- 2016/11/23
NDは梅田、NCは辻が4戦全勝パーフェクトを達成。NBは岡澤がV2
11月13日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢ東日本シリーズの最終戦が開催されました。
絶好のレース日和に恵まれて、まずは NC/NBシリーズの15分間の公式予選が行われました。ここまでNCシリーズ全戦優勝の #74 辻かずんどが 1分7秒858 でポールポジションを決めます。2番グリッドは女性ドライバーの #15 亀山晃代が 1分8秒486 で獲得。そして3番手の #71 登坂紀から #55 石井鋼一、#195 加藤隼人、#54 小松寛子までが8秒台の後半で続きます。トップの辻と10ポイント差のランキング2位で臨んだ小松は、走路外走行で痛恨の2グリッド降格。「来期はNDに出る予定なので、NCで最後となる今日に向けてクラッチを交換したのですが、うまくミートせず思い通りの走りができなかったです」と悔しさをにじませました。
混走のNBシリーズは開幕戦のウイナー、#96 小森晴夫が 1分11秒744 でクラストップに。2連勝中の #165 岡澤清英とランキング2位の #11 平井彰も僅差で続きます。
続いてNDシリーズ&クラブマンも15分間の公式予選へ。序盤は10秒台前半のタイムで #27 石川和也、次に #128 小川勉の順にトップが入れ替わります。さらに #5 鈴木克美が9秒台に突入。残り時間も半ばというタイミングでチャンピオンを決めている #12 梅田剛がコースイン。いきなり 1分9秒486 でトップに躍り出ます。3周連続でアタックし、最後に自身が5月に出したコースレコード 9秒247 をきわどく更新する 9秒238 を叩き出しました。2番手以降は鈴木、石川、小川、#65 利光弘文、6番手に #4 岩岡万梨恵に。しかし、石川と岩岡は、走路外走行でグリッド降格。NDクラブマンの予選トップは #53 素村宣慶で、タイムは 1分11秒039、以下 #57 高松正雄、#115 関上佳久と続きます。
NC/NBシリーズの決勝は、ポールポジションの辻がリードを広げる絶妙のダッシュを見せます。一方2番グリッドの亀山は出遅れてポジションダウン。代わって予選3番手の登坂が辻を追う展開になりました。5番手には7番グリッドから上がった #75 入江直、6番手に亀山という順で、オープニングラップをクリアしていきます。終盤はややペースを落とした辻ですが、唯一8秒台のファステストをマークして4戦全勝のパーフェクトを達成。念願の初タイトルを獲得しました。登坂が2位で続き、終盤に加藤をかわした石井が3位となって表彰台をゲット。以下は加藤、入江、亀山が入賞となりました。
辻は「NCに乗って11年、今年は全戦優勝できて今までで1番いい年になりました。来年はNDに乗りかえて、また優勝目指して頑張ります」と語りました。
5位に入賞した入江は2003年にNBシリーズに参加した後、他のレースへの参加を経て今年パーティレースに戻ってきました。前回の第3戦で「Best of Family賞」を受賞しています。「今シーズンを振り返ると、家族と一緒にサーキットに来れたということが一番良かったことです。パーティレースに戻ってきた理由は、家族で参加できると思ったから。NBの頃からこの和やかな雰囲気は変わっていないですね。子ども達を連れてきても安心です。安全とマナーを大切にクリーンな戦いを心がけて、これからも長く続けて行きたいです」と語りました。
一方、NBシリーズは大混戦。クラストップの小森がリードを広げ、ポイントリーダーの岡澤が2周目の第2ヘアピン立ち上がりで平井に抜かれて3番手に後退。しかし、ここから前年王者の岡澤が反撃開始。最終コーナーの加速に勝るメリットをいかして1コーナーの進入で2台をパスし、有終の美を飾りました。岡澤は「北日本との二冠は嬉しいのですが、タイヤがRE11A時代の筑波レコードの更新ができなかったのは残念。できれば来年また挑戦したいです」と、NBシリーズの存続が気になっている様子でした。
そしてNDシリーズ&クラブマンの決勝がスタート。ポールポジションの梅田は抜群のダッシュで1コーナーをクリア。予選2番手の鈴木は順位を守りますが、4番グリッドからスタートの利光が、小川をオープニングラップで捉えて3位に浮上。梅田はファステストラップも唯一9秒台をマークして、リードを広げていきます。その一方で2位争いの3台は接近し、5周目以降は完全にテール to ノーズ。さらに後続のマシンも追いついて10台以上が数珠つなぎ状態となります。
