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  • 2024/04/25
  • OTHER(日本)

JDC Rd.2 全日本デビューの清水涼矢がPN1クラス2位に入賞

全日本ダートトライアル選手権第2戦「DIRT-TRIAL in NASU」が、4月20日(土)〜21日(日)に栃木県の丸和オートランド那須で開催され、PN1クラスでは今回が全日本デビュー戦となるデミオ15Cの清水涼矢が、クラス2位に入賞しました。また、1分49秒台の攻防となった4位争いは、デミオ15MBの上原秀明が入賞し、PN1クラスはデミオ勢が上位入賞を果たしました。


2024年の全日本ダートトライアル選手権は、開幕戦から1カ月のインターバルを経て、舞台を栃木県那須塩原市郊外の丸和オートランド那須に舞台を移し、第2戦が開催されました。1983年にオープンし、数々の名勝負が繰り広げられ、全国でも長い歴史を持つ丸和オートランド那須は、2020年に大規模な改修工事を行い、ダート路面とアスファルト路面が合わさったミックス路面が大きな特徴です。スタート直後やゴール前のアスファルト路面はもちろん、コーナリング中にダート路面からアスファルト路面をまたぐコーナーもあるなど、攻略が難しいコースのひとつです。今回も、ダート路面とアスファルト路面が入り交じる後半区間のタイム差が、勝敗に大きく影響する結果となりました。


この第2戦には、全クラス合わせて160台がエントリー。そのうち、気筒容積1600㏄以下の2輪駆動車が走行するPN1クラスには、5台のマツダ・デミオが出場しています。

そのPN1クラスは、今回が全日本戦デビュー戦となる清水涼矢(デミオ15C)が、第1ヒートで2番手タイムをマークし、好ポジションにつけます。ダートトライアル歴2年半という清水は、昨年の関東ダートトライアル選手権のN1500&PN1クラスでシリーズ2位を獲得。前日の公開練習でも2位につけており、全国的にはまだ無名ながらも、大きな注目を集めます。 第2ヒートは、クラスの前半を走る清水が、ベストタイムを1分48秒台まで引き上げ、2位以降を大きく引き離しますが、クラスの後半を走行するシードゼッケンの選手に0.364秒逆転され、惜しくも全日本デビューウィンは逃すものの、2位表彰台を獲得しました。 また、4位には清水と同じく関東ダートトライアル選手権で活躍する上原利明(デミオ15MB)が入賞を果たしました。


PN1クラス2位/清水涼矢コメント

「JAFカップには一度出場したことがあるんですけど、全日本は初めてです。丸和は地元のコースなので、最初から思いっきり攻めようと思っていました。第2ヒートは大きなミスはありませんでしたが、車速の伸びが今ひとつだったような気がするので、その分負けたという感じです。ダートトライアルを始めた時からこのデミオに乗っていて、思ったところを狙えるコントロール性とコーナリング性はピカイチだと思っています。全日本を走るのは今回だけの予定で、今後は地方選手権に集中しようと思っていますが、またチャンスがあったら全日本を走ってみたいと思います」


PN1クラス4位/上原利明コメント

「第2ヒートは、第1ヒートで失敗したコーナーをうまく攻めることができ、そつなく走ることができたかなと思います。同じ関東地区の若手選手に負けたのは少し悔しいですけど、彼らも速いので、全日本だけではなく地方選手権でも良い刺激になっています。全日本では負けましたけど、地方選手権でリベンジしようと思います(笑)」


ベテランドライバーの明暗

デミオ15MBで全日本ダートトライアル選手権に参戦し、2021年のクラスチャンピオンを獲得した太田智喜。22年はシリーズ2位、23年はシリーズ3位と、タイトルを逃すシーズンが2年続きましたが、毎年チャンピオン争いの渦中にいるドライバーは、シリーズ全戦に出場するのではなく、有効戦数分だけ出場することが大きな特徴です。今シーズンも太田は有効戦数の5戦に出場する予定です。 「仕事と家庭の両立という部分で、全戦に出場できないのが正直なところです。逆に1戦も落とすわけにはいかないので、出場する5戦は毎戦、集中を高めて出場しています」と太田。その集中力を大きく発揮したのが、今年の開幕戦コスモスでした。

「開幕戦は、1週間前に一度練習でコスモスを走って、メンタル的にも全日本に挑める体制を整えて、開幕戦に挑むことができたと思います」という太田は、ヘビーウエット路面となった開幕戦で両ヒートを制する走りで優勝。タイトル奪還に向けて、幸先の良いスタートを決めました。

「気持ちをしっかり全日本に向けることができたので、両ヒートとも理想に近い走りができたと思います」と太田。ヘビーウエット路面に対して“丁寧”な操作を意識しているという太田は、「丁寧な操作とは、ゆっくりな操作とか抑えて走るという意味ではなく、アクセルとブレーキとハンドルの操作が、直線的に繋がっているイメージです。たとえば “ブレーキを踏んでから次に加速する地点まで、直線的に一気に減速する”感覚です。ブレーキは一気に踏みますが、例えばタイヤをロックさせずに最短距離で減速するという意味です」と、説明する。その走りを実現するうえでも、「コントローラブルなデミオ15MBは、その再現性が高い」といいます。

その太田が、第2戦丸和ではクラス16位と惨敗に終わりました。

「第2ヒートは超硬質路面用タイヤで攻めの走りをしようと思ったのですが、ダートからアスファルト、そこからまたダートに切り替わるところで、スピン状態に陥ってしまいました。その後もずっと同じ傾向で、リヤのオーバーステアを抑え切れず、思うような走りができませんでした」と敗因を分析しました。「これまで、タイヤ選択に悩んだ時には硬質路面用タイヤを選ぶことが多かったのですが、今回はアスファルト路面が多いため超硬質路面用タイヤを選びました。イケるかなと思いましたが、判断が甘かったですね。しっかり路面を分析する冷静さに欠けていたと思います」と、振り返りました。

1戦も落とせない状況でのクラス16位は厳しい結果でしたが、「1戦1戦集中して走るスタンスは変わらない」と太田。次戦は第6戦エビスの出場を予定しており、リベンジが期待されます。



Text&Photo by CINQ LLC

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