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日本国内レース

  • 2026/06/18
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チームメイトの活躍に刺激された伊藤 駿が遂に覚醒

6月13日、三重県の鈴鹿サーキットで、ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第3戦が行われました。エントリー21台のNDシリーズで輝いたのは186号車の伊藤 駿。同じAVANTECHレーシングチームの185号車・菊川和真が先日の西日本シリーズで優勝したのに続いて、チームとしての2連勝をポールtoウインで達成しました。


2022年から始まったジャパンツアーシリーズですが、F1も行われる世界でも有名なコースでの開催は2024年からで3回目。過去2回はスーパー耐久のサポートイベントでしたが、今回は鈴鹿サーキット独自の「SUZUKA CHAMPION CUP RACE Round 2」の中での開催です。エントリーはNDシリーズが21台、NDクラブマンが19台の計40台。昨年より10台も増えて、満員御礼のフルグリッドという大盛況です。

9時20分からのブリーフィングには40名が揃って出席。今回はNDクラブマンの42号車・三上孝一が初出場で「山梨県からの参加で、富士は昨年から走っています。今日は無事故で楽しく皆さんとレースさせてください」と挨拶。先輩たちから温かい拍手で歓迎されました。また、この鈴鹿シリーズのアドバイザーとして田中哲也/安田裕信/佐藤公哉という3選手も登壇。これにパーティレースの加藤彰彬アドバイザーも加わって、4名のプロがコース攻略のワンポイントを伝授しました。

また今回は東海マツダ販売株式会社とのコラボレーションも実現して、自動車に興味を持っている高校生や専門学校生、大学生を対象にした体験企画会が同社によって実施されました。主な内容としてはサーキット施設のガイドツアーや車検を含めたオフィシャル活動の見学、パドック内でのロードスター同乗体験、そしてレース観戦と盛り沢山です。コース上での記念撮影も行われ、パーティレーサーの皆さんにもパレードランへの同乗で協力が要請されました。


6月13日の鈴鹿は青空に恵まれて、公式予選は10時30分からの20分間で行われました。1周が約6kmと長いこともあって、いつもの予選よりプラス5分のアタックタイムです。直前に計測した気温は24℃で湿度は35%、路面温度は42.4℃でした。予選終了後の気温が31℃まで上昇していたので、路面温度も同様に上がっていたものと推測されます。

まずは128号車の普勝 崚が2分42秒571を記録して暫定トップに立ち、開幕戦優勝の35号車・深川英寿が2分43秒287で続きます。しかしながら、本日の主役は186号車の伊藤 駿でした。アタック1周目に2分42秒205を計測し、さらに次の周に2分42秒049まで削り込んで、ポールポジションを初めて獲得します。その一方で普勝の最初のタイムがコースを逸脱したものとして採用されないことが発表され、モニターの上段からも消えてしまいました。

代わって2番手に浮上してきたのが152号車の瀬川彰斗。開幕戦で優勝争いを繰り広げ、第2戦で3位となった注目の若手が2分42秒727を記録します。ところが残り4分ほどで、先日の西日本シリーズで2位と健闘した288号車の山根 涼が2分42秒509を記録して瀬川を上回ります。そして最終盤に入ってから、タイムを抹消された普勝が2分42秒373を叩き出して2番手の座を奪取。これで伊藤→普勝→山根 涼→瀬川というトップ4が確定したかに思われましたが、予選終了後に山根 涼に最低重量違反があって失格に(その後、決勝はピットスタートが許されました)。

そこで繰り上がった瀬川の隣には、2分42秒755までベストを更新していた深川が浮上します。さらにグリッド3列目には2分42秒855の147号車・石塚崇宣と、2分42秒961を記録した山根 涼の父上の山根正和が滑り込みます。正和も先日の西日本シリーズ開幕戦で3位入賞というキャリアの持ち主です。ちなみに開幕戦2位かつ第2戦優勝のポイントリーダー、157号車の橋本 隼は43秒の壁を破れずに、2分43秒243で8番手という不本意な結果に終わりました。


決勝前に計測した気温は33.9℃/湿度33%/路面温度51.5℃。8ラップの決勝レースはほぼオンタイム進行で、ポールシッターの伊藤が15時29分にコントロールラインを通過して、戦いの火蓋が切られました。伊藤に続いて2番グリッドの普勝、3番グリッドの瀬川は順当に続きますが、その後方では石塚が1コーナーで深川をパスして4位に浮上します。6番グリッドだった59号車・山根正和と7番グリッドだった39号車・武藤亘輝はそのままも、8番グリッドだった橋本が背後の121号車・巳ノ瀬健太に抜かれて戻ってきました。

トップグループに次の動きがあったのは4周目で、石塚が瀬川を交わして3位に浮上。その結果として伊藤と普勝の首位争いと、石塚以下の3位を争う3台のグループに分かれます。5周目の1コーナーで瀬川が石塚を抜き返すと、その傾向は強まります。ところが伊藤がここから一段ギアが上がった印象で、リードを拡大して一人旅状態に。そうなると普勝の後方に3番手以下が急接近。特に瀬川は普勝を完全にロックオンして7周目の130Rで横並びに持ち込むと、最終コーナーで普勝のミスを誘うことに成功して、2位と3位が入れ替わります。

このバトルの影響で石塚と深川も一気に差を詰めて、ファイナルラップには2位から5位までの4台が超接近状態で突入。130Rの先でなんとスリーワイド状態となってシケインに進入という、ドラマチックな展開になりました。ここで各選手ができる限りのフェアプレーを貫いたことで、ほぼ無傷で全員が完走したことは賞賛に値するでしょう。

整理すると先頭は伊藤で、デビュー3戦目での初入賞が優勝という快挙達成です。これに続いて2位となったのは普勝ですが、3位にはシケインの攻防で地の利もあった深川がジャンプアップ。以下は4位に瀬川、5位に石塚が入賞しました。さらに6位には、ファイナルラップで2台を抜き去った橋本が浮上。これでポイントリーダーの座は引き続き橋本で変わりません。


フォーミュラではシリーズチャンピオンにも輝いている伊藤は今年、AVANTECHレーシングチームに加入。しかしながらジャパンツアーの過去2戦とも、まったく性格の異なるロードスターのドライビングに苦しんで9位という結果に甘んじていました。それだけに「正直に言って、今までで一番嬉しい優勝かもしれません。ただ勝っても勉強することが山ほどあります。次のもてぎや富士も、走ってみないとわからないので精進します」と謙虚に語りました。


なお、エントリー19台と盛況だったNDクラブマンクラスでは、予選でクラストップだった231号車の水岡勇喜が決勝でも順当にリードを拡大して逃げ切り。先日の西日本シリーズ開幕戦に続いてのクラブマン2連勝を達成しました。2位に11号車の若井隆大、3位には冒頭で紹介したルーキーの三上がポディウムを獲得。以下は4位に28号車の竹田和憲、5位は188号車の佐藤俊介、6位には92号車の山本 彗と続いています。


次のパーティレースは早くも次の週末。6月21日の日曜日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで、ジャパンツアーシリーズの第4戦が開催予定です。


Text by T.Ishida
Photos by B-Sports


MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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