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日本国内レース

  • 2026/07/16
  • ROADSTERCUP

前年1.5オープン王者の堀 知海がトップチェッカーで今季2勝目

富士スピードウェイを舞台とするロードスターカップ(以下RSC)の第3戦が、7月11日の土曜日に行われました。今回も全世代のロードスター49台が参戦する大盛況。決勝では1.5オープンクラス前年王者の76号車・堀 知海が接戦を抜け出し、今年の開幕戦以来の2勝目を総合トップという勲章付きで達成しました。


この週末の富士では「GTワールドチャレンジ・アジア+ジャパンカップ」というインターナショナルな大会が開催中。パドックにもフェラーリやポルシェなどが目白押しで、華やかな雰囲気に包まれています。さらに12日の日曜日にはロードスター・パーティレースのジャパンツアーシリーズ第5戦が予定され、どうなることかと注目されていました。

ところが蓋を開けてみると、どちらも大盛況。まずは土曜日のRSCに49台が集結。内訳は初代NAによる1.6クラスが3台、2代目NBが主流の1.8クラスが6台、現行NDのパーティレースに準じた1.5チャレンジクラスが30台、それに若干のチューニングが許された1.5オープンクラスが7台です。さらにNC型パーティレース車両が対象の2.0チャレンジクラスが2台で、NC型とNDのRFにチューニングを施した2.0オープンクラスは1台。ちなみに翌日のパーティレースも52台と大盛況で、2日連続で参戦する強者も6名は確認できて、さらに同じマシンでドライバーが交代というケースも少なくありません。


この週末のスピードウェイは曇り空が主役で、7月にしては涼しいと感じるほど。8時から20分間の公式予選では、2.0オープンクラスで今回孤軍奮闘となったNCに乗る999号車の星野瞭太が2分05秒957を記録。これは長岡哲也が2024年4月にマークした2分06秒912を大幅に更新する快挙でしょう。総合2位の座は1.5オープンクラスの10号車・国分 務で、タイムは2分07秒037。以下、同じクラスのライバルが31号車・丹澤勇貴と76号車・堀 知海がグリッド2列目、112号車・池島美紅と155号車・松原泰世がグリッド3列目で続きます。

1.8クラスの予選では現在3連勝中の55号車・澤田 薫に事件が発生します。4周目に2分08秒880のクラストップタイムを記録しましたが、その後にドライブシャフトが折れてストップ。終了後に牽引されて戻ってきました。澤田に続いたのは34号車の永野裕介と2号車の竹田幸一郎。総合では8位から10位までという直接対決ですが、ここで救いの神となったのはライバルチームのSPIRIT陣営。予備のドライブシャフトを快く提供してもらって、澤田は決勝に臨むことができました。

総合14位で1.6クラスのトップとなったのはデビュー戦から連勝中の229号車の飯塚伸也で、タイムは2分10秒953。ただ27号車の野木 強と34号車の富澤健太も僅差で、総合でも16位と17位で続いています。最大の激戦区1.5チャレンジクラスの予選を制したのは40号車の鈴木英吾で、タイムは2分13秒094。これを追って167号車の山田修宇、20号車の秋葉英貴、70号車の吉田隆ノ介までのトップ4が同じ2分13秒台で肉薄。最後に2.0チャレンジクラスは130号車の大橋 功が2分14秒465でクラストップとなっています。


8ラップで争われる決勝は、わずかに遅れて11時16分にスタートしました。ND型だけのパーティレースと異なり、全世代のロードスターが鎬を削るシーンは迫力満点。ポールシッターの星野が操るNCがまずは先頭で1コーナーに飛び込んでいきます。しかしながら朝一番の予選とは異なって、気温も路面温度も上がった決勝は、NCよりもNDに有利なコンディションに変わっていました。

オープニングラップを終えて2周目の1コーナーに向かう段階で、1.5オープンクラスの上位3台のNDが星野のNCを捉えて先行します。この時点での先頭は堀でしたが、国分と丹澤も離されることなく続いて、さらに池島も追い付いてきます。残念ながら、その池島はトラブルで3周目にマシンを止めますが、堀と国分と丹澤の3台は抜きつ抜かれつで、誰も抜け出せない状態がしばらく続きます。

