MZRacing マツダモータースポーツ情報サイト

日本国内レース

  • 2022/11/12
  • RPR

箕輪卓也が3連勝。織田祥平が西日本シリーズのチャンピオンを確定

ロードスター・パーティレースⅢのジャパンツアーシリーズ第5戦が西日本シリーズ第4戦とのダブルタイトルで、11月5日に岡山国際サーキットで開催されました。23台が参戦したNDシリーズは35号車の箕輪卓也がポールtoウイン。これで箕輪は10月以降、各地のパーティレースで3連勝の快挙を達成。また2位に入った26号車・織田祥平が西日本シリーズのチャンピオンを確定させました。


エントリーはチャンピオンを争うNDシリーズクラスが23台、NDクラブマンクラスも13台で合計36台。西日本シリーズとしては過去最高台数を更新しました。なおシリーズクラスにはマツダ開発車両の賞典外での参加が1台含まれています。00号車「ロードスターDSC-TRACK CONCEPT」には、モータースポーツ初心者が安心してレースに参加できることを目標に開発中のDSC(横滑り防止装置)の新制御モード「DSC-TRACK」の試作品を装備。実際のレースという場での性能検証のために、JAFの承認も得ての混走となりました。ステアリングを握る梅津大輔は車両開発本部の操安性能開発部で上席エンジニアを務めている開発ドライバーで、直近ではロードスターに採用されたKPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)も担当しています。


「晴れの国、岡山」にふさわしい青空が広がる中、公式予選は8時30分からの15分間で行われました。開始時点のコンディションは気温10℃・湿度82%・路面温度14.4℃と、まさに絶好のレース日和となりました。

まずタイムを出してきたのは、10月8日のSUGO(北日本)と10 月30日の筑波(東日本)で連勝を飾っている35号車の箕輪卓也。じつは大学の授業で前日練習もできず、9月に2枠走ったのみという、ほぼブッツケ本番での参戦でした。最初のアタックで1分56秒891を記録すると、次の周には56秒433まで削って、早々にピットイン。この時点では2番手が1分58秒を切れていませんでした。

その後、タイムを1分56秒台に入れてきたのは2名のみ。まずは西日本シリーズのポイントリーダー、26号車の織田祥平が1分56秒943で2番手に浮上すると、33号車の恵木勇哉も1分56秒973で肉薄しました。ランキング2位タイで最終戦を迎えた88号車の本多永一は、最後までアタックを続けるも1分57秒380で4番手まで。6回目の西日本タイトル獲得に向けては、少し苦しいポジションとなりました。

以下、56号車の小林太一が1分57秒587、99号車の藤井善豪が1分57秒715で入賞圏内に続きました。もうひとりの西日本ランキング2位、97号車の原山 怜は予選7位、さらにランキング4位の16号車・上田純司は予選8位と、かなり厳しい位置からの決勝レースになりました。


決勝スタート直前のコンディションは気温16℃・湿度44%・路面温度20.6℃。当日の会場では3年ぶりとなる「MAZDA FAN FESTA 2022 IN OKAYAMA」が開催され、多くの来場者で賑わいました。その一環として「パーティレース・パレードラン同乗」と「パーティレース・グリッドキッズ」を実施。これは小学生のお子さんたちに助手席でのサーキットドライブや、グリッドボードを持ってレース進行の手伝いを体験してもらおうという試みで、最後は決勝スタート前のコントロールラインに集合しての記念撮影も行われました。

8ラップの決勝はジャパンツアーシリーズでは恒例となったローリング方式。当日はマツ耐も間に挟む関係で少しインターバルが長く、15時06分に戦いの火蓋が切って落とされました。2番グリッドの織田がいきなりの勝負気配で1コーナーに横並びで入りますが、ポールの箕輪も譲りません。逆に3番グリッドでした恵木がアトウッドから先のバックストレートの加速で上回り、織田の前に出ました。その後もこの2台は4周目まで、抜きつ抜かれつのバトルを繰り広げますが、5周目からは織田が2位の座を確実なものにしました。

ということで、楽になったのは先頭を走る箕輪。1分58秒台前半のコンスタントなラップで、4周目には3秒以上にマージンを広げて独走の気配が漂い始めました。一方で、4番グリッドの本多以下の集団は序盤から戦いがヒートアップ。5周目の1コーナーでは本多が恵木のリアに接触してしまうアクシデントが発生。これが危険なドライブ行為と認定されて、競技結果に10秒を加算されるペナルティの裁定を受けました。

本多がこのアクシデントで順位を落としたあとは、4位には小林、5位には藤井がそれぞれ浮上。そして藤井の背後には上田が張り付く展開になりました。今季ここまでパーティレース全戦に出場し、東日本ではチャンピオンも決めている上田が猛烈にチャージ。しかし、岡山をホームコースにしている藤井も最後まで隙を見せませんでした。

結局、NDシリーズの優勝はこれで地区をまたいで3戦連続となる箕輪。2位には織田が入って、西日本シリーズのチャンピオンを確定させました。3位の恵木は嬉しいポディウム初登壇。以下は規定により、小林、藤井、上田までが入賞。ただし上田と7位の原山には接触があったため、そして本多も規定によりポイントが与えられないことになりました。

優勝の箕輪は「オープニングラップでは冷やっとしたのですが、そこで差が開いたので楽になりました。シミュレーターでの練習と本番のギャップも予想よりは小さかったです。来週からもレースが続くので、気を引き締めて頑張ります」と語りました。

なお、13台で争ったNDクラブマンクラスは38号車の中村 進が予選からライバルを圧倒。総合でも8位という好成績で、9月のジャパンツアー第4戦に続くキャリア2勝目を挙げました。


これにて今シーズンの西日本シリーズは終了しましたが、パーティレースの戦いはまだ続きます。次のバトルは早くも来週の11月13日、宮城県のスポーツランドSUGOで北日本シリーズの最終となる第4戦が開催予定。さらに1週後の11月20日には、締めくくりのジャパンツアー最終戦が栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われます。



Text by T.Ishida, Photos by B Sports

MAZDA MOTORSPORTS ロードスター・パーティレースⅢ

PAGE TOP

©  MZRacing. All Right Reserved.

サイトマップ