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日本国内レース

  • 2022/07/11
  • S-Tai

72号車ロードスターが今季二度目のポールトゥウィン

7月9日〜10日、宮城県のスポーツランドSUGOにて、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第3戦 SUGO SUPER TAIKYU 3Hours Race」が行われ、ST-5クラスでは72号車のOHLINS Roadster NATS(山野哲也/金井亮忠/野島俊哉)が今シーズン2度目の優勝、66号車odula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/貫戸幸星/猪股京介/上杉祥之)が2位、17号車TEAM NOPRO デミオディーゼル(吉岡一成/大谷飛雄/手塚祐弥/野上敏彦)が3位となりました。

金曜日に行われたS耐専有走行に続いて、土曜日のサーキットは弱い雨が降ったり止んだりする変わりやすい天候でした。雨が降りウェットコンディションとなるも、再び乾いてドライコンディションとなる、難しい路面状況の中で予選が行われます。Aドライバー予選では、多くのチームがスリックタイヤを選択しましたが、その後のBドライバー予選の途中では雨が降り始め、路面は再びウェットコンディションに。72号車のBドライバー金井は、早いタイミングでアタックして、1’39.060の圧倒的な速さを記録しています。この結果、Aドライバーでのトップタイムをマークしていた山野との合算で、ポールポジションを獲得。2番手タイムは、104号車のヒロマツデミオ2(吉田綜一郎/佐々木孝太/妹尾智充)が記録しましたが、その後のCドライバー予選で、ピットレーンのホワイトラインカットによるペナルティの裁定が下り、決勝レースでの2グリッド降格が言い渡されました。

決勝レースは、前日までと打って変わって青空となりました。気温も上昇し、蝉の鳴き声が聞こえ、一気に夏の到来を感じる朝となります。そして午前8時45分、Gr.2のレースがスタート。マツダ車は、ST-5クラスへ8台、ST-Qクラスに1台が参戦しており、このうちの5台がロードスターです。スタート後の2周目、1コーナーでエンジンブローにより大きく白煙をあげてストップするマシンがあり、全車が50km/h制限となるFCY(フルコースイエロー)となり、その後コース上のオイル処理のため、SC(セーフティカー)が導入されます。そして、このイエロー6周は各チームの燃費管理に影響し、ロードスター勢はピット回数を1回減らすことが可能となりました。一方で、給油回数を少なくできるため有利と思われたデミオ勢は、そのアドバンテージが無くなるため戦略へ大きな変更を余儀なくされます。SC解除後は、72号車を先頭に、65号車のodula TONE HERO’sロードスター(外園秋一郎/和光博紀/伊藤裕仁/太田達也)、104号車、66号車、17号車、50号車 LOVEDRIVEロードスター(山西康司/松村浩之/HIROBON/藤井順子)までが集団となり、バトルが始まります。トップ争いの65号車は、72号車にストレートや1コーナーでプレッシャーをかけますが72号車はなかなかオーバーテイクを許さない走りを続けました。少し間が空いた104号車の佐々木は、想定していたよりも気温の上昇が大きく、タイヤの内圧が上がってしまい厳しい状況が続きながらも、後続に抜かせない走りを続けます。レースがスタートしておよそ1時間が経過した頃、ポイントリーダーの17号車は早めにピットインを行い、ドライバーが手塚祐弥に変わりました。一方この頃、50号車はレインボーコーナーでコースオフしてしまい順位を大きく落としてしまいます。
レース中盤、72号車を追い続けていた65号車がついにトップに。その後ろに72号車、66号車が続くといった順位となります。しかし、65号車はピットイン時のホワイトラインカットでドライブスルーペナルティを受け、トップ争いから離脱。これにより、再び72号車がトップに立ちました。この時点でのST-5クラスは72号車、66号車、65号車、17号車と上位4台がマツダ車です。そして、3時間が経過し、72 号車は開幕戦以来のトップチェッカーを迎えました。今回も、日本自動車大学校の学生が授業の一環としてメカニックを務めており、今シーズンの学生メンバーでは初優勝となります。チェッカー後、ピットは学生たちの喜びに溢れました。2位には66号車、3位には17号車が続き、開幕の鈴鹿戦と同じ顔ぶれです。5位には104号車、6位65号車、7位88号車村上モータースロードスター(加藤正将/雨宮恵司)、12位は37号車 DXLワコーズNOPROデミオ(野上達也/加藤芳皓/谷川達也)となり、マツダ車は全車が完走しました。37号車は、前戦の富士24時間でのアクシデントで車両を大きく破損をして車両交換をしています。その後同じDE型デミオを探し、パーツなど使えるものを移し替えた上で、わずか3週間という短い期間でレース仕様に仕上げて今回のSUGO戦に臨みました。

72号車Aドライバーの山野哲也は、「燃費が厳しいことは予想していたので、2ピットで走ることが絶対条件だと思っていました。その一方で、タイヤがタレない速いクルマにするにはどうしたらいいかを、燃費を柱にしながらも考えました。次戦は、ウエイトがかなり増えて厳しいレースが予想できます。マシン、タイヤへの負荷も大きくなるのでその点はこれから準備していかなければならないと思っています。唯一の2勝を達成しているので、少なくともあと1回以上は優勝し、シリーズチャンピオンも狙っていきたいです」とコメントしました。

ST-Qクラスに参戦している55号車のMAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept(寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男)は、チーム発足後初めてのSUGOラウンドです。富士24時間レースから、マシンを修復し今回のレースへ挑み完走しました。チーム代表の前田育男は「SUGOは思っていた以上にマシンにかかる負荷が大きく、課題も見つかりました。ひょっとすると、ここは(MAZDA2にとって)S耐の中でも最も難しいサーキットかもしれません。次戦のオートポリスは真夏で過酷なレースになると思います。また、ST-5クラスが走行しない中で全車混走なので、我々自身との戦いになると思います。完走し結果で示したいです」と語っています。

次戦は7月30日〜31日に大分県のオートポリスで行われます。第4戦にはST-5クラスの設定はなく、ST-QクラスのMAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptのみの参戦となります。

2022年S耐第3戦SUGO3時間レース記録動画 (YouTube 7’48”)

Text and Photos by MZRacing

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