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日本国内レース

  • 2019/04/19
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杉野治彦が参戦4年目で嬉しいパーティレース初優勝

ロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズが4月13日、宮城県のスポーツランドSUGOで開幕しました。NDシリーズは広島から遠征の61号車・杉野治彦が、NDクラブマンはサーキットトライアルで実績十分の64号車・森田正穂が、NCシリーズはプロとしても活躍中の86号車・井尻薫が、いずれも嬉しい初優勝を飾りました。


この週末のSUGOは青空の広がる絶好のレース日和。14日まで「MAZDAファン東北ミーティング2019 in SUGO」が開催され、多くのファンで賑わいました。場内では桜が咲き始めていましたが、13日のコースサイドは数日前に降った季節はずれの雪が残ったまま。コースを外れるとリスクが高いだけでなく、コースを横切る雪解け水の「川」も出現してドライバーを悩ませました。


エントリー3台のNCシリーズは昨年同様、東北ロードスターカップ(RSC)との混走です。スーパー耐久でチャンピオンに輝いた実績を持つ井尻ですが、パーティレースはプライベーターとして愛車で初めての参戦。8時30分からの公式予選では2周目に1分46秒162を叩き出し、さらに4周目に46秒027まで削ってクラストップを確定します。

NDクラスはシリーズに14台、クラブマンに2台の合計16台がエントリーして、8時55分から公式予選を開始。昨年の開幕戦ウイナーで、3月23日の合同テストでも最速だった48号車の高橋光介が、まずは1分48秒621でトップに出ますが、杉野、52号車の古田岬、16号車の上田純司、117号車の小松寛子、72号車のオカハラタツヤらも続々とベストラップを更新して、混戦模様に。

一歩抜け出したのは杉野で、3周目に唯一48秒を切るタイムを出し、終了間際の8周目に47秒795まで刻みました。最前列を分け合ったのはNC時代にシリーズ2勝の実績がある小松で、タイムは48秒187。以下は僅差で高橋、上田、古田の順となり、昨年の東日本NDシリーズ王者のオカハラは6番手です。クラブマンクラスは64号車の森田正穂が1分50秒567でトップとなりました。

NCシリーズの決勝(10周)はオンタイムの11時20分にスタートしました。前方にはRSC勢が並び、7番グリッドからスタートした井尻は、2コーナーまでに4番手に浮上しますが、その後はパワーに勝るRSC勢に進路を譲って、総合6位。もちろんNCクラスではトップでフィニッシュします。

一方、総合10番と11番グリッドに並んだ177号車・松浦俊一は昨年2勝、19号車・菊池仁は初参戦です。序盤は接近戦でしたが、抜くまでには至らず、最後は離れての決着となりました。井尻は「SUGOは楽しいコースなので、もっとNCの方にも参戦してほしいですね。次の筑波のレースも待ち遠しいです」とコメントしました。


NDシリーズとクラブマンの決勝(8周)もオンタイムの12時05分に始まりました。抜群のクラッチミートを見せたのが、3番グリッドの高橋。最前列の杉野と小松の間に割って入り、小松を抜き去ります。後方では9番グリッドの82号車・兼原洋治と10番グリッドの54号車・岩本忠将が、7位と8位にジャンプアップ。

高橋は杉野の背後をもうかがう勢いでしたが、2周目の馬の背の進入で4速から3速ではなく5速に入れて失速。小松に逆転を許してしまいます。ここからは小松以下の6〜7台がバトルすることで、杉野のひとり旅状態が形成されます。

さらに4周目、高橋が再逆転を狙って仕掛けますが、失敗して小松も単独2番手に浮上。ここからは、高橋以下の3位争いのバトルが焦点になります。背後に迫っていたのは古田と上田、オカハラと兼原という4台でした。この中で輝いたのはベテランの兼原で、6周目にオカハラ、最終の8周目に上田も抜くことに成功します。

タイヤが厳しくなった杉野は終盤ペースダウンしたものの、パーティレース参戦4年目にして初めての優勝。小松もNDにスイッチしてからは初のポディウム獲得です。以下、3位の高橋、4位の古田、5位の兼原、6位の上田までが入賞しました。クラブマンクラスは順当に森田が逃げ切り、184号車の佐藤曜平も2位で完走してシャンパンファイトを楽しみました。


表彰台の常連ながら初めて頂点に立った杉野は「後ろがバトルしている間に逃げようとプッシュしたら、タイヤがつらくなって最後はヒヤヒヤでした。一度勝てたことで、もっと成長できるかもしれないので、次のレースが楽しみになりました」と喜びを語りました。RX-7での筑波トライアルなどでは実績十分の森田は「予選は大失敗でしたが、エアを落としたら1.2秒も速く走れて、こんなに違うものかとビックリです」と明かしてくれました。

なお、今回が初参戦のマツダ執行役員、40号車の梅下隆一は予選で前を走るマシンを避けてコースアウト。計測できないまま終了しましたが、決勝はピットからのスタートが認められ、終盤は後方集団に追いついてのバトルを満喫しました。「アドレナリンもたっぷりという感じで、やはりレースは楽しいですね。今年はぜひ全戦に参加したいです」とコメントしました。


北日本シリーズの第2戦は7月27日に開催予定。またパーティレースの次の戦いはGW期間中の5月5日、東日本シリーズの開幕戦が筑波サーキットで行われます。



Text & Photos by B-Sports

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