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日本国内レース

  • 2014/09/15
  • OTHER(日本)

富士チャン第3戦はドラマ続出。新たなチャンピオンも誕生!

2014年の富士チャンピオンレースシリーズ第3戦は、夏休み最後の週末となった8月30日と31日に開催されました。今回はアジアン・ルマンやスーパーカーのランボルギーニのシリーズ戦との同日開催となり、国際色豊かなイベントになりました。

マツダ車は第2戦と同じく51台の新旧ロードスターとデミオがエントリー。各クラスで熱いバトルを展開する一方で、早くもシリーズチャンピオンが決定したカテゴリーもありました。

30日の土曜日には伝統のN1ロードスターレース、同じくN1のデミオとNA1600の3カテゴリーの予選と決勝が行われました。ちなみにロードスターはAE111レビン&トレノと、デミオはN1400(EP82スターレットが中心)/N1000(初代ヴィッツの事実上ワンメイク)と、NA1600はAE86/MR2/シルビアの各レースとの混走で開催されました。

まずは第2戦と同じ13台がエントリーしたロードスターのN1レースですが、今シーズンは上位5台の実力が超接近しているために、毎回激しいバトルを展開中です。今回も最終ラップまで、めまぐるしく順位の変わる接戦を演じてくれました。

予選はセミウェットの路面で明暗が分かれましたが、第2戦に続いて♯24田辺良輔がポールポジションを獲得。これに3連勝中の♯2大野俊哉が続き、3年連続チャンピオンの♯1雨宮恵司が3番手。つまりカーメイクコーンズ・チームの3台が上位を独占するカタチになりました。残る2強でシリーズ上位の♯43大井正伸は7番手、♯11八田新一は8番手に沈みます。

しかし、ドライ路面に回復した決勝スタートでは大井がジャンプアップ。さらに周回を重ねるたびに八田も先頭集団に追い付いて、やはりこの5台が交互にトップを奪い合う展開になりました。終盤に向けては、エンジンに若干の問題を抱えた田辺が無念の後退。そして最終ラップへ突入するストレートでは八田と大井が先行するも、直後のアウト側に雨宮、イン側に大野が付けました。この位置取りからスリップも利用して抜け出し、今回最後に笑ったのは雨宮。2位には八田、3位に大井が入賞し、ポイントリーダーの大野は4位で表彰台を逃す結果になりました。

今季初勝利の雨宮は「ブロー寸前のエンジンを今回オーバーホールして、やっと戦える状態になりました」と、早くも来季を見据えてコメント。これで大野を追って最終戦にチャンピオンの可能性を残すのは、今回は5位で12点差の田辺と13点差の八田のみ。初の王座を目指す大野が圧倒的に有利な情勢は変わっていませんが、何が起こるかわからないのがレースです。

初代で争うデミオのN1は♯8大谷 淳が出走を回避したため、第2戦同様に♯103のR.P.M/H 1台のみが参戦。さらにトヨタ勢と争うNA1600には今回5台がエントリーするも、ロードスターは♯31高橋賢一のNB6Cが唯一の参戦。予選はトラブルで最後尾からのスタートとなりましたが、決勝は3位争いを演じた末に惜しくも4位に終わりました。

そして31日の日曜日は、ロードスターカップNA/NBの第1レースと、ロードスターカップNCとデミオレース、さらに86のチューニング車で争う8Beat(エイトビート)の混走第2レースの順で、予選と決勝が行われました。これらはすべて、ナンバー付きのマシンで争うレースとなります。

20台で争う第1レースはNA6が5台、NA8が6台、NB8が9台という構成(NB6は不成立)。第2戦までは、いずれも昨年からの連勝記録が続く結果になりましたが、今回は大きなドラマが待っていました。

NA6で一昨年の最終戦から続いていた♯7 茂木文明の連勝がついにストップ。今季は2戦連続2位の♯23山川 穣が、念願の初優勝を果たしました。2位は茂木で、3位は♯5入江 直が入賞。この結果、NA6のチャンピオン争いは茂木と山川に絞られ、最終戦で勝ったほうが王座につくことになりました。

ちなみに今回の山川は波瀾万丈。予選で茂木を上回るタイムを刻みながらも、走路外走行で8グリッド降格の処分を受けました。しかしながら8周の決勝では再び奮起。7台前をゆく茂木を6周目にキャッチアップ。そのまま0.9秒差を付けての堂々の勝利でした。

富士のオフィシャルを務めていた山川は、ロードスターカップを見て「自分もレースをやってみたい」と一念発起して7年目。一昨年からジョイファストの門を叩いたことで、セッティングが煮詰まったそう。「ショップの力は偉大です」と感謝していた。

さて、前回の第2戦ではNA8の♯1山形 卓、NB8の♯11戸田裕一の総合トップ争いに焦点を当てましたが、第3戦は予選から山形が絶好調で、決勝でも終始安定してレースをリード。昨年からの連勝を5に伸ばしました。そして NA8クラスは♯88山田健介も3戦連続の2位で好調を維持。3位には♯81松波太郎が入賞して初ポイントを獲得。この結果、山形が15点の差で2010年以来のチャンピオンに王手をかけましたが、次戦で優勝すれば山田にも大逆転の可能性は残るという展開になりました。

総合トップの座こそ山形に譲ったものの、NB8クラスは♯11戸田裕一が制してこれで6連勝を達成。2位には♯78赤石沢清人、3位には♯3羽入大輔が入賞。この結果、最終戦を待たずに戸田のチャンピオンが決定しました。戸田選手は「暑い季節はエンジンの調子が今ひとつですが、最終戦では山形選手に追いつきたいです」と淡々と語ってくださった。

日曜日の第2レースでは、6台がエントリーしたNCのオープンクラスの予選でコースレコードが更新されました。東北シリーズの主催者である♯0 小原健一が、第2戦からさらにタイムアップして2分7秒台をマーク。決勝でも3連勝を達成して、「86に勝つのが目標だから、まだまだ縮めたいです」と意欲満々。

ところが決勝では昨年のチャンピオン、♯64芝本 淳が抜群のスタートで先行。さらに一度抜かれたあとの中盤でも再び小原を1コーナーでパッシングしてみせました。その芝本が2位。3位には♯16横山 護が入賞して、ポディウムに立ちました。

そして3台がエントリーしたチャレンジクラスでは、♯71登坂 紀が予選から断トツで逃げ切り、3連勝で初のシリーズチャンピオンを確定。「今年はこのタイトルにかけていたので嬉しいです」と素直に歓びを語ってくれた。2位には♯18らんまん、3位には今回デビュー戦の♯22中桐孝治が入りました。

最後にご紹介するナンバー付きのデミオレースは、今回は6台での争いです。こちらも連勝街道を走り続けている♯75西山 隆が今季3勝目を達成しましたが、♯34常盤岳史が予選では約0.6秒差にまで接近し、決勝でもワンミスでの逆転圏内に食い下がったのは大健闘。3位は♯9安居政則が入賞しています。

富士チャンピオンレースシリーズは残り3戦となりましたが、第4戦の日程にはマツダ車が参戦するカテゴリーはありません。また、11月1日~2日の第5戦でもデミオのN1レースのみが開催予定です。したがって、残る全カテゴリーの最終ラウンドは12月6日ワンデー開催の第6戦で行われますので、次回のご報告は第6戦の後を予定しています。ぜひお楽しみに!

■富士チャンピオンレース
http://www.fsw.tv/1ch/1_5original/index.html

Photo and Text by T. Ishida +1

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