外周路と内周路をショートカットシケインで結び、3カ所のターンセクションを設置。コースの性格上、脱輪やパイロンタッチなどのペナルティが多いため、コースオフィシャルの判定をサポートするVAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)判定が採用されました。

チャンピオン争いの大きな山場となるこの第8戦には、全クラス合わせて128台がエントリー。そのうち、24台のマツダ車が出場しています。


事実上のロードスターワンメイク状態となっているPN2クラスは、残り3戦で逆転チャンピオンを狙う小林規敏が両ヒートでベストタイムをマークする走りを見せますが、ゴール後の再車検で最低地上高が規定値に満たないと判定され、失格という結果に。同ランキングトップのSHUNも同じ裁定で失格となったため、タイトル争いは次戦以降に持ち越されることとなりました。

優勝は、第2ヒートで順位を挙げた箕輪雄介が、全日本では2021年の第2戦以来となる今季初優勝を獲得。2位には、第1ヒートはパイロンペナルティで幻のベストタイムをマークした中田匠が、第2ヒートでリカバリーして入賞。3位には中部のベテラン鰐部光二が、上位2台と同じく第2ヒートの追い上げをみせ、2021年の第4戦以来となる表彰台を獲得した。


ロードスターRFのユウと大多和健人、川北忠が三つ巴の勝負を展開するPN3クラスは、シリーズランキングトップの大多和健人を追いかけるユウが、第1ヒートのタイムで勝負を決め、今季3勝目を獲得。川北が2位、大多和は3位となり、有効ポイントではユウが大多和に10点差まで迫る結果となり、チャンピオン確定はPN2クラスと同様に次戦以降に持ち越されることとなりました。


その他、RX-7同士の3位争いが展開されたBC2クラスは、若手の飯野哲平を0.071秒かわした藤井雅裕が入賞しています。


■PN2クラス優勝/箕輪雄介

「今シーズンタイヤメーカーを変え、初めて勝つことができました。今シーズンはタイヤの上手な使い方をうまく探れず苦労しましたが、やっと結果が出たと思います。実際のタイムではまだ敵わない部分もありますが、今日の結果は素直に喜びたいと思います」


■PN2クラス2位/中田匠

「第1ヒートは、久々にパイロンに触ってしまいました。第2ヒートは気温が上がりましたが路面コンディション的にはそれほど悪くはなっていなかったのですが、ショートカットシケインで姿勢を乱して修正舵を入れた分、タイムが伸びませんでした」


■PN2クラス3位/鰐部光二

「今シーズンは仕事の関係でフル参戦できていないのですが、SUGOのようなカートコースが好きなのでお盆期間中ということもあり遠征してきました。明日の第9戦も、なんとか入賞できるように頑張ります」


■PN3クラス優勝/ユウ

「シリーズ前半は全然勝てなくて、今シーズンはどうなるかと思いましたが、あとひとつ勝てば優勝回数で(大多和選手に)追いつくところまでたどり着きました。スナガワの2連戦で2戦目で勝てなかったことが、ここまで苦しい状況が続いている原因であるので、明日の第9戦も気持ちを引き締めて挑みたいと思います」


■PN3クラス3位/川北忠

「第2ヒートは、走らせ方によってはなんとかイケるんじゃないかなと思って最後まで集中して攻めましたが、ちょっと厳しかったですね。シーズンの前半戦で悪かったところは詰めてきて、ドライバーも引き出しを増やしてきたつもりなんですけど、なかなかトップを捉え切れない試合が続いていますが、クルマの仕上がりは悪くはないんで、明日の第9戦もこのままのセットで攻めます」


■BC2クラス3位/藤井雅裕

「金曜日の練習走行で調子が良かったので、その勢いで決勝も頑張りたかったんですけど、今日は自分の作戦とクルマの状態がうまくマッチングせず、上位2台を捉えることができませんでした。第2ヒートはウエットコンディションでしたが、ダメだった部分を確認することができたので、明日に繋げたいと思います」


BC2を戦う若きドライバー

RX-7でBC2クラスに参戦する飯野哲平は、ジムカーナ歴は6年目となる26歳のドライバーです。全日本には3年前の2022年から出場していますが、シリーズをとおしてのレギュラー参戦は今シーズンが初めてとなります。

大学生時代を東北で過ごし、自動車部に入部したことがジムカーナを始めるきっかけとなった飯野は、在学中の2022年に東北地区のチャンピオンを獲得。スポーツランドSUGOの国際西コースは、「僕を鍛えてくれたホームコースです!」と、慣れ親しんだコースのひとつです。

「スポーツランドSUGOの国際西コースは、全体的に傾斜があるのが特徴なんですが、そのうえでコーナーによって起伏が変わるセクションが多いんです。逆バンクだったり、その逆にバンクが深かったりしていて、それにコース全体の傾斜が加わるので、クルマの挙動がコーナリング中に変わることがすごく顕著に起きて、なにも考えないで走るとリヤが突然動いたり逆にアンダーが出たりすることが多いので、いかにその起伏を頭に入れながら走ることが大事になってくると思います」

得意のコースで「なんとか2強(若林拳人と広瀬献)に食い込みたい」と第8戦に挑みましたが、結果は同じRX-7の藤井雅裕に0.071秒届かずクラス4位。ホームでの2連戦初戦は、目標を達成することができませんでした。

「第1ヒートは、最初のターンのあとにシフトミスをしてしまって、体感では1秒近くタイムをロスしてしまいました。そこから挽回してタイムを残すことはできましたが、ウエットコンディションとなった第2ヒートはやれることはやってみようと思い攻めてみたんですけど、脱輪してしまったこともあって、アタックすることをやめました。この大会に向けてクルマをアップデートしてきているので、明日は表彰台を目指して頑張ります」と飯野。路面コンディションの変化に翻弄された第8戦ですが、翌日の第9戦では目標の表彰台を目指し、ホームコースを攻めます。



Text&Photo by CINQ LLC

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