MZRacing マツダモータースポーツ情報サイト

日本国内レース

  • 2021/05/10
  • RPR

PR3東日本シリーズ開幕戦 V2マシンを引き継いだ南澤が初優勝！

5月5日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズが茨城県の筑波サーキットで開幕しました。NDシリーズクラスは2号車の南澤拓実が予選2番手からスタートで先頭に立ち、堂々の初優勝。この2号車は先日の北日本NDシリーズで関豊が2連勝しているため、同一車が開幕から3連勝の快挙達成となりました。

パーティレースの歴史はここ筑波で、19年前のこの日から始まりました。昨年は開幕戦が9月にずれ込みましたが、今年は万全の感染防止対策を施して、2年ぶりに恒例となる「こどもの日」に開催。芝生広場には鯉のぼりが掲揚されました。エントリーは第1レースのNDシリーズに29台、第2レースのNCシリーズと第3レースのNDクラブマンに各21台ずつ、合計で71台という大盛況。初参加も全クラス合わせて20名を数えています。

第1レースの公式予選は9時15分から15分間で、2台が欠場して27台がアタックに臨みました。天候は曇りで、気温21.9℃・路面温度27.9℃・湿度52％というコンディション。時おり10mを超す強い風が吹いています。先頭でコースに入った19歳の大学生、35号車の箕輪卓也がいきなり1分10秒297をマーク。結局、このタイムを誰も上回れませんでした。箕輪はカートの経験は豊富ですが、4輪車では今日が初レースとのことです。
フロントローに並んだのは2号車の南澤拓実で、ベストは1分10秒482。191号車の菅原達也が残り5分を切ってから1分10秒564まで削って予選3番手に浮上します。先日の合同テストではトップだった16号車の上田純司が1分10秒626で4番グリッドを獲得。さらに118号車の野島俊哉、71号車の登坂紀が3列目で続いています。予選9位の21号車・吉田隆ノ介までが1分10秒台という接近戦です。
午前の予選はすべてドライ路面で行われましたが、時おりパラついていた雨が午後に入ると本降りとなり、路面もフルウエットに変化します。決勝の3レースはソフトトップを閉じての走行が許されました。14時の時点でのコースコンディションは、気温18.6℃・路面温度20.6℃・湿度78％です。

第1レースのNDシリーズ決勝はほぼオンタイムの14時52分に始まりました。ポールの箕輪にとって人生初めてのグリッドスタートは厳しい試練でした（ご存知の方も多いでしょうがカートはローリングスタートです）。2番グリッドの南澤が先頭で1コーナーをクリアしていきます。その後、スリーワイドでダンロップコーナーに進入することになった箕輪と6番グリッドだった登坂が接触。スピンを余儀なくされた登坂は最後尾まで後退してしまいます。
オープニングラップは「南澤→菅原→上田→野島」という、箕輪を除く2番から5番のグリッド通りの順番で通過。以下、5位と6位には9番グリッドの吉田と10番グリッドの1号車・丹羽英司が、混乱にも乗じてジャンプアップします。
2周目にもドラマが起きました。南澤が1コーナーで一度トップの座を奪われますが、奥のヘアピンで抜き返すことに成功。続く2位から4位が「野島→菅原→上田」の順となります。さらに9位までドロップした箕輪は単独スピンを喫して緊急ピットイン。周回遅れで完走は果たしますが、ほろ苦いデビュー戦になってしまいました。
3周目に上田が菅原をかわして3位となると、それ以降は上位陣に順位の変動は起きませんでした。南澤は6周目には1秒、12周目には2秒と少しずつリードを拡大。これが初優勝とは思えない、安定した走りを披露しました。2位には野島、4位となる菅原の猛攻をしのぎ切った上田が3位でポディウムに立ち、5位の吉田と6位の丹羽までが入賞です。
なお、オープニングラップで最後尾までドロップした登坂ですが、その後は「追い抜きショータイム」を披露。14台をパスして13位まで順位を回復しました。さらに登坂は今回、このパーティレースに通算10年以上、かつ30戦以上参加した功労を讃える「Great Party Racer賞」も受賞しています。

優勝した南澤は昨年から“イナトミガレージ”の一員として参戦を開始し、第3戦の6位が最高成績でした。同ガレージは2号車と28号車を所有するオーナーから、メンバーが交代でレンタルして戦うというユニークな試みのグループです。コメントは「2号車はSUGOで関さんが2連勝したマシンなので、プレッシャーはありました。でもスタートがうまくいき、先頭に立ってからはイイ感じで走ることができました。チームの皆さんに感謝です」とのことでした。

第2レースのNCシリーズはS耐などで活躍中のプロドライバー、86号車の井尻薫が貫禄のポールtoウイン。これで一昨年から出場したパーティレースの連続優勝記録を11に伸ばしました。デビュー戦の163号車・尾崎俊介が堂々の2位で、195号車の中島優太が3位表彰台を獲得。以下、同じくルーキーの24号車・藤澤卓也が4位、87号車の村松佑基が5位、104号車の内海由多加が6位で、ここまでが入賞です。

第3レースのNDクラブマンは、茨城県在住の8号車の須藤利明が嬉しい地元での初優勝を飾りました。予選でポールを獲得した須藤ですが、実は決勝スタートの1コーナーでシフトミス。後続に先行されるピンチでしたが、その2台が80Rで接触してリタイアする波乱の末の勝利でした。こちらの2位もデビュー戦の123号車・石田直樹。3位の74号車・井上雅貴までがポディウムに登壇。以下、4位の140号車・小野津博之、5位の127号車・河合巧視、6位の42号車・小林浩暢までが入賞です。

東日本シリーズの第2戦は、ここ筑波で5月23日に開催予定です。またロードスター・パーティレースⅢの次の戦いはわずか4日後、5月9日に岡山国際サーキットで行われる西日本シリーズの開幕戦です。

Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

PAGE TOP

© MZRacing. All Right Reserved.

サイトマップ