8周目には利光が鈴木をかわして2番手となり、さらに次の周には小川も3位に浮上。終盤は小川の勢いが勝りますが、利光も2014年のNCシリーズチャンピオンの意地を見せて隙を見せません。結局、梅田は14秒もの大差をつけて15周を走りきり、東日本シリーズ4戦全勝のパーフェクトを達成。2位の利光、3位の小川までがポディウムに上りました。以下、4位に鈴木、5位に石川、6位に #28 稲富が入賞となりました。
梅田は「まだ12月に岡山での日本一決定戦があるので、気を引き締めていきたいです。今年はフィジカルを強化したので決勝の終盤まで、より集中力が維持できたと思います」と振り返りました。2位の利光はシリーズ4位に。「第2戦を初めて欠場したのですが、シリーズ4位となれて嬉しい限りです。NDの特性にまだ慣れていないので、来年はトップに近づけるように頑張ります」と語りました。
全員初参加の出走3台のクラブマンは、予選順位通りに素村が優勝。以下、2位に高松、3位に関上が入賞しました。素村はシリーズクラスの1台とバトルして競り勝ち、高松と関上も最後まで接近戦を展開。それぞれがレースを存分に楽しんだ様子です。
この日、パーティレースに通算10年シーズン以上および公式戦30戦以上出走したドライバーに授与される「Great Party Racer賞」を受賞した石川和也。これまで続けてきたパーティレースの魅力について「皆ライバルだけど、友達になってワイワイやれる。休みの日に筑波に来れば誰かがいて、年齢も職種も違う仲間とコミュニケーションできるのが魅力ですね。新しいメンバーも増えているので、これからも楽しくやっていきたいです」と語りました。
今年のロードスター・パーティレースⅢの各地区シリーズも、これで全ての戦いを終えました。残るは 12月3日の岡山国際サーキットのみ。各地区のNDシリーズの上位ランキングに入ったドライバーたちによる「日本一決定戦」と、NC/NBシリーズのマシンにも門戸を開いた「エキシビジョン・マッチ」がマツダファンフェスタの公式競技として開催されます。
■ダイジェスト動画
https://youtu.be/OKeyEL9xqxg
Photo & Text by B-sports & MZRacing
絶好のレース日和に恵まれて、まずは NC/NBシリーズの15分間の公式予選が行われました。ここまでNCシリーズ全戦優勝の #74 辻かずんどが 1分7秒858 でポールポジションを決めます。2番グリッドは女性ドライバーの #15 亀山晃代が 1分8秒486 で獲得。そして3番手の #71 登坂紀から #55 石井鋼一、#195 加藤隼人、#54 小松寛子までが8秒台の後半で続きます。トップの辻と10ポイント差のランキング2位で臨んだ小松は、走路外走行で痛恨の2グリッド降格。「来期はNDに出る予定なので、NCで最後となる今日に向けてクラッチを交換したのですが、うまくミートせず思い通りの走りができなかったです」と悔しさをにじませました。
混走のNBシリーズは開幕戦のウイナー、#96 小森晴夫が 1分11秒744 でクラストップに。2連勝中の #165 岡澤清英とランキング2位の #11 平井彰も僅差で続きます。
続いてNDシリーズ&クラブマンも15分間の公式予選へ。序盤は10秒台前半のタイムで #27 石川和也、次に #128 小川勉の順にトップが入れ替わります。さらに #5 鈴木克美が9秒台に突入。残り時間も半ばというタイミングでチャンピオンを決めている #12 梅田剛がコースイン。いきなり 1分9秒486 でトップに躍り出ます。3周連続でアタックし、最後に自身が5月に出したコースレコード 9秒247 をきわどく更新する 9秒238 を叩き出しました。2番手以降は鈴木、石川、小川、#65 利光弘文、6番手に #4 岩岡万梨恵に。しかし、石川と岩岡は、走路外走行でグリッド降格。NDクラブマンの予選トップは #53 素村宣慶で、タイムは 1分11秒039、以下 #57 高松正雄、#115 関上佳久と続きます。
