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  • 2020/11/02
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RPⅢ東日本NDシリーズの第3戦は交流戦の勢いそのままに石谷豪志がV

10月25日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第3戦と第4戦がダブルヘッダーで開催されました。その結果、まず第3戦のND クラブマンは29号車の岩田洋二、NCシリーズは86号車の井尻薫、NDシリーズは1号車の石谷豪志が、それぞれ優勝を果たしました。


この日の朝の筑波サーキット上空は雲ひとつない秋晴れでした。9時の時点での気温は14.4℃、湿度は55%、路面温度は21.8℃という絶好のコンディションに恵まれました。
最初の公式予選は9時10分から15分間。NDクラブマンとNCシリーズの混走で行われました。各自のベストタイムで第3戦、セカンドベストで第4戦のスターティンググリッドが決まる方式です。ここ筑波では排気量2ℓのNCがやはり速く、アタック2周目に開幕戦のウイナー、5号車の入江直が1分9秒228でリーダーボードの最上段に躍り出ます。さらに69号車の相澤康介が1分9秒363、44号車の藤貫直之が1分9秒660と10秒を切ってきます。前年王者の86号車・井尻薫はいつものパターンに戻って、予選半ばからコースイン。最初のアタックで叩き出したタイムが1分9秒198。これが最速ラップです。さらにもうひとり、ピットで待機していた一昨年のチャンピオン、7号車の佐久間行雄もここからアタックして1分9秒624を計測。さらに14分を過ぎた最終アタックで196号車の田口諭史が1分9秒960まで削ってきました。
以上を整理すると第3戦では井尻と入江がフロントロー、相澤と佐久間が2列目で続き、藤貫と田口が3列目からのスタートになります。一方、NDクラブマンの上位グループは1分11秒台中盤での争いです。第3戦のクラストップは1分11秒431を記録した101号車・緒方克明。以下、29号車の岩田洋二、93号車の細井明宏、66号車の関裕、198号車の山口聡、37号車の倉持彰彦までがベスト6です。


NDシリーズ17台による公式予選もオンタイム進行で、9時30分から15分間で行われました。今日が初参加というのが191号車の菅原達也。公式戦は初めて挑んだ23歳の大学生は「とってもワクワクしています」とのことでした。いきなり1分9秒680という好タイムを出したのは、1週間前の交流戦(富士)で優勝した1号車の石谷豪志。結局これで第3戦のポールポジションを獲得します。続いたのが78号車の出来利弘でベストは1分9秒843。開幕2連勝中の63号車・荒牧和敬は1分9秒996で3番グリッドに甘んじました。さらに77号車の野島俊哉、20号車の吉田隆ノ介、ポイントリーダーの16号車・上田純司というのがベスト6です。

最初の決勝レース、NDクラブマンとNCシリーズの第3戦はわずかに予定より遅れて11時52分にスタートが切られました。決勝の周回数はすべて15ラップです。11時30分現在で気温は19.4℃、路面温度は30.2℃まで上がり、湿度は36%まで下がっています。
NCシリーズで総合ポールポジションの井尻と2番グリッドの入江は順位をキープしますが、3番グリッドの相澤は激しくホイールスピンさせてしまい、佐久間と藤貫が先行します。さらに相澤の後方には8番グリッドからジャンプアップしてきた村松が迫ってきます。一方、NDクラブマンクラスの予選トップだった緒方ですが、実はトラクションコントロールをONにして戦っています。さすがにグリッドスタートの状態ではOFFにしたマシンの方が有利で、2番手だった岩田が1コーナーまでに逆転して先頭に立ちます。さらに4番手だった関、6番手だった倉持、5番手だった山口、3番手だった細井というトップ6の順番でオープニングラップを通過します。
レースが少し落ち着いた感じになった4周目の最終コーナーで、NDクラブマンクラスの後方を走っていた12号車・古澤巌がコースアウト。完全にグラベルに埋まってしまったために、5周にわたってセーフティカーが導入されます。全車が9周目を終えたところでバトルが再開し、ここでNCシリーズのトップ争いが白熱します。入江が井尻のテールに肉薄し、ファイナルラップまでずっと1秒以内という接近戦。それでも逆転を許さないところにプロの懐の深さを感じました。途中から単独走行気味になった佐久間が3位でポディウムに立ち、4位には藤貫、5位には13周目の1コーナーで逆転した村松、6位に相澤という順番でNCシリーズの入賞が決まりました。
NDクラブマンクラスの順位はセーフティカー導入中に、57号車の鈴木良雄が追い越しをして6番手に上がりましたが、もちろんペナルティの対象(40秒加算)となったために、結局はオープニングラップのままの順位で確定。優勝は岩田で、緒方と関が表彰台をゲット。さらに倉持、山口、細井までが入賞です。
井尻は「必死でしたよ。本当に入江さんには抜かれるかもと思いました。今日は色々とセッティングを間違えたかもしれないですね」と、少しお悩みの様子でした。岩田は「マシンがよく仕上がっている感触があり、先輩の登坂さんの“タイヤを大事に使え”というアドバイスも有効でした。感謝します」と笑顔で語りました。



NDシリーズ第3戦の決勝は8分遅れの12時33分にスタートしました。ポールの石谷は2番グリッドの出来に1コーナー進入時に横並びまで持ち込まれ、第1ヘアピン進入では5番グリッドからジャンプアップしてきた吉田とサイドbyサイドになりますが、いずれもイン側のラインを守ったためになんとか先頭をキープすることに成功します。
オープニングラップは石谷、吉田、出来の順で、2連勝中の荒牧は4位に後退。さらに野島と上田の順で通過します。その後は石谷が4周目に2秒台、11周目に3秒台というように徐々にリードを広げる一方で、とくに吉田から荒牧までの3台が接近戦のバトルを展開。結局最後まで順位は変わりませんでしたが、緊張感あふれる戦いとなりました。
なお、レース終了後に出来が車両規定違反により失格。荒牧から上田がそれぞれ繰り上がり、6位には28号車の南澤拓実が入賞となりました。さらに後方では初出場の菅原が大健闘。12番グリッドから次々に先行車をパスして、最終的に8位まで順位を上げています。

石谷は「スタートは失敗しましたね。でも1コーナーで出来さんがスペースを残してくださったので助かりました。次に吉田さんに並ばれた時に最初は荒牧さんだと思っていたのですが、ビックリです。とにかく次が大切なので、頑張ります」とコメントしました。



Text & Photos by B-Sports

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