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日本国内レース

  • 2022/04/07
  • RPR

PRⅢ西開幕戦 新鋭、織田祥平が終盤の逆転劇でデビューウイン

4月3日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第1戦が行われた。NDシリーズクラスは27歳の新鋭、26号車の織田祥平が予選2番手からの逆転でデビュー戦を飾った。ポールポジションの16号車・上田純司は惜しくも2位。デビュー4戦目の97号車・原山 怜は初の入賞が嬉しい3位表彰台となった。


昨年に引き続き、「晴れの国」にふさわしい青空に終日恵まれた開幕戦の岡山。今回のエントリーは25台で、NDシリーズクラスには14台が参戦。そのうち26号車の織田祥平、111号車の藤井涼太、193号車の田中健太の3名が新たにパーティに加わった仲間たちだ。


公式予選は9時30分からの15分間。気温はまだ9.4℃だが路面温度は早くも21.1℃で、湿度57%というコンディションだった。序盤のラップモニター最上段に登場したのは一昨年のチャンピオン、110号車の末金孝夫。タイムは1分57秒992から、さらにアタック2周目に1分57秒729まで削り込む。 しかし、ライバルたちより1周ちょっと遅れてコースインした16号車の上田純司が、いきなり1分57秒535を記録。これでポールポジションを確定させた。デビュー5年目の上田はこれまでSUGOと筑波を主戦場に戦い、2020年の北日本最終戦では優勝も果たしている実力者。今年は「ジャパンツアーシリーズ」への参戦も予定しているため、先月の合同テストで岡山デビューを果たしている。

予選ではもうひとり、ルーキーの織田も輝いた。アタック2周目に1分57秒787を出して3番手にジャンプアップ。さらにアタック4周目には57秒670で末金を逆転し、2番グリッドをゲット。さらに予選も終盤になってから、今回は58号車をレンタルして参戦したV5王者の本多永一が1分57秒978、97号車の原山 怜も1分57秒988までタイムを削ることに成功。上位5台までが58秒の壁を破った。 ちなみに1分58秒173で予選総合6位となったのは、クラブマンクラスの125号車・村上雄飛。この村上を挟んで7番グリッドからスタートするのが、2019年の北日本チャンピオン、61号車の杉野治彦。この辺りからは決勝でシリーズクラスとクラブマンクラスが錯綜する可能性が大。より難しく、かつマナーを守った戦いが求められることになる。


決勝レースの直前には気温21℃・路面温度27℃・湿度29%となった。ほぼオンタイムの12時48分にオールレッドの5連シグナルが消えてスタート。ポールシッターの上田はまずまずのクラッチミートで、オープニングラップは1.2秒の差を付けてトップで戻ってくる。ところがその後方、1コーナーでいきなり2番手スタートの織田がテールスライドで姿勢を乱してしまう。 これが予選3番手から追走していた末金には不運だった。思わずアクセルを緩めた横を後続の本多と原山、さらに村上をスタート直後にかわした杉野までもが次々に抜き去っていく。続く2周目のヘアピンでは、先行する本多のイン側から原山、アウト側から杉野のスリーワイド状態となり、今回はレンタカーで参戦の本多が自重。杉野→原山→本多という順番に3位グループが変化した。さらに3周目のバックストレートで原山が杉野をロックオン。続くヘアピンでは杉野が無理にドアを閉じなかったので、原山が3位に浮上した。

この3周目から5周目にかけて、トップの上田と2番手の織田のギャップが1秒以内に縮まる一方で、織田と3位グループ(原山→杉野→本多→45号車・黒原崇正→末金までの5台)との間隔が3.9秒、4.4秒、5.4秒というように、大きく広がってしまった。 そして迎えた6周目の最終コーナー。アンダーステアを出してしまった上田がアクセルを緩めた隙を、狙っていた織田が見逃すはずがなかった。短い岡山のホームストレートだが、コントロールラインを0.027秒早く駆け抜けた織田が、7周目の1コーナーでは抜け出して前に出る。上田も諦めずにテールtoノーズで迫るも、8周終了のチェッカーフラッグを0.297秒だけ先にくぐったのは織田の方だった。 総合とNDシリーズの3位には原山がそのまま粘りきってポディウムに登壇。以下、杉野、本多、末金というシリーズチャンピオン経験者が4位から6位までの入賞となった。

27歳と若い織田だが、海外のタイで活躍したキャリアを持つ。岡山は3年前のスーパー耐久にスポット参戦して以来だが、その時もST-5クラスのロードスターでデビューウイン。今回は村上モータースからレンタルしての参戦だったが、「自分は追う立場だったので気楽でした。最終コーナーでチャンスがあるかもというアドバイスをオーナーの村上(博幸)さんに頂戴していたのが、バッチリでしたね。ラッキーでした」と振り返った。


西日本シリーズの第2戦はここ岡山国際サーキットで、6月26日に開催予定。またパーティレースの次の戦いは早くも翌週の4月10日、宮城県のスポーツランドSUGOで北日本シリーズの開幕戦と同時に、今シーズンから始まった「ジャパンツアーシリーズ」の第1戦がダブルタイトルマッチで行われる。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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