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  • 2026/07/10

「RE Club Japanミーティング 2026」がMRYにて開催

2026年7月5日、神奈川県横浜市にあるマツダR&Dセンター横浜(以下:MRY)のプレゼンルームにて、RE Club Japanミーティング2026が開催された。 このRE Club Japan(RECJ)は、ロータリーエンジン(以下:RE)車のオーナーズクラブとして昨年発足した。昨年7月に開催したRECJ発足ミーティング以来、2回目となる今回の全体ミーティングでは、REオーナー同士はもちろんのこと、マツダ本社の開発部門やカスタマーサービスのメンバーとの交流をメインとして、それぞれの想いや現状など相互理解を深めあうべく開催に至った。

当日はマツダ初のRE搭載車・コスモスポーツのオーナーから、最新RE・8C型を発電機として搭載するMX-30 Rotary-EVのオーナーまで1967年のマツダRE発売以来各年代の100名を超えるRE車オーナー・REファンたちが集まった。
MRYのエントランスを入り、ホワイエ奥に設置された参加受付テーブルに向かう途中には、RECJの垂れ幕とその前に置かれたスパークイエローのサバンナRX-7・SA22Cが参加者たちをお出迎え。このRX-7は元マツダ社員で現ロードスタークラブオブジャパン代表であり、RECJ事務局メンバーも務めている水落正典氏の車両で、過去NHKで放送されたプロジェクトXのスタジオにも登場した1台。

ミーティング会場となるプレゼンルームには、スクリーンと公聴席の間に、RE搭載の限定車が2台展示された。 一台は、サバンナRX-7カブリオレ・ファイナルバージョン。RE発売20周年記念車として1987年に追加発売されたFC3C型カブリオレ。1991年末にFC3Sクーペモデルの生産が終了しFD3Sにモデルチェンジした後もカブリオレは1992年末まで生産が続けられ、そのカブリオレ生産終了を前にした1992年10月に発売した限定仕様がこのファイナルバージョンだ。限定150台生産でタンカラーの幌とBBS製ゴールドスポーク15インチホイールが専用装備となっている。
そしてもう一台は、RX-8 ロータリーエンジン40周年記念車。2007年に200台限定で発売したこのRE40周年記念車は、コスモスポーツをモチーフとしたボディカラーとスペシャルシート、フロントフェンダーに専用エンブレム装着など内外装のみにとどまらず、エンジンのローター重量合わせを行ったファインセレクトエンジン、専用ビルシュタインダンパーが特徴のRX-8前期型最後の限定車。今回、RECJ代表・佐伯亜希英氏からREが好きな人が普段使いしているRE車を展示したいという強い要望を受け、筆者愛車のRX-8を展示させてもらった。
余談だが、このRX-8は仕事の合間をみて3日かけて外装の洗浄コーティング・内装クリーニング、新品タイヤ履き替え、さらにはホイール裏側、ボンネットとトランクの裏面に至るまで綺麗に磨いて臨んだ。当日多くの方から「綺麗に乗られていますね」とお褒め頂けて時間を掛けて準備してきた甲斐があった。 来年ロータリーエンジン60周年を迎えるにあたり、奇しくもRE周年記念車が2台、展示車として並んだわけだ。

今回のミーティングも前回同様、広島のマツダ本社から開発者やカスタマーサービス部門のメンバーが多く参加した。 参加メンバーを紹介すると、現MX-30主査であり、RE60周年へ向けた活動も行い未来のRE発展に励んでいる岡留光代氏。ロードスターヘリテージマネージャーでありながら岡留氏と協力してRE60周年活動を進めている山口宗則氏。今回会場展示されたサバンナRX-7カブリオレ・ファイナルバージョンのオーナーであり新型CX-5開発主査の山口浩一郎氏。学生時代からサバンナRX-7・FC3Sを今も乗り続けている現RE開発グループメンバーである田中清喬氏。RX-7の復刻パーツの企画や最終生産パーツの調整を行っているクラシックマツダから、現在RX-7・FD3S 6型 限定車Type RバサーストRオーナーでFD3Sのためにマツダに入社したと公言している神辺浩司氏。RX-7を乗り継ぎ現在はポートチューンも施したRX-8 Type Sを乗り続けるカスタマーサービス本部の西岡勝則氏と、日ごろからRE車を嗜み、REやRE搭載車の歴史を引き継ぎ未来へ繋いでいく各部署のコアメンバーが集まった。

