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日本国内レース

  • 2025/03/12
  • JGC

JGC Rd.1 PN2ルーキー藤井裕斗が全日本デビューウィン

2025年全日本ジムカーナ選手権第1戦「SPEED・MASTER OIL CUP GYMKHANA IN TSUKUBA」が3月8日(土)〜9日(日)に茨城県下妻市の筑波サーキットコース1000で開催されました。PE2クラスでは、AT仕様のNDロードスターRFを駆る河本晃一が、両ヒートでベストタイムをマークする圧巻の走りで優勝。16台のNDロードスターが出場したPN2クラスは、今回が全日本デビューとなる藤井裕斗が第1ヒートでトップに立ち、第2ヒートも自己タイムをさらに約1.5秒縮める走りで全日本デビューウィンを飾りました。


昨年は全10戦が組まれていた全日本ジムカーナ選手権。今シーズンは2戦減った全8戦のスケジュールとなりました。昨年3会場で開催された土日の2連戦、いわゆるダブルヘッダーがなくなり、今年は3月から10月にかけて全国8カ所のジムカーナコースを転戦するシリーズとなります。その開幕となる第1戦は、茨城県の筑波サーキットコース1000で開催。同コースでの開幕戦は、2022年以来となります。

決勝コースは、筑波サーキットの外周を基調とし、内周区間で360度ターン、最終コーナーの入口で3速全開から1速まで落とすシケイン、最終コーナーからゴールにかけて鋭角なパイロンターンがレイアウトされ、全体的にハイスピードな設定ながらも、テクニカル区間でのスピードコントロールが勝敗を分けるポイントとなりました。


第1戦のエントリー台数は、併設されたフォーミュラD(FD)クラス、スーパーライトウェイ(SLW)クラス、箱D(HD)クラスを合わせて152台。そのうち、マツダ車は30台エントリーしていました。

天候は、前日未明に降った雪がサーキットの芝生に残るコンディションでしたが、早朝から青空が広がり、瞬く間にドライコンディションに。両ヒートで0.01秒を競う激戦が繰り広げられました。


ATやCVTなど自動変速機付きの2輪駆動車が出場するPE2クラスは、NDロードスターRFの河本晃一が第1ヒートで2番手に0.26秒差をつけるベストタイムをマーク。第2ヒートに入っても河本が第1ヒートでたたき出したベストタイムをライバル選手たちが更新できないなか、河本が自己ベストをさらに0.229秒更新し、ライバルたちに一度もトップの座を譲ることなく、開幕戦を制しました。

1500cc未満の後輪駆動車が出場するPN2クラスは、出場した16台すべてがNDロードスターという、いわゆる事実上のワンメイククラスとなっています。昨年のPN2クラスで自身初のシリーズチャンピオンを獲得したSHUNをはじめ、小林規敏、箕輪雄介、志賀野浩など全日本チャンピオン経験者が多く出場するなか、第1ヒートは今回が全日本デビュー戦となる藤井裕斗がベストタイムをマーク。第2ヒートに入ると、第1ヒートはパイロンタッチに沈んだ永川悠太がベストタイムを更新するも、藤井もすぐさまベストタイムを塗り替え、ふたたびトップに立ちます。後半ゼッケンに入り、第1ヒート4番手の小林が永川のタイムを上まわりましたが、藤井のタイムには0.692秒届きません。クラス最終走者のSHUNもタイムを上げてきましたが、痛恨のパイロンタッチに終わり、全日本初出場の藤井が、両ヒートでベストタイムを記録する走りで、デビューウインを飾りました。

その他、PN3クラスでは今シーズンからNDロードスターRFに乗り換えた遠藤貴郁が5位に入賞、BC2クラスではRX-7の飯野哲平が6位に入賞するなど、若手ドライバーの健闘が光る開幕戦となりました。


PE2クラス優勝/河本晃一コメント

「昨年はオープンデフだったのですが、今シーズンに向けてLSDを組み込んだ時に、昨年仕上げてきたシャーシのバランス、車体のねじれ剛性に対するセッティングなどが、一気に活かされたと思います。ライバル車とは僅差の勝負になるコース設定でしたが、後半のテクニカルセクションで、ロードスターRFの回頭性の良さを使えたのが勝因だったと思います」


PN2クラス優勝/藤井裕斗コメント

「第2ヒートはクルマが思いどおり動いてくれて、いい感じにゴールできた気持ち良さだけが記憶に残っていて、細かい部分をどうやって走ったのかを全然覚えていないんです。でも、それだけ集中して走ることができたと思います。3年間、ユウ選手のお手伝い(サービススタッフ)として全日本に帯同させていただきました。そこで勉強させていただいたことも、今回の結果に結び付いたと思います」


PN2クラス2位/小林規敏コメント

「タイヤのグリップは良かったのですが、スラローム区間が難しかったですね。自分の走りとしてはイマイチです。この区間でタイムを落としてしまいました。逆転優勝を狙っていただけに、残念です」


PN2クラス3位/永川悠太コメント

「第2ヒートは、第1ヒートと走りは変えずに、路面に合わせて第1ヒートでブレーキが効きすぎていたところを修正しました。昨年はパイロン触りまくっていたので、今年は触らずに済んで良かったです(笑)」



更なる進化を求めて

昨年、PN2クラスで自身初となる全日本タイトルを獲得し、ディフェンディングチャンピオンとして開幕戦を迎えたSHUN。「昨年まではチャレンジャーという立場でしたが、今年は自分で意識しなくてもチャンピオンとして見られているのはひしひしと感じるので、そういった意味では今年は守るものというか、今まではなかった感情が生まれてきているのも確かです」と、開幕戦を迎えた心境を語ってくれました。

開幕戦に向けて、クラッチの強化やサスペンションのセッティングなどを煮詰めてきたSHUNは、第2ヒートで4位相当のタイムを刻むもののパイロンタッチのペナルティが加算されて11位という結果に終わりました。

「いろいろと試していた部分はあったんですけど、今回のコース設定と自分のリズムをうまく合わせることができず、絶対的な速さが足りないまま決勝日を迎えたという感じましたね」とSHUN。それでも、「次戦の名阪はあまり得意なコースではないですが、何度も走っているコースでもあるので、しっかりと修正して挑みたいです」と、次戦に向けての抱負を語ってくれました。

「2022年のロードスターパーティーレースに1シーズンだけ出場したんですけど、そこでレースの面白さというところと、ジムカーナの延長線上にうまく結び付けられそうなヒントを得られることができ、その経験が23年と24年に活かすことができたと思います」と、昨年の快進撃を振り返るSHUN。「特にパーティーレースで装着するタイヤが当時のジムカーナで使っていたタイヤよりもグリップが低いタイプだったのですが、結果的に規定が変わってそのタイヤをジムカーナでも使うことになり、クルマの動かした方などレースで得られた経験をジムカーナでも活かすことができたと思います」と、レース経験がジムカーナにもプラスになったといいます。

「もちろん今シーズンも主軸はジムカーナですが、自分を鍛えるうえでチャンスがあればまたレースに挑戦してみたいですね」とSHUN。更なる進化を求めて、あくなき挑戦が続きます。

全日本ジムカーナ選手権第2戦は、4月19日(土)〜20日(日)に奈良県山辺郡山添村の名阪スポーツランドCコースで開催されます。

Text&Photo by CINQ LLC

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