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  • 2017/05/21
  • OTHER(日本)

マツダのトップガンがインタープロト挑戦2年目で頂点を目指す

今年もまた、人馬一体ロゴが刻まれたソウルレッドのスポーツカーが富士スピードウェイを走ります。2016年シーズン、マツダの社内テストドライバーでは最高ランクに属するトップガン・佐藤政宏さんと、広島出身のプロドライバー・桧井保孝さんのコンビでインタープロトシリーズ(以下IPS)に挑戦を開始したストーリーは、MZRacingでもお伝えした通りです。

そして2017年もそのプロジェクトは継続。今年はプロドライバーのパートナーとして、昨年の全日本F3チャンピオンに輝いた21歳のホープ・山下健太さんを迎えてチーム体制を変更。山下さんがプロフェッショナルクラスで優勝を狙うのは当然ですが、佐藤さんも2年目の挑戦でノンプロ(ジェントルマン)クラスの頂点を目指します。今シーズンのIPS開幕は富士チャンピオンレース(以下富士チャン)の第2戦としてスケジューリングされ、5月13日と14日の週末に行われました。実は富士チャン全体は年間6戦で構成されますが、各シリーズは年間4戦を基本としているため、交代で開催されています。さらにIPSは2日間にわたってジェントルマンもプロも決勝レースを2度戦うので、この週末に第1戦と第2戦を行うことになります。

さて、13日の土曜日はあいにくの雨模様。ところが、55号車人馬一体ドライビングアカデミー号はウエットの予選で大いに輝きを見せます。予選はプロとアマの予定の順番を入れ替えて実施。最初にアタックした山下さんがプロフェッショナルクラスで、見事にポールポジションを獲得。続いて佐藤さんもジェントルマンクラスで予選2番手と健闘します。決勝はこの日にジェントルマンの第1戦、翌日に同第2戦とプロフェッショナルの第1、2戦という予定です。予定通り行われたジェントルマンの第1戦の決勝ですが、雨足はさらに激しくなり、セーフティカー先導のまま5周で赤旗中断。規定によりこれでレースは成立したため、2番手からスタートした佐藤さんは順位を守り、このレースを2位でフィニッシュすることになりました。

翌14日の富士スピードウェイは朝方には太陽も顔を見せてくれ、路面は終始ドライのまま。ジェントルマンの第2戦の決勝は10時13分にローリングスタートが切られます。グリッドは前日の第1戦の決勝結果で決まるので、佐藤さんは2番手からとなります。ところが佐藤さんの55号車は大きく出遅れてしまいます。さらに1コーナーの先でコースアウトしてしまい、オープニングラップを終えての順位は8位。その後は先行する50号車と何度も順位が入れ替わるバトルを演じますが、最後は13コーナーで自らスピンを犯して万事休す。1台が上位争から脱落したため、結局は7位でフィニッシュしました。

佐藤さんは、「スタート時のギア選択を間違ってしまったようで、皆さんの加速について行けませんでした。さらに前方の混乱に巻き込まれて遅れたことで、それを取り戻そうと焦った結果のスピンとなりました」と反省しきりです。それでも山下さんは、「雨の予選で2番手で、ドライの決勝でもファステストは佐藤さんが出しているんです。走りの面では負けてないので、メンタルを強くして駆け引きを学べば、必ず結果も出ると思います」と励ましていました。

そして15時すぎ、プロフェッショナルクラス第1戦の決勝がスタートしますが、ポールシッターの55号車はなんとピットスタートを余儀なくされます。ローリングスタートに向けてグリッドから発進する際、シフトがロックするアクシデントに見舞われたのです。わずか6周という超スプリントレースのため、山下さんはこのレースを最下位でフィニッシュ。直後に行われる第2戦での巻き返しを狙って、タイヤなどを温存する作戦に切り替えます。15時22分、今度は少し多い8周での第2戦がスタートします。序盤はまさに、最下位11番手スタートの55号車のショータイムでした。オープニングラップで2台、そして2周目にも先行車をパス。5周終了時点では5位まで浮上し、最後は4番手でチェッカーフラッグを受ける快進撃を披露してくれました。その後、残念ながらペナルティで11位フィニッシュとなった山下さんですが、「結果はご覧の通りですが、1戦目で速さを見せることはできたと思います。腕で勝負できるこのレースにチャンスをいただいたことに感謝しています。さらにセッティングも煮詰めて、佐藤さんと一緒に頂点を目指したいと思います」と語ってくれました。

富士スピードウェイを舞台に年間4ラウンドで行われるIPS。次なる戦いは4カ月もの長いインターバルののち、9月16日から17日にかけての週末に開催される、第3戦と第4戦となります。

●インタープロトシリーズ
http://www.interproto.jp/index.html


Photo and Text by T. Ishida +1

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