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日本国内レース

  • 2026/06/14
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JT第1戦 ルーキー深川英寿が鮮やかな逃走劇でデビューウイン

遠く見える蔵王の山には雪が残る宮城県のスポーツランドSUGOで、いよいよ2026年のシーズンが始まりました。4月12日、ロードスター・パーティレースⅢのジャパンツアーシリーズの第1戦がダブルタイトルマッチで開催。エントリー27台のNDシリーズクラスではこれがデビュー戦という23歳の若者、35号車の深川英寿がポールからスタート。ライバルたちの猛烈なプレッシャーの中、見事に逃げ切って快挙を達成しました。


なお今シーズンのロードスター・パーティレースⅢのレポート公開が遅れてしまい申し訳ありません。本日よりジャパンツアーシリーズの開幕戦と第2戦、西日本シリーズの開幕戦の模様を順次公開させていただきます。また今後はジャパンツアーと東日本/西日本の各シリーズについて、タイムリーにレポートを公開していく予定ですのでよろしくお願いします。


昨年は3月の富士で開幕したロードスター・パーティレースⅢのジャパンツアーシリーズが、今年は再びSUGOからのシーズンイン。4月11〜12日の週末に開催された「MAZDA FAN MEETING 2026 in TOHOKU」のメインイベントという位置付けです。また今年は昨年までの北日本シリーズに代わって「ロードスター・パーティレーサーズカップ 東北シリーズ」が設立され、ジャパンツアー開幕戦とのダブルタイトルとしての開催になりました。なお今回より、パーティレースの指定タイヤがブリヂストンの「POTENZA Adrenalin RE005」に変更になりましたが、今シーズンに限っては従来の「RE004」の使用も許されています。


7時50分からのブリーフィングでは、マツダのブランド体験推進本部ブランド体験ビジネス企画部モータースポーツ体験グループの小早川隆浩さんが挨拶。選手の皆さんに感謝と応援のエールを送られました。さらに同グループの廣田賢興さんが、チャレンジプログラム「スーパー耐久シリーズへの道」が今シーズンも実施されることを表明。パーティレースでの活躍がスーパー耐久へ繋がるチャンスということで、選手たちにとってもモチベーションの向上になることは間違いないでしょう。


今回、シリーズクラスには14号車の杉原健太、35号車の深川英寿、80号車の佐藤真太朗、87号車の深瀬茂也、113号車の大蔦健太、152号車の瀬川彰斗、186号車の伊藤 駿、202号車の中田純一、276号車の伊藤匠寿という9名の仲間が新たに加わりました。またクラブマンクラスにも57号車の浅井康児と90号車の佐藤元春が初出場です。恒例により、ひとりずつマイクを持って挨拶をすると、先輩たちから温かい拍手で歓迎を受けました。ちなみに中田は73歳11カ月で、NDシリーズの最年長出場記録を更新しています。


公式予選は8時45分からの15分間の予定でしたが、2分遅れでコースイン。コンディションは気温12℃、湿度32%、路面温度21.2〜24.2℃。この週末のSUGOは青空には恵まれましたが、強風が悩みの種。初日のマツ耐の決勝では、スポンジバリアが飛んだためにセーフティカーを導入して修復作業を行ったほどです。アタック1周目に1分46秒148でトップに立ったのはルーキーの深川。これに昨年のランキング2位、157号車の橋本 隼が1分46秒187という僅差で続きます。3番手にもルーキーの瀬川が1分46秒681で大健闘。昨年はランキング6位だった147号車の石塚崇宣も1分46秒775、同じく7位の128号車・普勝 崚、昨年の東日本王者の16号車・上田純司までが1分46秒台という状況でした。


そして、ほとんどのマシンが2周目のアタックに入った頃合いの8時53分57秒に、オフィシャルから赤旗が掲示されて予選が中断します。クラブマンクラスのマシンがSPアウトで姿勢を乱し、クラッシュで停止したことへの対応でした。当初は残り6分間のアタックで再開予定とのアナウンスもありましたが、車両回収などに時間を要したこともあり、この赤旗をもって予選は終了。この結果、シリーズクラスについては前述のアタック1周目の上位6台がそのままの順位で確定しました。


決勝を前にして幸いなことに風が少し弱まり、ほぼオンタイムの12時23分にローリングスタートで12周の戦いが始まりました。直前のコンディションは気温16.5℃/湿度26%/路面温度38.3℃。グリッドについたのは2クラス合計で29台。赤旗原因となったマシンなどが欠場し、ピットスタートと合わせて34台が開幕戦の決勝に臨みました。


ローリングスタートの1周目の1コーナーで、いきなり上位陣に動きが出ます。ポールシッターの深川の直後に、3番グリッドだった瀬川が急接近。そのスリップストリーム効果で、2番グリッドだった橋本の前にノーズを差し込むことに成功します。ただし、この入れ替わり以外のトップ10はグリッド順通りに周回を重ねていきます。


序盤戦の展開は深川を先頭に瀬川と橋本、石塚までがトップグループを形成。少し離れて普勝と上田、31号車の和光博紀の3台が集団となります。その後、総合トップを争う4台の中では瀬川の勢いが目立ちますが、深川もコーナーではしっかりイン側をキープ。逆に橋本は石塚の追撃に苦しめられて、トップ2台に少し離されそうになりますが、そこからリカバーして再び差を詰めてくるあたりは前年ランキング最上位者の底力でしょう。ふと気が付けば、普勝も上位4台に接近してトップグループが5台に。そして7周目の1コーナーで上田がコースオフした隙に、和光が先行して入賞権内に浮上します。


今回、最大のドラマはファイナルラップに集中して起こりました。まずは4コーナーのヘアピンで橋本が瀬川のインを急襲。そこで気落ちしたわけではないでしょうが、石塚もSPインという想定外のポイントで瀬川のインに飛び込んでパッシング。ルーキーの瀬川にとっては試練のファイナルラップになってしまいました。整理すると、シリーズクラスは深川がデビュー戦でのポールtoウインという偉業を達成。実力者の橋本と石塚が2位と3位でポディウムに登壇しました。さらに瀬川に危険なドライブ行為で5秒加算のペナルティが裁定されたため、4位に普勝、5位に和光、6位に上田が、それぞれ繰り上がっての入賞となりました。


深川は「最後まで気の抜けないレースでしたが、チームのサポートのおかげで最高の結果が残せました。実は瀬川選手とはバーチャルからリアルへの道の選考合宿で同じマシンをシェアした縁もあります。今回は気の毒な結果となりましたが、今後も切磋琢磨して、お互いに成長していきたいです」とライバルを気遣う一面を見せました。


なお、混走で争われた「ロードスター・パーティレーサーズカップ 東北シリーズ」開幕戦のクラブマンクラスについては、28号車の竹田和憲がポールtoウインで初優勝。2位には166号車の三輪英則、3位には57号車の浅井康児が続いて、4位の90号車・佐藤元春までが規定により入賞となっています。


ロードスター・パーティレースⅢの次のレポート公開は5月5日に茨城県の筑波サーキットで開催された、ジャパンツアーシリーズの第2戦と東日本シリーズの開幕戦のダブルタイトルマッチを予定しています。



Text by T.Ishida

Photos by B-Sports

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