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日本国内レース

  • 2022/03/21
  • S-Tai

S耐開幕戦、72号車がポールトゥウィンで念願の初優勝

3月19日〜20日、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook 第1戦 SUZUKA 5時間レース」が開催され、72号車の日本自動車大学校ロードスター(山野哲也/金井亮忠/野島俊哉)が優勝。66号車OVER DRIVEロードスター(武地孝幸/貫戸幸星/猪俣京介/岡本大地)が準優勝、17号車NOPROデミオディーゼル(吉岡一成/大谷飛雄/手塚祐弥/加藤芳皓)が3位表彰台に上がり、マツダ車が開幕戦のST-5クラスの表彰台を独占。ST-Qクラスの55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptも完走し今シーズンのスタートを切りました。

今年の開幕戦は、ST-5クラス8台、ST-Qクラス1台のマツダ車が参戦しました。ほぼ全てのチームで、リバリーや車両に変化のあった開幕戦となっています。土曜日に行われた公式予選は、今シーズンから経験豊富な山野哲也が加入した72号車が、予選で圧倒的な速さを見せてポールポジションを獲得します。

午前11時40分、いよいよ決勝レースがスタートします。72号車は、山野がスタートを担当。2番手の66号車、50号車のLOVEDRIVE RACINGロードスター(山西康司/関口雄飛/村松浩之/篠田義仁)が猛烈な勢いでこれを追いかけ、2周目には66号車がトップとなります。この3台のトップ争いが繰り広げられている中、シケイン手前でST-5クラスの車両によるアクシデントが発生。FCY(フルコースイエロー)となり、その後再スタートに向けてSC(セーフティカーラン)となります。このアクシデントで、88号車の村上モータースロードスター(村上博幸/谷川達也/加藤正将)がマシンにダメージを負ってピットへ入ったものの、修理後コースへ復帰します。3台は接戦を繰り広げていましたが、速度の速い上位のクラスが後方から接近したことで、66号車、72号車、50号車の順で間隔が開いて行きます。
3時間45分が経過した頃、コース上にストップした車両とデブリ回収のため再びFCYが導入。FCYが導入されると走行中の車両はその時点からピットへ入ることができません。7番手からレースをスタートしていた、17号車デミオはFCYの直前にピットイン。燃費で有利な17号車にとって、このピットインは大きく順位を上げるきかっけとなったため、NOPROピットは歓喜に沸きました。
レース終盤、入賞圏内を走行していた50号車は、速いクラスの車両にヒットされてストップ。入賞争いから離れます。首位の66号車と72号車の2台は、テールトゥーノーズの熱いバトルを繰り広げます。残り10分を切ったところで、最終のスティントを託された山野の72号車がクラスリーダーの66号車をオーバーテイク。同車も山野を必死に追いかけますが、駆動系にトラブルが発生しており再逆転ならず。16時45分、5時間の耐久レースはチェッカーを迎え72号車は、悲願の初優勝を果たしました。なお、104号車広島マツダHMRのヒロマツデミオ2(吉田綜一郎/佐々木孝太/妹尾智充)が4位に入り、マツダ車が1〜4位を独占しました。

一方、自動車メーカーの開発車両が参加するST-Qクラスには、トヨタ自動車、スバル、マツダの3メーカーがそれぞれの次世代燃料を用いて参戦。パワーアップを施して臨んだ55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept(寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男)がノートラブルでクラス4位完走を果たしています。

[72号車猪爪俊之監督のコメント]
僕たちは、事前の練習走行の時間にあえてアタックをかけず、山野選手を中心に決勝の燃費とタイムの計算に時間を使いました。想定燃費とタイムのデータが全て揃った状態で決勝レースに臨み、レース中はそれをアレンジしたり、66号車のペースを観察しながら作戦を修正していきました。

[72号車山野哲也のコメント]
昨年の鈴鹿戦では、燃料を使いすぎて表彰台に上がれなかったことから、6スティントにすることが必須条件だと思っていました。そして、チームと念入りに話し合いを重ねて、第1スティントをどれだけ長くできるかがこの勝負の行方を左右すると伝えました。ギリギリだったかもしれないものの、この作戦が上手くいって、後半に全開走行することができたのが勝因でした。

[55号車前田育男チーム代表のコメント]
MAZDA SPIRIT RACINGの本格的デビューレースだったので、トラブルなく無事走り切ることができてホッとしています。始めた以上は、しっかりとチームを良い方向に進めていかなければいけないので、身が引き締まる思いです。ドライバーとしては、鈴鹿は難しいコースなので、とても神経を使いましたが、なんとか責任は果たせたと思っています。

■動画レポート 以下のリンクからご覧ください。
2022年スーパー耐久開幕戦SUZUKA5時間レース (YouTube 5’52”)

Text & Photos by MZRacing

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