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日本国内レース

  • 2022/11/28
  • S-Tai

S耐最終戦、接戦の末66号車がクラス準優勝

11月26日〜27日、鈴鹿サーキット(三重県)でENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第7戦「SUZUKA S耐」(5時間)が開催され、ST-5クラスは、66号車の(odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/貫戸幸星/猪股京介/岡本大地)が2位、17号車のTEAM NOPRO デミオディーゼル(吉岡一成/大谷飛雄/手塚祐弥/野上敏彦)が3位表彰台に上がりました。

ST-5クラスは、上位5チームにシリーズチャンピオンの可能性を残した大混戦の中、2022年の最終戦を迎えることとなりました。第6戦終了時点でのポイントリーダーは72号車のOHLINS Roadster NATS(山野哲也/金井亮忠/野島俊哉)です。72号車は今シーズン、優勝と準優勝各2回経験しており、最大重量である60kgのハンディウエイトを抱えてレースへ臨みます。ライバルとなるのは、開幕戦の鈴鹿では3位、そして最も長い富士24時間を制し、長時間のレースで好成績を残しているTEAM NOPROの17号車デミオディーゼル。そして、ディーラーメカニックが参加している104号車広島マツダHM Racers(吉田綜一郎/佐々木孝太/妹尾智充/吉田隆ノ介)、昨年のチャンピオンであるOVER DRIVEの66号車ロードスターです。

また、ST-Qクラスに参加しているMAZDA SPIRIT RACINGのマシンは、今回のレースよりMazda2からMazda3にスイッチ。「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」(寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男)としてデビューしました。

土曜日に行われた公式予選。Aドライバー予選では50号車LOVEDRIVE RACING(松村浩之/篠田義仁/伊橋勲/藤井順子)の松村がST-5クラスのトップタイムをマーク。続くBドライバー予選では、65号車 TONE HERO’Sロードスター(外園秋一郎/奥本隼士/伊藤裕仁/丹羽英司)の奥本がトップとなり、ABドライバーの合算タイムで、65号車が今季初のポールポジションを獲得します。奥本は、来年からFIA F4に挑戦することが決まっている成長中の若手ドライバーです。2番手は88号車の村上モータースロードスター(村上博幸/太田達也/雨宮恵司/山谷直樹)、3番手は66号車ロードスター、4番手は104号車デミオが続きます。ST-Qクラスの55号車は、フリー走行で発生した駆動系トラブルにより、ピットでの修理が続きます。Cドライバー予選から復帰したものの、A、Bドライバー予選に出走しなかったためタイムが未計測であり、全56台中最後尾グリッドからのスタートが決まりました。

日曜日の決勝レースは大きく荒れたレースとなりました。序盤は、他クラスのマシンのアクシデント、そして50号車がエンジントラブルによりストップしたことで、スタートから1時間を前にして全車が50km/h制限となるFCY(フルコースイエロー)が2回導入され、その後SC(セーフティカーラン)となります。このタイミングでST-5クラス上位勢の65号車、66号車、88号車、104号車が給油のためピットイン。その後、再びグリーンフラッグが振られレースは再開しますが、スタートから1時間が経過した頃、再びバックストレートでストップするマシンがあり、再びFCYに。17号車は、このFCY直前のタイミングでピットイン。この機転で失った順位を上げています。

レース中盤からは、17号車デミオディーゼル、フィットがトップを争う一方、その後ろから66号車ロードスターが少しずつ追い上げてきます。しかし、FCYが7回、SCが2回導入された今回のレース。ディーゼルの好燃費を活かし、ピットの回数を減らしたい17号車にとっては奮闘したものの厳しい戦いとなりました。17号車は残り30分を目前に給油のための最後のピットインを行い、この間に66号車とフィットに先を許します。レースは66号車がリードしファイナルラップを迎えますが、最後の最後にガス欠の症状が出てライバルのフィットが逆転。66号車が2位、17号車は3位となりました。Odulaチーム代表の武地は「今年は序盤こそ調子が良かったのですが、後半戦になりハンディウェイトが効いてきて厳しい戦いとなりました。それでも最後は、みんなの力を合わせて表彰台に上がることができています。また、来年に向けて万全の体制で準備を進めたいです」と語っています。4位はポールポジションスタートの65号車、5位は104号車デミオでした。60kgのハンディウエイトが大きく影響した72号車は、専有走行、予選でもタイム差は大きくドライバー3名とも週末を通じて厳しい表情でした。レース中盤に、ウォーターポンプのトラブルがあり、首位争いからは離脱しますが、1年間S耐の現場で学んだ日本自動車大学校モータースポーツ科の学生たちが、素早く修理し、コースにマシンを戻しました。しかしながら規定周回数には届かず、82周でレースを終えています。

ST-Qクラスの55号車 「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」は、序盤から快調に走行し、周回を重ねていましたが、2時間経過を前に駆動系のトラブルが発生したためピットに戻ります。すぐに原因の究明と修理が行われますが、このままの走行は難しいとの判断が下され、レース終盤でのコース復帰を目指すこととなりました。チーム代表の前田育男は今シーズンを振り返り次のように語っています。「昨年の岡山でMazda2がデビューして以来、多くのことを学び、悔しい思いもしました。Mazda3に変わったことで、Mazda2よりできることも増えると同時に、すごく乗り心地がよく、もっともっと乗りたいなという思いが強くなりました。また、コースを走っていてヘアピンコーナーやグランドスタンドにカメラを構えているファンの皆さんが増えているのが見え、注目度が高くなっているのを感じます。来年は見た目だけでなく、速さでも魅了できるクルマへと仕上げていきますので応援をよろしくお願いします」

スーパー耐久シリーズ2023年の開幕戦は3月18日〜19日の週末に鈴鹿サーキットにて開催予定です。今シーズンもマツダ車の活躍を応援いただきありがとうございました。

2022年S耐第7戦鈴鹿5時間レース記録動画 (YouTube 6’19”)

Text & Photos by MZRacing

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