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日本国内レース

  • 2017/04/06
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パーティレース西日本開幕戦はチャンプ本多が優勝

4月2日、ロードスター・パーティレースⅢの西日本シリーズが岡山国際サーキットで開幕しました。ここは昨年末から年初にかけてコース改修が行われ、舗装が全面リニューアルされました。当日の朝は雲ひとつない快晴で、かつ少し冷え込んだ絶好のコンディションとなっています。2年目を迎える西日本シリーズですが、2017年の開幕戦には16台(昨年は6台)がエントリー。特に地元の中四国エリアからの新しい仲間たちの参戦が目立ったことは、嬉しいトピックです。残念ながら1台が欠場して、8時35分からの公式予選には15台が出走しました。

計測が開始されると、まずは1週間前の合同テストでトップタイムをマークした66号車の松原敦史が、その勢いで1分57秒994を記録して暫定ポールにたち、さらに「ちーむ時間割」の同僚、67号車の安達晋吾が1分58秒799で続きます。しかしアタック2周目で、ポールポジションを確定させたのは30号車の前田育男。タイムは1分57秒223で、昨年の自己ベストを2秒以上も更新しました。前田さんはご存じの通り、魂動デザインチームを率いるマツダの常務執行役員。パーティレースでは初のポール獲得となりました。前田さんは「実はこの周も次の周も先行車に引っかかる展開になり、失敗したと思っていました。でもコースを譲ってもらい、最小限のタイムロスでいけたことで、ポールを獲得できました。フェアな仲間たちに感謝したいです」とコメントしました。わずかに及ばなかったのはディフェンディング・チャンピオン、88号車の本多永一で、ベストは同じ周にマークした1分57秒693。そして3番手には今回がデビュー戦の24歳、50号車の大崎悠悟が1分57秒945で食い込みました。実は大崎さんは入社2年目のマツダ社員で、今回の予選ベスト3は全員が広島勢という結果になりました。

ちなみに今年からNCロードスターも西日本シリーズに参戦可能となりましたが、今回エントリーはありませんでした。またND/NCともに指定タイヤをPOTENZAアドレナリンRE03とした「クラブマンクラス」が設定され、今回は唯一8号車の中村寛が岡山でデビューを飾りました。

さて、少し長いインターバルを経て14時03分スタートとなった決勝は、上位グループの順位がほぼ周回ごとに入れ替わり、8周後のゴール時点で、上位6台がわずか3秒半弱にひしめき合う激しいバトルとなりました。スタートで飛び出したのは、2番グリッドにつけた前年王者、88号車の本多さんです。ポールシッターの30号車・前田さんは「ちょっと回転が低いかなぁと一瞬ひるんだ時に信号が消えてしまい、加速に伸びを欠いてしまいました」と悔しがります。その後方では、66号車の松原さんが50号車の大崎さんをかわして1周目に3位に浮上。さらに2周目のインフィールドで前田さんが姿勢を乱した隙に、松原さんと大崎さんがその横をすり抜けます。こうした激しい2番手争いが展開されたことで、トップを走る本多さんは有利な状況になりましたが、実はアクシデントが起きていました。「右側のミラーが“あさって”の方を向いていて見えなかったんです。なので接触が怖くて、いつもとは違うラインを取らざるを得ませんでした」。

レースも半ばを過ぎた5周目のヘアピンで、上位グループに大きな変動が起きます。予選5番手からひとつ順位を上げていた111号車の有田光徳が、バックストレートで前方との差を一気に短縮。50号車の大崎さんと66号車の松原さんを一気に抜いて、2番手に浮上します。その勢いで本多さんにも襲いかかりますが、前年王者も隙を見せずにファイナルラップに突入。有田さんは先ほどゴボウ抜きを演じたヘアピンでアウト側に並んで進入しますが、やや突っ込み過ぎて失速。3速での立ち上がりになって、逆に後続の大崎さんに逆転されてしまいます。

新しいシーズン、最初に先頭でチェッカーフラッグを受けたのは88号車の本多さんで、昨年の第3戦以来の通算4勝目となりました。また、大崎さんと有田さんがパーティレースでは初めての表彰台をゲット。4位で続いたのは30号車の前田さん、以下5位の58号車・梶谷太郎、6位の66号車松原までが入賞となりました。

本多さんは「インフィールドから最終コーナ—までに築いた貯金を、2コーナーで使い果たすことの繰り返しで、今日は長い8周でした。新しいコースと路面については、まだまだ課題だらけです」と謙虚です。初レースで2位、さらに決勝ファステストまで記録した大崎さんは「前週のテストで最下位、昨日まで2分を切れなかったので表彰台はおろか、入賞さえ無理だろうと思っていました。シート位置を変更した効果でしょうか?」と喜びを語りました。3位の有田さんは「今日は2コーナーでは自分の方が速かったので、本多さんとの駆け引きを楽しませてもらいました。でも、やはり予選で前に行ける実力がないと、勝てませんね」とのことでした。なお、クラブマンクラスは8号車の中村寛さんが完走を果たし、見事にデビュー戦でのクラス優勝を飾っています。

西日本シリーズの第2戦は5月27日の土曜日に、ここ岡山国際サーキットで開催されます。

Text & Photo by B-Sports

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