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  • 2024/07/25
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MAZDAワークスの関 豊がSUGOで3年ぶりに優勝 タイトル争いも混戦に

7月21日、宮城県のスポーツランドSUGOで、ロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズ第3戦が開催されました。エントリーはNDシリーズクラスに10台、NDクラブマンクラスに3台の合計13台。チャンピオンを狙うシリーズクラスのランキング上位ドライバーたちは、ほぼ全員が顔を揃えてきました。


公式予選は8時30分からの15分間。この日のSUGOは青空が広がり、暑くなりそうな気配が濃厚です。走行直前のピットでは気温24.0℃/湿度85%/路面温度37.2℃を計測。陽が当たっているコース上の路面だと、一番高いセクターでは39.9℃にも跳ね上がっていました。

まずは先頭でコースインした117号車の石谷豪志が、1分48秒446というタイムでトップに立ちます。彼は開幕2連勝を果たしたポイントリーダーですが、ゼッケンは118号車から変更になっています。これに続いたのがランキング7位の71号車・登坂 紀で、タイムは1分48秒670。さらにランキング6位の91号車・沢崎祐一が1分48秒407を叩き出してトップに浮上しました。石谷と沢崎は1アタックだけで、一度ピットに戻って待機に入ります。少し遅れてタイムアタックに入ったのはランキング3位の16号車・上田純司。1分48秒268で一気に最上段に顔を出します。

そして予選開始11分が経過する頃に、ランキング2位の127号車・関 豊と、今回は急遽スポット参戦となった128号車・石塚崇宣がようやくアタック。4月の開幕戦でポールを獲得している関でしたが、今回はアタックラップで走路外走行を犯してしまったこともあり、予選7番手にとどまりました。一方で石塚は昨シーズン、クラブマンクラスで4戦全勝。しかも第3戦ではシリーズクラスを含めた総合優勝という実績を誇っています。今回は前日になってのエントリー変更でしたが、タイムは1分47秒976。文句なしにトップタイムで、ポールポジション獲得となりました。

整理すると、石塚と上田が最前列。以下、沢崎と石谷が2列目からのスタートで、登坂とランキング4位の31号車・和光博紀が3列目というのが予選の正式結果です。ただ、残念ながら石谷は予選の最終盤にSPアウトで姿勢を乱して、マシンの右サイドを激しくヒット。決勝への出走を断念しました。さらに121号車の巳ノ瀬健太は最低重量違反で予選タイムが抹消。ただし嘆願書の提出により、最後尾グリッドからの決勝スタートが許されました。


9ラップの決勝レースはほぼオンタイムの12時28分に10灯のレッドシグナルが消えて戦闘開始となりました。直前のコンディションは気温28℃/湿度65%/路面温度53. 4℃。ちょうど雲が日差しを遮るタイミングが重なって、わずかですが気温も路面温度も下がった状況です。石谷がリタイアしたことを反映し、4番グリッドは予選5位だった登坂にあてがわれ、以下も1グリッドずつ繰り上がってのポジションからのスタートとなりました。

ポールの石塚をはじめ、上田、沢崎、登坂までの4台はグリッド順の通りにオープニングラップを戻ってきます。一方で6番グリッドだった関は、ひとつ前の和光を加速で上回って5位に浮上。さらに9番グリッドだった112号車の本山賢一郎も2台をゴボウ抜きして7位にジャンプアップ。最後尾からスタートした巳ノ瀬も2ポジションアップし、その後も追撃態勢を維持していきます。

2周目以降、さらにペースを上げてきたのが関。スーパー耐久ではマツダワークスのMAZDA3のステアリングを握るプロドライバーですが、パーティレースには今回欠場となった三差康弘のコーチングを兼ねてのチーム(イナトミガレージ)としての参戦です。2周目にS字の先で登坂を抜いて4位に浮上すると、4周目にはトップ集団に追いついて、4台がひと塊のバトルに突入しました。6周目の1〜2コーナーで沢崎のアウト側から並走状態に持ち込み、次の3コーナーでイン側からノーズを先に出す理想的なシナリオで3位に。さらに8周目にもまったく同じようなカタチで上田もパッシング。これでイナトミガレージ勢の1-2体制が構築されることになりました。

レースは結局このまま、石塚が先頭でチェッカーフラッグを受けました。以下、関と上田までが暫定表彰式に登壇。これに沢崎、本山、登坂という順にゴール。規定により入賞は5位の本山までとなるかと思われました。ところが、レース後の車検で石塚のマシンに車両規定違反(キャンバー角)が判明して失格に。つまり優勝は関となり、2位には上田。沢崎が3位に繰り上がり、4位の本山、5位の登坂までが同様に入賞となりました。


出走3台となったクラブマンクラスでは今回、142号車の石井和仁が輝きました。予選からシリーズクラスの中に割って入り、決勝もクリーンなレースでクラストップの地位を悠々とキープ。参戦2年目で初めてのポディウムながら、一番高いところに登壇しました。


2021年の北日本シリーズ開幕2連勝以来、久しぶりの優勝となった関は、「チームメイトが残念な結果となりましたが、新型車のセッティングが進んだことも含めて、今後に活かしていきたいと思います。あくまでコーチング優先ですが、最終戦も出場予定なので、チャンピオンも目標に据えたいと思います」とコメントしました。そして本日の結果、北日本シリーズはポイントリーダーの座が変わりました。関が54ポイントでリーダーに浮上。これに上田が48ポイントで続いて、石谷は40ポイントのまま3位に後退しました。


パーティレースの次の戦いは早くも次週。7月27日の土曜日に茨城県の筑波サーキットで、東日本シリーズの第2戦が行われます。また、8月11日の日曜日には、北海道の十勝スピードウェイで、ジャパンツアーシリーズの第4戦が開催予定です。そして北日本シリーズの最終となる第4戦はここSUGOで、9月1日の日曜日に決戦の時を迎えます。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

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