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日本国内レース

  • 2018/06/04
  • S-Tai

S耐富士24時間レースで、村上ロードスターがST-5クラス優勝

6月2日(土)・3日(日)の二日間、富士スピードウェイでスーパー耐久シリーズ第3戦SUPER TEC富士24時間レース決勝が行われ、ST-5クラス予選3位の88号車村上モータース・ロードスター(村上博幸/雨宮恵司/吉田綜一郎/脇谷猛/中根邦憲/杉野治彦)が24時間で608周約2,774kmを走破し、クラス優勝を果たしました。また、チームNOPROのアクセラSKY-DとデミオSKY-Dがそれぞれ、ST-2クラス、ST-5クラスの2位に入り、ダブル表彰台となりました。

スーパー耐久シリーズに24時間レースが組み込まれるのは、十勝24時間レース以来10年ぶりのこと。富士スピードウェイでは、開業した1967年と翌年に24時間レースが開催された記録があり、今回は実に50年ぶりの富士24時間レースということになります。2017年のS耐ST-5クラスチャンピオンの村上モータースは、今季から統一タイヤ銘柄の変更によってシーズン当初は戸惑い、開幕戦鈴鹿は3位、続く菅生戦は4位と、昨年の勢いが発揮できていませんでした。しかし、今回は富士開催としてS耐初となる24時間レースという記念すべきイベント参加にあたり、不退転の決意で臨んでいます。それでも1日(金)に行われた公式予選では、激戦区のST-5クラスで3位に留まるのがやっとのこと。決勝レースに向けてチーム代表の村上は、「わがままを言わず(チームの規律を守り)、接触したりされたりしないように気をつけ、ペナルティを受けないように慎重に走れば、クルマは速いのでどうにか良い位置でゴールできるはず、と各ドライバーには伝えていました。序盤はいろいろな事があるとは思いますが、まずはこのクルマに慣れていないドライバーに任せ、気温が下がってタイムが出しやすい夜間には慣れているドライバーを乗せることにしました。夜になったら攻める、という作戦です。ライバルのNOPROさんやTEAM 221さんが、どのような戦略で来るのかわかりませんが、僕たちは逃げ切るつもりで臨みました」と語っています。その作戦の中枢を担ったのが、GLOBAL MX-5 CUPで村上の好敵手として活躍する吉田綜一郎です。村上は、1スティント90分を4回計6時間走る重責を彼に任せました。21歳の吉田は、「めっちゃ走ったと思いますが、でも楽しいクルマなので、ちっとも苦ではなかったです。楽しくて24時間はあっという間に過ぎてしまいました」とコメントしました。作戦通りスタート後は3位を維持し、夜間になってから吉田を投入してポジションを上げ、明け方からは逃げ切り体制を築きました。トップチェッカーを受けたのち村上は、「クルマは全くノートラブルでしたし、他のマシンとのコンタクトもほとんどありませんでした。1回だけピットイン時間(給油を伴う場合は最低2分間)の計算を間違ってドライビングスルーペナルティをもらってしまいましたが、それ以外はペナルティもありませんでした。24時間レースは生き残ることが最も肝心なので、速いクラスのクルマを避けることも大事です。また、長丁場なので、ギアボックスやエンジンなどを労るドライビングも必要ですね。とにかく凄いことはできないので、みんなが与えられた仕事をキチッとやったから勝てたと思っています」と話しています。

ST-2クラスにNOPROアクセラSKY-D(谷川達也/野上達也/野上敏彦/山田弘樹/藤原能成)を、ST-5クラスにNOPROデミオSKY-D(関豊/井尻薫/大谷飛雄/加藤芳皓)をエントリーしたTEAM NOPROは、それぞれ予選3位、7位から決勝レースをスタートし、24時間後には両車ともクラス2位でチェッカードフラッグを受けています。暫定表彰のポディウムには、9名のNOPROドライバー全員が上がることとなりました。チーム代表の野上敏彦は、「17号車アクセラは後半に左フロントのハブにガタが出始めたのでハブベアリングを交換しましたが、他にはトラブルはありませんでした。デミオはイモビライザーが不必要な場面で作動してエンジンがかからないことがありましたが、なんとか騙し騙し走れたので大きなロスにはなりませんでした。他車とのコンタクトは結構あり、アクセラはだいぶボディは痛みましたが、クラッシュでクルマを壊すことはありませんでした。2クラスでダブル優勝は達成できませんでしたが、ダブル2位は上出来でしょう。S耐初の24時間レースということで、ファンの数も多く、富士スピードウェイやオーガナイザーの方々の努力と工夫でとっても良いレースになったと思います」と話しています。

ST-5クラスにはほかに3台のマツダ車が出場しており、TEAM 221ロードスター(筒井克彦/山西康司/田中貴洋/上村優太/山下潤一郎/田中勝輝)が5位入賞した他、予選トップタイムでポールポジションからスタートしたodulaデミオ15MB(橋本陸/霜野誠友/武地孝幸/西山隆/井出靖司/谷岡力)は7位完走。LOVE DRIVE RACINGロードスター(岩岡万梨恵/猪爪杏奈/小松寛子/加藤沙也香/辻田慈/関崎祐美子)は一時クラストップを快走するものの、メカニカルトラブルで後退し、8位完走となりました。

MZRacingでは、今回もマツダ車応援ピットツアーを実施。20名を超えるマツダファンの皆さんにご参加いただきました。ありがとうございました。マツダ車チームのスタッフやドライバー達と交流できるこのツアーは、次回S耐オートポリス戦でも実施します。多数のご参加をお待ちしています。

SUPER TAIKYU 2018 Rd3 Fuji 24 Hours(YouTube 6’01”)

Photos and Text by MZRacing

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