ミーティングはRECJ事務局の島田学氏(RX-7 FD3S 2型オーナー)の司会進行で、前半ブロックは各人の講演を行った。 最初にRECJ代表で発起人の佐伯亜希英氏から、「なぜ、このクラブを始めようと思ったか」と題しこのクラブにかける想いや願いの話しから始まった。 20年以上にもわたるRX-7・FD3S Type Rオーナーであり自身RX-7を心から愛でている佐伯氏は、このRX-7を乗り続けるためRECJを立ち上げた経緯を昨年に続き今一度説明を行った。RX-7生産終了から20年以上が経ち、好きな愛車にこのままずっと乗り続けていられるということが当たり前ではなくなってきているということ。そのためには何が必要でどのような行動を起こさねばならないかを考え、このようなクラブ立ち上げに至ったこと。RECJが目指すは、オーナー同士の情報交換と相談できる場、メーカーとの継続的対話、メーカーとオーナーの橋渡し的役割の実現。みんなが好きなRE車に乗り続けられる未来をみんなと形にしたい、とその想いと抱負を語った。

続いてMX-30主査・岡留氏は、RE60周年に迎えるにあたって、「ROTARY ENGINE 60TH SINCE 1967 STAY TRUE. OWN YOUR WAY」と称し、このメッセージに込めた想いと、自身とREについて語った。これまで岡留氏のキャリアのなかでREとはかかわりのない部署に勤めていたところ新型REを搭載するMX-30主査となり、そこからこれまでの資料や史実、証言を基にREについて学び、マツダにとってREとは何か、MX-30 Rotary-EVの意義などを深く考察して未来に繋ぐ活動をしているとのこと。自身をRE応援団長と称し、はつらつとした口調で話すREに対する想いに皆耳を傾けていた。

次に登壇されたのは、先日発売されたばかりの新型CX-5開発主査・山口浩一郎氏。なぜCX-5の主査がREのミーティングに?と思ったのは筆者だけではないはず。しかし、その経歴や車歴を聞いて納得。れっきとしたREマニア。講演タイトルも「11ローターを回してきた男」としたように、これまで歴代で5台のRE車を乗り継いでこられ、現在は今回展示のサバンナRX-7カブリオレのほか、ボディ開発に携わっていたRX-8 Type Sにも乗っているとのこと。 講演も大学時代にREに魅せられマツダに入社した経緯、当時画期的だったRX-8のショートコーンアルミボンネット開発ストーリーや、RX-8発売から15年後に受け取ったRX-8オーナーからの手紙、「Designed By Rotary」の魅力、意外なFCカブリオレと新型CX-5のデザインの共通点など、スマートながら熱くお話しになった。

クラシックマツダの神辺氏は、ここ1年のクラシックマツダの活動についての報告と、復刻パーツの進捗状況、現状のRE車登録台数のアップデートと推移の話題を語った。 最近の大きなトピックとして、株式会社ミクニの協力のもと、現在供給不可となっているRX-7・FC後期用のメータリングオイルポンプ(REハウジング内にオイルを供給しアペックスシール潤滑を行うREにとって要のパーツ)の再設計・復刻計画があり、さらにユーノス・コスモの3ローター・20Bエンジン用パーツの復刻発売の話題もあり、当該REオーナーたちには心躍る内容となった。

講演会の終わりには、佐伯氏より来年2027年RE60周年を迎えるにあたり、マツダと一緒にお祝いしたいとRE60周年イベントを広島のマツダ三次自動車試験場を会場とした開催要請の嘆願書を岡留氏に手渡した。マツダとしてRE60周年イベントの開催を前向きに検討するとのことだった。

ミーティング後半ブロックは、参加者全体でざっくばらんに語り合う懇親会。展示車2台の周りで、普段直接話しをする機会の少ないマツダスタッフたちとREオーナー各々が自由に質疑応答したり、今困っていることやマツダへの要望を直接話ししたりと、ワイワイガヤガヤと意見交換を行った。 その懇親会の間には希望者にマツダスタッフのアテンドによるMRY所蔵レーシングカーやコンセプトカーのガイドツアーも行われた。コスモスポーツのプロトモデルや1995年当時に次期RX-7のプロトモデルと目されたRX-01の展示もあり、往年のREファンは胸がときめいたはず。 マツダ開発者やオーナー同士の交流の場は2時間ほど続き、盛況の中ミーティングは終了した。

このRECJのクラブ員になるには、現在のところ特段メンバー登録の手続きや年会費などは必要なく、このようなRECJ主催のミーティングに参加すればよいので、気になるRE車オーナーはRECJのホームページから今後の活動をチェックしてほしい。

最後に、筆者も「一生RE」を掲げてRE研究家として日々活動している。REやRE車オーナーの未来のためメーカーとオーナーの懸け橋となるべく発足したRE Club Japanの活動がこれから活発に発展的に進んでいくことを大いに期待したい。


Text and Photos ロータリーエンジン研究家 濱口 康志
Main Photo RE Club Japan

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