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日本国内レース

  • 2022/09/05
  • S-Tai

S耐第5戦は72号車がST-5準優勝、104号車が3位入賞

9月3日〜4日、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて、ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第5戦「もてぎスーパー耐久5Hours Race」が開催されました。ST-5クラスでは72号車のOHLINS Roadster NATS(山野哲也/金井亮忠/野島俊哉)が2位、104号車ヒロマツデミオ2(吉田綜一郎/佐々木孝太/妹尾智充/吉田隆ノ介)が3位で表彰台に上がりました。

涼しい風が吹き少しずつ秋の始まりを感じる中、会場となるモビリティリゾートもてぎは首都圏から近いということもあり、2日間で延べ17,300人の観客が来場しました。コースは全長約4.8kmと長く、複数のストレート区間と急なコーナーが特徴です。ST-5クラスは前戦のオートポリスでの設定がなかったため、約2ヶ月ぶりのレースとなりました。2022年シーズンもいよいよ折り返しとなったスーパー耐久シリーズ。レースの順位とは別に、シーズンを通しての獲得ポイントで競う、シリーズチャンピオンの座をかけて、今回の5時間レースは、獲得ポイントの大きく重要な1戦です。マツダ車はST-5クラス9台、ST-Qクラス1台がエントリーしています。

今大会から新たに、12号車の「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」がST-5クラスにデビューを果たしました。これは今年4月のオートモビルカウンシル2022で発表された、「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」のプログラムのひとつで、グラスルーツのレースに力を入れているマツダが、スーパー耐久レースに参戦できる機会を提供するものです。(対象は、2022年ロードスターパーティレースの各シリーズ、ならびに富士チャンピオンシリーズロードスターカップに参加している選手。当該のプログラムについては、後日に応募条件など詳細を発表予定)。
来年からのプログラムの準備として、車両の育成やチームのノウハウを蓄積するため、今シーズンは後半戦の3戦にエントリー。バラエティに富む4名のドライバーが参戦しました。ドライバーの杉野治彦、樋口紀行の2名はパーティレースで優れた成績を残してきた2名で、A、Bドライバーをそれぞれ担当。Cドライバーには日本のトッププロドライバーのひとりである阪口良平が参加し、車両のセッティングやドライバーのコーチなど、チームのアドバイザー役を務めます。Dドライバーの藤島知子は、日本カーオブザイヤー選考委員を務める自動車ジャーナリスト。レース経験も豊富な現役のレーサーで、パーティレースでも優勝を経験しています。Aドライバーの杉野は「S耐はトッププロのドライバーと一緒に、高いレベルの中で走れるので、ドライバーとしては夢であり素晴らしい舞台です。そして、チームと一緒になって耐久レースに挑んでいく中では、ドライバーとしての役割、楽しさ、難しさを経験できるのが醍醐味です」と語っています。

公式予選は、FF勢が上位を占めました。マツダ車は104号車デミオがST-5クラス2番手からスタート、4番手に17号車TEAM NOPRO デミオディーゼル(吉岡一成/大谷飛雄/手塚祐弥/野上敏彦)、5番手に72号車、6番手に88号車の村上モータースロードスター(村上博幸/加藤正将/雨宮恵司)が続きます。
翌日の決勝は、11時より5時間の耐久レースがスタート。ST-5クラスは大きな順位の変動なくクリーンなスタートとなりました。17号車のスタートドライバーは手塚が担当。地元、栃木県出身のドライバーです。3コーナーでフィットが他クラスのマシンと接触している間に、イン側からオーバーテイクし3番手に浮上すると、今度は2番手を走る104号車佐々木との間を少しずつ詰めていきます。佐々木も前を譲らない走りを続けましたが、レース開始から1時間が経過する頃、17号車が2番手に浮上。一方、5番手でスタートした72号車は後方から少しずつ順位を上げてきていました。今シーズン2度のポールトゥウィンを経験している72号車は、サクセスウエイトが大きく影響しているようです。
レースは、他クラスでのトラブルによるFCY(フルコースイエロー)はあったものの、マツダ車勢は大きなアクシデントなど無く終盤を迎えました。レースが残り約1時間となった頃、ストレートを走行していた、17号車に駆動系のトラブルが発生。修理の後にコース復帰したものの、上位争いから離脱してしまいます。一方、その後ろから順位を上げてきた72号車と前を走る104号車が接戦を展開。2台は同時にピットインしました。104号車のドライバーは佐々木、72号車のドライバーは山野。ふたりのベテランはかつてのチームメイトで、テールトゥノーズのバトルを数周にわたって繰り広げました。16時過ぎにチェッカーフラッグが振られ、72号車が2位、104号車が3位でレースを終えます。5位には88号車、8位に50号車 LOVEDRIVE RACING(藤井順子/松村浩之/伊橋勲)は8位、37号車DXLワコーズNOPROデミオ(野上達也/加藤芳皓/尾崎俊介/山本浩朗)は10位、65号車odula TONE HERO’Sロードスター65号車(外園秋一郎/菊池峻斗/丹波英司/室岡嘉浩)は11位、デビュー戦となった12号車のMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(杉野治彦/樋口紀行/阪口良平/藤島知子)は12位でレースを終えました。66号車odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/貫戸幸星/猪股京介/岡本大地)は、レース終了間際にリタイア。ST-Qクラスに参戦している55号車のMAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept(寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男)は、初めてのもてぎラウンドでノントラブルでの完走を果たしています。

[72号車ドライバー山野哲也のコメント]
ウエイトを考えると優勝は難しく、シリーズで勝つためにどうしたら良いかをチームで考えて週末に臨みました。とにかく燃費との勝負で、限られた燃料の中で最良のラップタイムを刻むということに徹しました。これから先、さらにウエイトが増えることで、本当の意味での耐久レースが始まると思います。学生たちは、担当する任務をしっかりと果たしてくれました。学校での練習、努力の成果が結果として出てきており感謝しています。

[MAZDA SPIRIT RACING 木田努監督のコメント]
まずは2台が完走できたことが成果だと思います。55号車は、週末を通して非常に安定してきていると感じました。12号車は、グラスルーツを盛り上げるチームとしての一歩を踏み出しました。順調にタイムを刻み完走してくれたドライバー達に感謝です。次戦の岡山に向けてはさらに万全の体制で臨みたいと思います。

2022年S耐第5戦もてぎ5時間レース記録動画 (YouTube 4’58”)

Text & Photos by MZRacing

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