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  • 2023/05/26
  • OTHER(日本)

マッド・マイク、FDJ Rd.2エビスでベスト8

5月21日〜22日、福島県のエビスサーキット西コースにて「FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2」が開催され、今シーズンFD RX-7でフル参戦している「マッド・マイク」ことマイク・ウィデット(ニュージーランド)は、TOP8トーナメントまで進出し、シリーズランキング8位となりました。

「FORMULA DRIFT」は2004年にアメリカでスタートし、ヨーロッパやアジア、オセアニアなど世界の各地域で大会が開催されているシリーズです。土曜日の予選は、午前と午後の計2回の単独走行での採点となります。採点基準は、コースレイアウトに準じた車の走行軌跡「ライン」、ドリフトの角度「アングル」そして、ドリフトの迫力「スタイル」の3項目で採点が行われ、その合計得点を競う競技です。その採点結果で翌日の追走TOP32トーナメントへ進出できます。また、大会の様子はリアルタイムでライブ配信が行われ、世界中から視聴が可能となっています。
マシンは、兵庫県西宮市のTCPマジックにて組み上げられた4ローター800PSのFD3S RX-7。昨年との変更点は、クラッチをカーボン製からメタル製に変更。ハイパワーに耐えるため、より強度を上げて、レスポンスを向上。トラクションの増加を図っています。この変更により、自身のドライビングスタイルを合わせないとならず、開幕戦では当初マイクも戸惑ったようですが、走行を重ねるに従い順応しています。 また、今回のエビスラウンドには、昨年のWRCを最年少で制した王者、カッレ・ロバンペラが、ドリフト仕様のGRカローラでスポット参戦するということもあって、大きな注目を集める大会となりました。金曜日の練習走行前に、早速ロバンペラはマイクのピットを訪れます。実はこのふたり、SNSなどでも何度か連絡を取り合っていたものの、実際に会うのは初めてとのことで、RX-7やラリーについて話したそうです。マイクは「僕はダートも好きで、特にスタジアムのコースが大好き。ニュージーランドで開催されたWRCでは、僕と息子のリンカーンがスタジアムトラックでデモランをしたんだ。そして、この時にカッレがチャンピオンになるのを見ることができたんだ。そんな彼がフォーミュラ・ドリフトに参加することは、本当にクールなことだと思うよ」。と語っており、ロバンペラも、RX-7や4ローターエンジンにも興味津々のようです。その後行われた練習走行では、ロバンペラがマイクの走行を待ち、後追いする場面も見られました。

土曜日の予選は、朝から弱い雨が降り、ウエットコンディション。時折雨は強く降り、やや肌寒いスタートとなりました。マイクは、濡れた路面をものともしないスピードと正確なラインで、89点をマーク。トップバッターで走行したロバンペラとは、同得点でトップタイに立ちます。午後の2本目の走行は、ドライコンディション。タイヤスモークが立ち上がり、午前に実力を出せなかった選手たちも、迫力が出るドリフトを繰り広げて、1本目の点数を更新していきました。マイクは2本目の走行は、コースオフ。1本目の点数で、4番手で翌日のTOP32を迎えることとなりました。
日曜日からは、トーナメント方式の同時走行。先行と後行をそれぞれ1回ずつ走行します。マツダ車はマイク以外にも、麻植隆太郎のRX-7(FD3S)と、堀内陸斗のNDロードスターが予選を通過。堀内はシボレー製V8エンジンを搭載して挑んだNDロードスターで、FDJ初参戦でしたが、エンジントラブルでリタイアしています。
TOP32を難なくパスしたマイクは、TOP16で、アメリカのフォーミュラドリフトでも優勝経験のあるトップドライバー、ケン・グシと対戦。3対0でマイクが勝利します。続くTOP8では、開幕戦で史上最年少勝利を飾った、13歳のルーキー、箕輪大也との対戦です。先行は、マイクがしっかりと走り切りましたが、箕輪もこれについていきます。2本目は、マイクが後追い。ゾーン1は、マイクがぴったりと付いていきましたが、ゾーン2でマイクは接触してスピン。しかしその後、ドーナッツターンでファン沸かせ、ピットに戻っていきました。会場から両者の走りに拍手が送られます。これにより、マイクはTOP8で敗れたものの、開幕戦に続いてのポイント獲得。シリーズランキングでは8位となっています。

レース後、この週末を振りかって次のようにコメントしています。「第2戦はタフだった。素晴らしいバトルがいくつもあり、トップ16で再びケングシとバトルできたのは、とても楽しかった。僕たちは2016年にカリフォルニアのアーウィンデール以来のバトルだ。だから、本当にクールだった。そして、ヒロ(箕輪大也)とのトップ8のバトルは悔しいけれど、前に進もうと思う。多くのファンがドリフトを楽しんでいるのを見ることができて、とてもうれしかったよ」。

次戦は、富士スピードウェイで6月9日〜10日に開催されます。

2023 FORMULA DRIFT JAPAN Rd.2記録動画 (YouTube 3’00”)

Text & Photos by MZRacing

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