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日本国内レース

  • 2018/04/26
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北日本Sr.第1戦・第2戦
ベテランとルーキーが熱いフェアバトルを展開

パーティレース北日本シリーズ第1戦・第2戦
4月14日の土曜日、スポーツランドSUGOでロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズが開幕しました。会場では翌日までの2日間、「MAZDAファン東北ミーティング2018 in SUGO」が開かれましたが、パーティレースは14日のワンデーイベント。しかも第1戦と第2戦が一気に行われるという初の試みです。NDシリーズは2戦とも48号車・高橋光介と88号車・本多永一による、熱くもフェアなバトルで大いに盛り上がりました。

青空が広がり桜の咲き誇る中、8時から15分間、第1戦の公式予選が行われました。NDシリーズは21台と、昨季からほぼ倍増の盛況です。今年から本格参戦といいながら、先行して出た昨シーズンも好タイムを出していた48号車の高橋光介が、1分46秒383でトップに出ます。以下、173号車の杉野治彦が1分46秒526、2年連続西日本シリーズチャンピオンの88号車・本多永一が1分46秒751で続きました。

注目された昨シーズンの東日本シリーズ王者、74号車の辻かずんどは変更したアライメント調整がマッチせず、10番手に甘んじました。さらにNDのクラブマンクラスには初出場の2台が参加。62号車のコッツォリーノ・カルミネが1分50秒255で、ライバルの83号車・濱屋吉拡を上回りました。

NCシリーズの出場は4台。2年連続の北日本チャンピオン、7号車の佐久間行雄がいきなり1分45秒936を出しますが、すぐに177号車の松浦俊一が自己ベストとなる1分45秒834を出して逆転します。 ND クラス第1戦の決勝は9時45分から8周で行われました。予選トップの高橋はポジションを守りますが、3番手スタートの本多がいきなり杉野を抜き、すぐ後方に。2周目には本多が高橋をかわして先頭に立ちます。その後も僅差で周回を続けたこの2台。7周目に入る時には0.167秒差と迫った高橋が1コーナーで並びかけ、トップの座を奪い返します。しかし本多も譲らず、0.109秒差で入った最終ラップ、1コーナーで並ぶと、前の周で抜かれたのとまったく同じように「お返し」。そのまま0.176秒差でトップチェッカーを受けました。

その後方で順位を上げてきたのは、56号車の鎌倉裕貴。予選5番手のタイムを出しながらペナルティを受けて8番グリッドからのスタートとなりましたが、ほぼ周回ごとに順位を上げ、ファイナルラップに入る時点で3番手に浮上。表彰台をゲットし、一昨年の北日本チャンピオンの力を見せつけました。

ところが……。SUGOは今回初めてという本多がチェッカーを受けたラップでピットロードに入らず、「チェッカー無視」との裁定で3秒加算のペナルティを受けてしまいます。その結果、高橋がうれしい初優勝。鎌倉が2位に繰り上がり、本多は3位となりました。

途中から3番手を守り続けた28号車の伊藤善博は4位。さらに杉野、90号車の阿部拓馬と続きました。混走となったNDクラブマンクラスではカルミネがそのまま前でチェッカーを受け、濱屋が続きました。

引き続いて10時30分から10周でNC クラスの決勝も行われ、ポールポジションの松浦を7号車の佐久間が終始追いかける展開になりました。佐久間がチャンピオンの意地を見せて0.7秒差まで迫った周回もありましたが、それ以上は詰め切れず、予選順位のままフィニッシュ。3位は144号車の岩本忠将。初参戦の188号車・神尊晴幹はピットスタートからの孤独な戦いでしたが、4位で完走を果たしました。

今日がまだ3戦目という高橋は「本多さんとのバトルはクリーンで楽しかったです。まだ実感が湧かないですけど」とコメント。またNCシリーズで初優勝となった松浦は「実は新しいタイヤで230ラップも練習しているんです。仙台に住んでいるメリットを活かせましたね」と笑顔で語りました。

第2戦の予選は予定通り正午から。午前中より5分長い20分間で、今回は東北ロードスターカップ(RSC)勢の7台も混走となります。

NDシリーズはトラブルで走れなかったマシンなどもあり、第1戦より少ない18台が出走。まず、午前中は思わぬ結果で終わってしまった本多が1分46秒582の好タイムを出します。このままトップかと思われたところで、52号車の古田岬が1分46秒567をマーク。今回初参戦の古田は12番手だった第1戦の予選から約1秒もタイムを削りました。それでも最後は本多が1分46秒450で逆転。午前はポールポジションだった高橋が3番手で続きました。 同じ2台が出場したNDクラブマンではカルミネが1分49秒895と、初めて50秒を切って先行します。同じく4台が出たNCシリーズは、松浦が1分45秒455を出して今回もトップ。佐久間が1分46秒626で続きます。

第2戦の決勝レースもNDクラスからで、13時40分にスタートして8周で争いました。最初の周回で3番グリッドの高橋が2番手の古田をかわし、本多の背後に迫ります。3周目に入ったところで、1コーナーで並びかけ、その後のヘアピンまでにオーバーテイク。次の周回では本多がまったく同じように抜き返し、ここまではまるで第1戦の再現です。
ところが第1戦と違ったのは、午前の雪辱に燃える杉野の存在です。午後は4番手スタートでしたが、3周目には古田を抜いて3位に浮上。さらに5周目、本多が高橋を抜いた直後のヘアピン進入で、高橋のインをすり抜けて2番手に上がります。

ここから杉野は本多を追い詰めますが、最後は0.171秒及ばず。本多、杉野、高橋の順でチェッカーを受けます。4位以下は古田、阿部、72号車のオカハラタツヤと続き、ここまでが入賞となりました。

NDクラブマンでは、カルミネが一度は濱屋に抜かれたものの中盤に抜き返し、62歳でデビューの日に2連勝を達成しました。

本日最後となるNCシリーズ第2戦と東北RSC混走の決勝は14時25分にスタート。10周で争われましたが、思わぬ展開となりました。 RSC勢5台の後ろ、6番手スタートとなった松浦は好スタートを切り、総合3番手まで上がりますが、S字コーナーで後続のRSCにコースを譲ろうとして挙動を乱し、ガードレールにヒット。ピットまでは自力で戻りますが、タイヤが干渉するためリタイアを決意。同じく予選2位だった佐久間はクラッチのトラブルで大きく出遅れてしまい、こちらもレース続行をあきらめます。

これで首位に立ったのが岩本。第1戦の松浦に続いて、パーティレースでは初めての優勝となりました。今日がレース初参加だった神尊も2位となり、ポディウムに立ちました。

本多は「SUGOはロードスターには最高のコースですね。同じ広島県民の杉野さんとワンツーできたのもうれしいです」とコメントしました。カルミネは表彰台で「夢を見ているようですが、さめないで欲しいです」と喜びを語りました。岩本は「棚ボタでした。次からは実力で優勝できるように頑張ります」と成長を誓いつつも、笑顔でうれしそうです。

北日本シリーズの第3戦は同じくここスポーツランドSUGOで、7月29日に開催予定です。

Text & Photos by B-Sports

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