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日本国内レース

  • 2022/06/21
  • OTHER(日本)

マッド・マイクが3年ぶりにFDJ参戦

6月18日〜19日、福島県のエビスサーキット西コースにて「FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2」が開催され、「マッド・マイク」ことマイク・ウィデット(ニュージーランド)が約3年ぶりに参戦しました。

レースは土曜日の予選と日曜日の2日間で行われ、土曜日の予選は午前と午後の計2回の単独走行での採点となります。採点は、コースレイアウトに準じた車の走行軌跡「ライン」、ドリフトの角度「アングル」そして、ドリフトの迫力「スタイル」の3項目で採点が行われ、その合計得点を競う競技です。その採点結果で翌日の追走TOP32トーナメントへ進出できます。「FORMULA DRIFT」は2004年にアメリカでスタートし、ヨーロッパやアジア、オセアニアなど世界の各地域で大会が開催されている大会です。また、大会の様子はリアルタイムでライブ配信が行われ、日本大会は世界中から注目が集まります。3年ぶりの参戦となったマイクは、今回も神戸のTCPマジックにて組み上げられた4ローター800PSのFD3S RX-7でレースに臨みました。今年は、レギュレーションでタイヤグリップの範囲が定められたため、グリップ低下を補うため19インチ大径幅広タイヤを選んでいるのが大きな変更点です。その他、ロールケージのパイプ径も見直しとなったため、新たに新設計となっています。エンジン出力は、タイヤグリップに合わせて、800PSに調整してあります。エンジンに関しては、ほかにも2年間に蓄積した細かなアップデートを盛り込み、リファインされています。

金曜の練習走行では、予選を突破するためサーキットに合わせたセッティングを探ります。今回からコースレイアウトが変わったため、全車イコールコンディションの中での大会となりました。そして土曜日の予選では、高ポイントで総合10位となりTOP32進出を果たしました。日曜日のサーキットは、最高気温32℃の予報もある真夏日となります。まずTOP32の最初の対戦では、相手のマシントラブルもあり大きく離して先行をフィニッシュ。続く後追いではフロントを相手の横にピタリとくっ付け、ジャッジの結果3対0で圧勝しトーナメントを勝ち上がりました。
続くベスト16では、地元福島県のドライバーである末永直登との対戦です。TOP16セレモニーの後、ゲリラ豪雨の雨雲の接近が心配されましたが、サーキットに雨が降ることはなくドライコンディションでのスタートとなります。マイクは後追いの1本目では前車に追いつき、ピッタリとロックオンして追走します。その後、コーナーでオーバーランしながらもマシンをコントロールし続け、フィニッシュラインで再び追いつくアグレッシブな走りを見せます。そして、先行となる2本目ではさらにパワフルな走りを見せました。しかしジャッジの結果、リミットラインを大きく外れたマイクの走りは採点不能となり、惜しくも敗退となりました。とはいえ、彼のダイナミックで本気が伝わる熱い走りに客席から大きな拍手が送られ、審査員で解説を担当している谷口信輝も「今日のマイクの走りはメチャクチャでしたが、まだ見ていたいですよね」と、彼の走りを称賛しました。なお、マイクは来日の4週間前に母国でモーターバイク転倒により左腕と同鎖骨を骨折しており、今回のレースにはその怪我を押しての出場でした。対戦した末永直登はその後トーナメントを勝ち上がり、総合優勝を果たしています。

チーム代表の川戸泰介さんは、「久々にFDJにマイクが帰ってきて、また賑やかになりましたね。彼には、真のエンタテイナーとしての華があります。クルマは調子よかったと思います。彼は、ほぼ3年ぶりにこのFDに乗りましたが、走りは抜群でしたね。次の来日はまだ未定ですが、昨年末から手がけているMAZDA3パイクスピークマシンのシェイクダウンが次の出番ではないでしょうか。パイクスに臨む意気込みは強く、今週火曜日から現地に飛んで今年のイベントの様子を見てくる予定となっています」と語っています。

■マッド・マイクのコメント
「コースレイアウトが難しく、難しいコンディションだった。アウターゾーンの第2コーナーでは、特にチェイスが大変だった。トップ32で脱落しそうになったが、何とかきれいなチェイスをすることができた。でも16位までが僕らにとってはすべてだった。決して楽な戦いではなかった。相手は、元D1GPドリフトD1のレジェンド、チームオレンジの末永直登選手。しかも、彼のホームコースでの戦いだ。だから、全力投球で挑んだんだ。二輪か三輪かわからないけど、ルーズな走りになってコースアウトしてしまった。久しぶりのレースということもあって、すごく楽しみでした。来年はフルシーズンで戻ってきます」

FDJ Rd.2記録動画「MAD MIKE is BACK」 (YouTube 4’13”)

Text and Photos by MZRacing

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