NC/NBシリーズの決勝は、ポールポジションの辻がリードを広げる絶妙のダッシュを見せます。一方2番グリッドの亀山は出遅れてポジションダウン。代わって予選3番手の登坂が辻を追う展開になりました。5番手には7番グリッドから上がった #75 入江直、6番手に亀山という順で、オープニングラップをクリアしていきます。終盤はややペースを落とした辻ですが、唯一8秒台のファステストをマークして4戦全勝のパーフェクトを達成。念願の初タイトルを獲得しました。登坂が2位で続き、終盤に加藤をかわした石井が3位となって表彰台をゲット。以下は加藤、入江、亀山が入賞となりました。
辻は「NCに乗って11年、今年は全戦優勝できて今までで1番いい年になりました。来年はNDに乗りかえて、また優勝目指して頑張ります」と語りました。
5位に入賞した入江は2003年にNBシリーズに参加した後、他のレースへの参加を経て今年パーティレースに戻ってきました。前回の第3戦で「Best of Family賞」を受賞しています。「今シーズンを振り返ると、家族と一緒にサーキットに来れたということが一番良かったことです。パーティレースに戻ってきた理由は、家族で参加できると思ったから。NBの頃からこの和やかな雰囲気は変わっていないですね。子ども達を連れてきても安心です。安全とマナーを大切にクリーンな戦いを心がけて、これからも長く続けて行きたいです」と語りました。
一方、NBシリーズは大混戦。クラストップの小森がリードを広げ、ポイントリーダーの岡澤が2周目の第2ヘアピン立ち上がりで平井に抜かれて3番手に後退。しかし、ここから前年王者の岡澤が反撃開始。最終コーナーの加速に勝るメリットをいかして1コーナーの進入で2台をパスし、有終の美を飾りました。岡澤は「北日本との二冠は嬉しいのですが、タイヤがRE11A時代の筑波レコードの更新ができなかったのは残念。できれば来年また挑戦したいです」と、NBシリーズの存続が気になっている様子でした。
そしてNDシリーズ&クラブマンの決勝がスタート。ポールポジションの梅田は抜群のダッシュで1コーナーをクリア。予選2番手の鈴木は順位を守りますが、4番グリッドからスタートの利光が、小川をオープニングラップで捉えて3位に浮上。梅田はファステストラップも唯一9秒台をマークして、リードを広げていきます。その一方で2位争いの3台は接近し、5周目以降は完全にテール to ノーズ。さらに後続のマシンも追いついて10台以上が数珠つなぎ状態となります。
8周目には利光が鈴木をかわして2番手となり、さらに次の周には小川も3位に浮上。終盤は小川の勢いが勝りますが、利光も2014年のNCシリーズチャンピオンの意地を見せて隙を見せません。結局、梅田は14秒もの大差をつけて15周を走りきり、東日本シリーズ4戦全勝のパーフェクトを達成。2位の利光、3位の小川までがポディウムに上りました。以下、4位に鈴木、5位に石川、6位に #28 稲富が入賞となりました。
梅田は「まだ12月に岡山での日本一決定戦があるので、気を引き締めていきたいです。今年はフィジカルを強化したので決勝の終盤まで、より集中力が維持できたと思います」と振り返りました。2位の利光はシリーズ4位に。「第2戦を初めて欠場したのですが、シリーズ4位となれて嬉しい限りです。NDの特性にまだ慣れていないので、来年はトップに近づけるように頑張ります」と語りました。
全員初参加の出走3台のクラブマンは、予選順位通りに素村が優勝。以下、2位に高松、3位に関上が入賞しました。素村はシリーズクラスの1台とバトルして競り勝ち、高松と関上も最後まで接近戦を展開。それぞれがレースを存分に楽しんだ様子です。
この日、パーティレースに通算10年シーズン以上および公式戦30戦以上出走したドライバーに授与される「Great Party Racer賞」を受賞した石川和也。これまで続けてきたパーティレースの魅力について「皆ライバルだけど、友達になってワイワイやれる。休みの日に筑波に来れば誰かがいて、年齢も職種も違う仲間とコミュニケーションできるのが魅力ですね。新しいメンバーも増えているので、これからも楽しくやっていきたいです」と語りました。
今年のロードスター・パーティレースⅢの各地区シリーズも、これで全ての戦いを終えました。残るは 12月3日の岡山国際サーキットのみ。各地区のNDシリーズの上位ランキングに入ったドライバーたちによる「日本一決定戦」と、NC/NBシリーズのマシンにも門戸を開いた「エキシビジョン・マッチ」がマツダファンフェスタの公式競技として開催されます。
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