その後方では1.8クラスで予選トップだった澤田に幸運が待っていました。すぐ前にいた1.5オープンクラスのマシンを追うカタチになり、直線ではスリップストリームを得てリードを拡大します。それよりも激しかったのは竹田と永野の2番手争い。開幕戦と第2戦は永野が2位で竹田が3位というパターンでしたが、今回は序盤から竹田が激しくプッシュして逆転。もちろん永野も最後まで諦めずに追走しますが、再逆転はなりませんでした。この2位争いが最後まで続いたことで、澤田の連勝劇を今回も楽にしたことは否めません。

参加3台という少数精鋭の1.6クラスですが、予選でトップだった飯塚に決勝では追い風が吹きました。クラス違いのライバルからスリップをもらってリードを拡大。前日の練習走行では逆に「付いていけませんでした」と語る同じクラスの永野にチャンスが巡ってくることはありませんでした。また2.0チャレンジクラスの大橋も同じクラスのライバルとは大きな差があり、逆転の気配は生まれません。この1.6クラスと2.0チャレンジクラスは参加台数の関係で、暫定表彰式も優勝の1名のみが登壇しています。

後方のバトルでは注目の1.5チャレンジクラスですが、序盤戦では予選クラストップの鈴木英吾がリードを保ちます。さらに山田修宇がクラス2番手をキープしますが、予選ではクラス4番手だった吉田隆ノ介が3番手に浮上して、さらに上位を窺う勢いを見せていました。ところが先頭の鈴木には違うクラスのライバルと絡んでしまう不運なアクシデントが発生。労せずして山田がトップに浮上します。山田はこのまま先頭をキープして、RSCデビュー2戦目での優勝を達成します。以下、2位には鈴木、3位には吉田が入賞して、ポイントランキング的には吉田のリードが拡大しました。


前述の通り、最後まで予断を許さなかったのは総合トップを争う1.5オープンクラスの上位3台です。結局、勝負が付いたのはファイナルラップの1コーナーからコカ・コーラまでの攻防でした。前年チャンピオンの堀の位置取りが奏功して、ここで抜け出すことに成功。国分はわずか0.203秒という僅差でしたが、及ばすに2位でフィニッシュ。続いてゴールした丹澤には「ランオフエリア走行後の追い越し」で5秒のタイムペナルティが課せられましたが、それでもクラス3位の座は変わりませんでした。


総合トップとなった堀は「予選は失敗しましたが、決勝は勝負どころで上手く先頭に立てました。最終戦は(今回欠場の)山本先輩も戻ってくるので、勝って2年連続のタイトルを決めたいです」と意気込みを語りました。1.8クラスで王手をかけた澤田は「今日はリタイアを覚悟しましたが、パーツをもらえて本当に感謝です。最終戦も油断しないで完走して、チャンピオンを目指します」と笑顔でした。今年Aライを取得してデビューした飯塚は「昨日の練習で34号車についていけず、今日は負けを覚悟していましたが、予選で池島さんのスリップをもらえたのが大きかったです」と振り返りました。2戦連続でポディウムに立った大橋は「前回は予選で1.5チャレンジのトップに勝てたのに、今回は6人に負けちゃいました。最終戦ではレコードを更新してリベンジしたいです」と目標を語りました。デビュー2戦目で初優勝の山田は「実は父親が自分で走るつもりで買ったクルマですが、自分が先にレースに出させてもらっています。村上モータースの吉田綜一朗さんの指導とセッティングで、ここまで成長できました」と感謝のコメントを述べました。


第3戦を終えて、1.6クラスの飯塚と2.0チャレンジクラスの大橋のチャンピオンは確定したと思われますが、それ以外のクラスはまだ逆転の可能性を残しています。その最終戦は11月29日の 日曜日に開催予定です。



Text & Photos by T.Ishida

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